思いつくまま印象記 旅体験あれこれ その32
    チョット番外・国内の旅ですが   世界自然遺産20周年を迎えた
  屋久島の旅  
三上は初めて、西矢再訪、従姉夫妻と一緒に 
はじめに…旅行印象記は海外に限定なのですが、特別編。以前から切望し遂に出かけた屋久島 
 
屋久島は、三上が大学時代から、「この島は日本中が縦に詰まっている!」と宣伝し、大学のワンゲルでも春合宿のパーティーによっては行先になっていました(三上は入れず)。そうこうしている内に、西矢はシリアのアレッポへ女性3人で行く積立が、事情で屋久島に変更になり先行。数年前息子の大亮は突然行って来るわ、と出かけ、その数年後、孫全員を連れて一家で出向いてしまいました。
 出遅れた三上は焦ったのですが、数歳年上の従姉夫妻も行きたいということで、比較的雨の少ない11月にやっと出かけることができた次第です。もちろん、縄文杉登山を欠かせないのですが、事前情報では中々大変というのが大半でした。ですから、ほんとに久し振りの登山で、登山靴の新調からトレーニングまで色々準備が必要でした。
 ちょうどタイミング良く寝屋川高校で担任した卒業生が山登りを始めていて、お誘いを受けていて、幾つかのトレッキングに合流させてもらいました。彼等、彼女等は北アルプスを目指していたので、合同トレーニング(笑)にはピッタリでした。

   
@鹿児島乗り換え、屋久島空港へ。初日はヤクスギランド〔@は実質1日目〕

 西矢も大亮一家も訪れていますから、旅情報は十分でしたが、費用も時間も鹿児島乗り換えの方が効率的でした(直行便は1便しかなく、到着が遅い)。雨のことを考えて縄文杉へ快適に行くとなると4日見込んでおく必要がありました。
 長期予報では、後になるほど天候は良くなるので、縄文杉登山は3日目に。幾つかの見どころを回るので、レンタカーも必須で、予約していきました。空港から直ぐにレンタカーで出発、昼食は屋久然料理「ひらの」で予約。午後はヤクスギランドを巡りました。このネーミングは不適で、ドリームランドを連想してしまうのですが、テーマパ−クなんかではなく、屋久杉の森なのです。もちろん遊歩道は整備されていますが、遊ぶような施設は皆無。体力別に幾つかのコースがありますが、どれも決して楽ではありませんでした。
 ここを出た後、6キロ先に唯一車で真ん前まで行ける紀元杉にも向かいましたが、カーブが多く、酔ってしまうくらいでした。
 宿舎へ向かう途中の屋久杉自然館にも立ち寄りました。

▲鹿児島空港で乗り換え ▲初日昼食はひらので屋久然料理 ▲早速、屋久猿が出迎え
▲ヤクスギランド・くぐり栂 ▲屋久杉伐採跡の樹木 ▲千年杉
▲荒川橋 ▲仏陀杉  ▲森泉(入口)。山頂は太忠岳
▲屋久鹿も顔を出す ▲紀元杉(車道から)  紀元杉裏側
▲紀元杉見上げる ▲屋久杉自然館  ▲展示ー年貢としての屋久杉の瓦

A白谷雲水峡。苔むす森、絶景の太鼓岩へ
  宿泊は、縄文杉登山に便利な安房に予約しました。オーナーはガイド協会の会長をされている方で、夕食時には色々と興味深い話を聞きました。お連れ合いが料理を作っておられるようで、大変おいしく頂きました。小高い丘の上にあるので眺望もよかったです。
 2日目は白水雲水峡へ向かいました。もののけ姫のモデルになった「苔むす森」とかがあり、小雨もありましたが、却ってその雰囲気が出ていたかも知れません。
 雨まじりでしたから、太鼓岩まで行くかどうか迷ったのですが、戻って来る人達の情報では絶景だと言うので、進むことにしました。この選択は正解で、太鼓岩によじ登る頃には雨も止み、眺望もスッキリしていました。
 二日目夕食は漁火を予約しましたが、なかなか美味しい料理で、地元の人の宴会も入っていたようです。
 
▲民宿つわんこから ▲つわんこの客は僕達だけでゆったり ▲白谷雲水峡入口の飛流おとし  
▲鹿さんも雨宿り ▲くぐり杉 ▲苔むす森へ  
▲苔むす森 ▲太鼓岩から海方面
 ▲太鼓岩からの眺望
▲太鼓岩から下る。辻峠周辺 ▲苔をアップ
 ▲苔むす森で記念写真
B愈々メインの縄文杉を目指す
  3日目、愈々縄文杉への長い道を歩きます。段々と天候は良くなるはずでしたが、山の中はそうでもなく、小雨交じりのままでした。従姉の止戈代さんは脚が万全ではないので海岸沿いの散策、西矢も縄文杉は前に行っているのでパスして同行。従兄の照毅さんと三上だけで登りました。
 まだ暗い内に、バスの出発場所の近くの弁当屋さんで予約した弁当を貰って、一番バスで出発しました。屋久島はガイドさんを付ける率が高い所として有名だそうで、この日も9割方ガイドさん付きでした。バスを降りたらガイドさんの指示で直ぐに朝飯を食べていたので、僕達は先頭集団になりました。だから、ヘッドランプが不可欠でした。小学校跡地で朝食を食べる頃にやっと明るくなって来ていました。ガイドさんのつかないグループはここで朝食。後の賑やかな関西弁の女性集団は、後で大阪教育大の4年生4人組と分かりました。
 この辺はずっとトロッコ道が続いて、ひたすら歩きます。枕木があるのが歩き易いのか歩き難いのか、よく判りませんでした。
▲トロッコ道スタート ▲途中でやっと朝陽がさす ▲トロッコ道に踏板も
   
▲幾つも橋を渡る ▲仁王杉 ▲滝状の清流              ▲トロッコ道終点
トロッコ道を終わって、大株歩道へ。高度をかせぎ、遂に縄文杉に到達

 トロッコ道を歩くこと3時間。トイレが2か所ありましたが、二つ目のトイレを境に大株歩道に入り、平坦な道もありますが、高度もかせいで、30分ほどでウィルソン株。更にそこから1時間足らずで遂に縄文杉下に出ました。縄文杉の調子が良くないらしく、展望台は奥の半分は立ち入り禁止でした。
 少し下った所で二つ目の弁当を食べて、来た道を引き返しました。滋賀県の高校生が修学旅行に来ていて、班別に登って来ていましたが男女とも大変元気で爽やかな印象でした。

▲大株歩道に入る ▲ウィルソン株の中から(ハート形?)
 ▲夫婦杉
▲縄文杉と観覧ステージ ▲縄文杉
 ▲ウィルソン株をTV撮影隊
▲屋久鹿がお見送り ▲トロッコ道にトロッコ出現
 ▲小杉谷小・中学校跡地
   
▲小杉谷橋に到着 ▲橋から上流
 ▲歩道から清流を見る    

 急いで戻った甲斐あって、何と3時のバスに間に合いました。止戈代、西矢と合流し、JRホテルの温泉にも入ることができ、大満足でした。ただ、ここで帰りのバスに財布を忘れたことに気付き愕然。でもそれらしきものをバスの発着場で預かっていると聞いて一安心でした。流石ここの登山者はマナーがいい!
 夕食は、地元の人で賑わっている賀茂川というレストランでお腹いっぱいになりました。どのメニューにもトビウオが付いてくるのにはビックリしました。
 平内海中温泉は干潮でないと入れないので、その時刻が深夜1時でしたが、頑張って起きて車で出かけました。常連さんのお爺さんと青年二人だけでした。

▲ホテルの温泉へ
▲平内海中温泉  ▲海中温泉午前1時
C最終日は、屋久島一周、見どころいっぱいのドライブでした

 最終日はレンタカーで島を一周しました。もちろん見所は色々あるので、余りゆっくりしておられませんでした。
 山が海に迫っているので、滝も見事でした。海辺は場所によってはのどかな砂浜が広がっていました。南の島らしくガジュマル公園もありました。途中、西部林道では屋久鹿、屋久猿にもお目にかかりました。
 屋久島発の飛行機は夕方6時近くでしたから時間はたっぷりあり、空港近くの観光センターにあるレストランで豪華な「森のご膳」を予約していました。そこを出た所で、縄文杉で会った大教大の学生にバッタリ、お互いにビックリでした。しかも一人は摂津の出身で西矢とローカルな話で盛り上がりました。そしてこの年明けに教採合格者を含む4人は塚脇に来ることになるのでした。

▲トローキの滝 ▲千尋(せんぴろ)の滝 ▲いわさきホテルから三岳
▲ホテル庭(後はモッチョム岳) ▲さりげなく向日葵畑 ▲さりげなく秋桜畑
▲大川(おうこ)の滝 ▲西部林道で鹿&猿 ▲永田いなか浜
▲志戸子ガジュマル公園で土居夫妻 ▲最後の夕食。豪華な「森のご膳」
鬱蒼とした森の雰囲気は世界でも珍しいに違いありません。世界遺産第1号も頷け、欧米系の人も来島していました。
 たっぷり4日間の旅は、なかなか充実したものでした。大阪から天気予報を何度も見ながら行ったのですが、屋久島の場合、海沿いと山中では天候は全くと言っていいほど違うんですね。屋久島は年間366日雨が降ると言われるそうですが、その通りで、晴天を期待するのが間違いなようです。このためにこそ買ったレインスーツがあれば、OKということです。
 宿舎もホテルより民宿。それが良かったようです。つわんこは家庭的で、空いている季節だったのか、別棟で気楽でした。たまたまオーナーはガイドのベテランでしたが、こんなにガイドを付ける率が高い観光地は日本でも珍しく、視察に来られると言われていました。正直、僕らもどうしたものかと迷ったりしましたが、余程の荒天でもなければ、ガイドなしでも大丈夫のようでした。
 食事も民宿の夕食は悪くなかったのですが、それも飽きますから、地元の評判の良いお店を探して正解でした。
 立ち寄り湯が幾つかあって、これもよかったです。2日目は満天でここは泊まるよりお風呂だけが好いみたいです。翌日のJRホテルも同様ですが、海が見渡せるロケーションが素敵でした。
 予備日的に取っていた最終日は、屋久杉だけではない屋久島の魅力を堪能できました。





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