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<近畿自然歩道・丹後&日本海沿岸ルート >

 後 編 ・・・大阪・箕面公園から福井・敦賀市
期 間:平成16年4月27日から5月9日

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・・・・・ 丹後地方の茅葺集落 ・・・・
 
 
1 はじめに
 今回は、大阪・箕面公園から近畿自然歩道・丹後大阪ルートを北上して西舞鶴市で前回トレースした日本海沿岸ルートと合流。そこから若狭湾沿いに福井県内の同ルートをトレースして近畿自然歩道・終点地の敦賀市松島町まで行こう。
 これで、2年前から歩き始めた九州最南端・佐多岬から九州・中国・近畿そして東海の各自然歩道を経て東京・高尾山までの完歩になる。
 その延長線として「東北自然歩道を辿って青森まで・・」と夢は尽きないが、ともあれ今回は五月晴れの豊かな山旅を期待しつつ、東京駅から割安な夜行バスで大阪駅へ向かった。
 
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  2 行動の記録   概略総距離287Km ― 総行動77時間(実績値)
                                (総標高差4,450m)
 第1日目 4月28日(天気 小雨後曇):大阪駅経由箕面公園から倉垣集落
                         (距離20Km)行動7時間。
 2年前の3月「東海自然歩道を歩こう」と箕面公園を訪れた時の意気込みを思い出しながら雨具をつけて出発。公園内の遊歩道を数名のウオーカーが「おはよう!」と声をかけて追い越して行く。今回は京都府からの「丹後大阪ルート」のトレースが主だから車道を北上して府境まで進む。
 昨夜の夜行バス便は、割安(青春ドリーム号)のせいかデラックスな横3座席でなく通常の4座席タイプで窮屈だったので今日は早目にテントを設営したい。
 野営予定地の野間中集落付近は、私有地と民家で適地はなく追われるように車道を北上する。状況が変わらないので「沿道はムリ」と諦めて、途中の歌垣山登山口から山道に入り道脇に野営地を確保。


 第2日目 4月29日(天気 快晴):倉垣集落から半国山手前
                      (距離26Km)行動7時間30分。
 朝5時前でもライト無しで行動出来るので助かる。しかし30分ほど歩くと府境までの林道が通行禁止で使えない。仕方なく2kmほど遠廻りして京都府内の犬飼川上流に出た。
 ここからはガイドブック通り誘導標識も分岐路毎にありホッとする。犬飼川の清流に沿って東方へ進むと視界が開けて集落に出る。
 トレイルは文化財の穴太寺、金剛寺、小幡神社、稗田野神社、神蔵寺等を経て湯の花温泉へ続くが、これ等をパスして穴太寺から農道と車道を選んで湯の花温泉へ向かう。「出来れば温泉に入ろう」と期待して行くが十数軒の温泉館は宿泊専用で「日帰り入浴はしていません」断られた。縁がなかったものと諦めて先へ進むが元気が出ない。
 昼近くなったので「テント地を捜そう」と半国山の登山路に入る。尾根に取り付く前に水を補給して1時間ほど登り平地を見つけて今夜の野営地にする。しばらくは好天気で雨の心配がないので屋外に野営出来るので助かる。


 第3日目 4月30日(天気 曇後晴):半国山手前から園部運動公園
                       (距離29Km)行動7時間10分。
 トレイルから300mほど外れて半国山・山頂に行ってみる。案内板によると「播磨、丹波、摂津の3国がそれぞれ半分ずつ眺められる」らしいが潅木で遮られてパッとしない。
 トレイルに戻って尾根をトラバースして大河内集落へ向かう。途中大規模な別荘地を通るが、バブル崩壊で朽ちた空家が数軒ありモダン建築だけに痛々しい。
 トレイルは園部川に沿って下流へ進む。法京、天引、竹井集落と水田作業中のトラクターの音が聞こえる。代かきも田植えも機械化で生産性は著しく向上したが、田園風情は消え休耕地とのアンバランスが気になる。
 野営地は運動総合公園の片隅で目立たない所にする。近くの町街に大型スーパーに加えて銭湯もあり夕方5時の開店を待って一番風呂にはいる。


 第4日目 5月1日(天気 快晴):園部運動公園から日吉ダム
                     (距離27Km)行動7時間。
 今日も平坦なコースで山道がないのでトレイルを捜す心配はない。JR園部駅から1駅先の吉富駅まで国道を歩く。この間、ガイドブックでは電車利用になっているが3kmほどだから電車を待つより歩くことにする。
 早朝の割には交通量が多い車道を歩いていると、パトロールカーが停車して「何処へ行くの?」と質問されて氏名と生年月日をメモされた。6時前に大きな荷物を担いだ不審者?とチェックを受けたようだ。「大阪から自然歩道を徒歩で・・」と答えると、驚いたり感心したりして「ガンバッテ!」と励ましてくれた。
 紅葉峠と云う若葉の樹林路を越えて桂川の世木ダムに出る。ダムの下流に日吉ダムがあり、この間は連続した湖水で右岸のダム路を延々と歩く。見通しが良いので幾ら歩いても変化がなく疲れる。その疲れを癒すように日吉ダムには温泉施設「スプリングスひよし」がある。
 泉源温度42.7度の塩化物強塩泉湯は、筋肉痛にも効果あり今日の疲れが一気に取れるようだ。
 休日で多くの家族連が広い芝生の広場で遊んでいる。公園の隅にテントを張っていたら日暮れに施設の係員が来て「ここはキャンプ禁止ですヨ」と注意されたが「テントを張るだけですから・・・」と了解してもらう。


 第5日目 5月2日(天気 晴):日吉ダムから菅原神社先
                   (距離26Km)行動7時間40分。
 昨日の入浴で疲れが取れて快調に出発。今日のトレイルは若狭街道と呼ばれ福井県・小浜と京都を結ぶ主要交易ルート。難所の海老坂峠では大正末の最盛期には1日に延べ100名もの女性達が炭4俵を担ぎ峠越えしたとのこと。
 峠近くに玉岩地蔵が祀られて当時の往来を偲ばせる。峠を降ると由良川に出て平地が開け水田と集落が点在する典型的な丹後の風景になる。数軒の集落でも寺や神社が祀られ長い歴史の雰囲気を残すが、民家の茅葺き屋根はトタンや瓦で被われ少々残念。
 菅原神社から丹波高原の中央部にある長老ケ岳の登りになる。昼過ぎになったので道脇の堰堤の平地にテントを張る。
 水量が多いので沢に入り行水と洗濯をしてサッパリする。明日は2ケ所の登りになるので早目に就寝。
 
   
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