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意欲を高める
「読書カード」のシステム

   読み聞かせのちょっとしたアイデアのページです
           千葉昌之 HIP


1.「読書カード」の形式

 読書カードは、特に変わったところはありません。(『読書の指導‐楽しい国語科授業アイデア集成‐理解領域9』市毛勝雄・須田実・野口芳宏1993年明治図書)の中の60頁からとったものです。このカードを作成した高橋秀一氏は、「読書カード」について、56頁で次のように言っています。

読書カードはシンプルなものを     読書カードは記録に残しておくものは、どんな内容のものが良いのか。いろいろな読書カードの例をみると、1枚のカードに記入する事項が多すぎるような気がする。書名・出版社・ページ数・読み始めた日・読み終えた日・あらすじの内容・感想など羅列的である。記録としては、いずれも大切なものであるが、あまり書く事項が多すぎると煩雑である。読書カードに記入する項目は、多すぎない方が良い。

 「記入は少なく」。つまり、シンプルなカードが良いわけです。そもそも、カードを書く自体良くないと考えている方もいらっしゃるでしょう。「書くのがおっくうになって、本を読まなくなる。」という理由からでしょう。私も、そう思います。10年間、読書カードは書かせたことがなかったのでrすが、今年度はあえて書かせることにしました。『国語科教育』のある論文に出会ったからです。

2.たまるとうれしい読書ポケット

 『教育科学‐国語科教育bT76』1999年6月号明治図書のグラビアページを見たときです。浜野雅子氏の「話せる教室は、読書と作文が土台」という論文に次のような文がありました。

 一人一人のポケットに読んだ本のカードがたまるような掲示物を作る。

 この文と1枚の写真が出ていました。子どもの読書ポケットと「4の3読書の記録‐これはわたし・ぼく財産」という見出し。この「財産」という文字にひかれました。そこで用意したのは、次のものです。春休み中に用意しました。●茶封筒(読書カードがすっぽりと入る大きさ)●子どもの名前と写真を貼った紙(名前等は、自分で書かせても良い)茶封筒に名前を貼り付けたものを子ども達にわたし、次のように言いました。

 この中に読書カードを入れていきます。たまった量が、読書した量になります。読書の「財産」です。1年間で、どのくらいたまるでしょうか。

 こう言って、読書を頑張るように促しました。その後,茶封筒に好きな絵と、読書の目標を入れさせました。「1週間に1冊読む。」というようなできるだけ具体的な目標にさせました。
3.読書カード提出のシステム
 書いた読書カードはどうするのか、で悩みましたが、次のような流れで、封筒に入るようにしました。

 各自、読書カードに書く⇒教師に提出⇒教師が赤ペンを入れる(励まし等)⇒子どもに返却(自分、または友達が封筒に入れる)

 「読書の跡を目に見えるようにする」システムとして有効かと考えます。
4.さらに目に見えるようにする
 さらに行ったことは、次の2点です。
@月に一回、各自の冊数を確認し、教師に報告する。(その結果を「読書だより」として月一回発行する。)これは、「クラス全体の冊数」「クラスの読書量ベスト10」「本の案内」の3点を盛り込んだ通信です。
Aクラス全体の冊数を表示する。(右上写真のたぬきの絵の上)週の終わりに総冊数を教師が書き込みます。(8/24 1405冊)というように。(これについては、「クラス全員の読書量を見えるようにする」に詳しいです。)

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