思いつくまま印象記 旅体験あれこれ その30
    ブレッド湖・ポストイナ鍾乳洞/
プーラ・ポレチュ・スプリット・トロギール・ドゥブロブニク・プリトヴィッツェ湖・ザグレブ

  クロアチア・スロベニアの旅  
馴染がないけど、見所満載! 足掛け9日間パックの旅〈2014年3月9日〜〉 
はじめに…1月に続いて3月、再び格安パックツアーでクロアチア・スロベニアへ 
 
2か月前にギリシャ・南イタリアのパックツアーに出かけ、ホームページ作成には手間取ったものの、旅そのものは中々面白いものになりました。そして、その地域の北西方面へのパックツアーが同じような意味で魅力的で、思い切って出かけました。緯度が高い分、3月とは言え寒さもそれなりと覚悟はしたのですが、これまた予想に反して好天が続き、日本の4月並みと言っていいのような気候でした。ただ、現地でも先週とは打って変わって暖かく、服装もまだ真冬の名残りと言われていました。
 お値段ですがサーチャージ込で16万円台の半ばでビックリしました。クロアチア・スロベニアは、地図で調べてやっと位置が判るという程度の理解でした。もちろん悲惨な内戦が繰り広げられたことは知っていましたが、詳細に跡付けたわけではありません。ただ、ヨーロッパと言っても鉄道はあまり発達しておらず、ここもバスツアーは有り難い移動手段になります。そしてパックらしく、主な見所はキッチリ網羅している感じでした。
 飛行機はカタール航空(ドーハ乗り継ぎ)でしたが、エミレーツ等と同じで、ゆっくりの深夜出発。今回もギリシャの時と全く同じ39人という大所帯でした。ただ空港は入国も出国もザグレブなので、Iターンになり(出国がドゥブロブニクだったりするとターンしなくていいのですが)、移動は時として1日500キロというハードなものになります。尤もしんどいのは運転手さんだけですが。
 申し込みは3月6日にしたのですが、催行されず9日出発になりました。このシーズン第1弾だったようです。

   
@A初日は隣国のスロベニアの首都リュブリャナに夕方着。翌日ブレッド湖と鍾乳洞へ〔@は実質1日目〕

 ザグレブはクロアチアの首都なのですが、首都の空港とは思えないのどかな所で驚きました。直ぐにバスでスロベニアへ移動。一応出国・入国のパスポートコントロール(机一つずつ)もありました。リュブリャナのダウンタウンにホテルがあり、夕食まで休憩でしたから、夜出かけるつもりだったので時間を惜しんで下見しました。
 夕食の後、リュブリャーナ城へ登って行こうとレストランを飛び出しました。ケーブルカーがあるはずで乗り場を目指しましたが、着いたら終了の8時(9時までと確かめたのに)まで30分も残っておらず断念。通りすがりの人に尋ねたら、歩いても10分くらいということで登り始め、初めは真暗で怯みましたが、大丈夫でした。
 2日目の朝も時間があったので周辺を散策。こういう時間があるのは有り難かったです。

▲初日、国境越え。スロヴェニアへ ▲ホテル近くの川から夕陽 ▲夕食へ。城が見えた
▲夕方、プレシェーノフ広場 ▲城頂上の教会 ▲城の入口
 
 ▲城上からの夜景  ▲「肉屋の橋」の欄干。カップル愛の証?  ▲竜の橋    
▲フランシスコ会教会から三本橋 ▲三本橋からフランシスコ会教会  ▲朝市からリュブリャーナ城    
まだ雪が残るユリアンアルプス、ブレッド湖・聖母被昇天教会へも
  スロヴェニアの北はオーストリア、西はイタリアですから、北端はヨーロッパアルプス南側。この地域をユリアンアルプスと呼びます。そこにある湖が「アルプスの瞳」と呼ばれるブレッド湖。小さな湖に小さな島、そこに小さな教会、とまぁ絵に書いたような光景。好天に恵まれ最高でした。島は湖岸から眺めるだけと思っていたら、20人乗りの手漕ぎボートで往復。100段の階段を昇り降り、島の周りには自生の花も。
 湖岸に戻って少しバス移動し、アルプスを眺めながらのカフェタイム。ケーキセットが美味しかったです。
 
▲ブレッド湖の島 ▲ブレッド湖からブレッド城。後にアルプス ▲教会に向かう100段の階段  
▲島内の聖母被昇天教会祭壇 ▲教会の塔内部                   ▲島の周り散策  
▲大型ボートで湖岸へ ▲ブレッドの街でカフェタイム
 ▲国旗にもあるトリグラフ山(左)
ヨーロッパ最大のポストイナ鍾乳洞は文字通り圧巻。入ったらトロッコで2キロ移動
  スロヴェニアの南にあるカルスト地方はその名の通りで、ポストイナ鍾乳洞はその中心。入場したらすぐにトロッコに乗って2キロは走るという壮大なもの。イアホーンを借りて、二人共用で耳を澄ませば日本語でガイドしてくれます。
 以前訪れたスペインマヨルカ島の鍾乳洞も凄かったですがその数倍という印象でした。
 
▲ポストイナ鍾乳洞入口 ▲早速トロッコで移動 ▲頭がぶつかる!  
   
▲見学開始 ▲柱頭がにょきにょき ▲天井にチューリップ(?)
▲ロシア橋(ロシア人捕虜が作った) ▲スパゲッティが降る
 ▲カーテンがぶらり
▲この鍾乳洞のシンボル ▲プロテウス(類人魚)の映像
 ▲帰りのトロッコ

B円形劇場のプーラ・モザイク画のポレチュへ

 スロヴェニアの主な観光地を一気に1日で終えて、再びクロアチアへ。もう一度国境越えをしてベストシーズンだったら泊まれないような高級なホテルに泊まり、アドリア海に突き出たイストラ半島の観光へ向かいました。
 プーラで、ローマ時代に起源を持つ円形劇場をぐるっと回ります。
 続いて、ポレチュへ。世界遺産になっているエウフラシウス大聖堂。微細な加工が施されたモザイク画は実に鮮やかでした。
 ここから430キロを走破して南の大都市・スプリットへ向かいました。

▲プーラの円形劇場。向うに海
▲円形劇場遠景  ▲ポレチュ旧市街の路地
 ▲エウフラシウス大聖堂の入口  ▲大聖堂の外側は海  ▲大聖堂祭壇・モザイク画  
▲祭壇前で ▲鐘楼の上で

 ▲鐘楼からの展望


Cローマ時代の宮殿がそのまま旧市街になったスプリットそして、島全体が城壁に囲まれたトロギール

 スプリットはディオクレティアヌス宮殿がそのまま旧市街として変容しながら残ったという珍しい成り立ちの町。それ故の世界遺産。約1時間のフリータイムは大忙しでした。
 午後はスプリットの近郊の島(島全体が城壁で囲まれ、橋一本だけで結ばれている)トロギール。ここの聖ロブロ大聖堂の正門のレリーフは中々見ごたえのあるものでした。
 ここの観光の後は200キロを走破して夜8時過ぎにドゥブロブニクに到着しました。

▲スプリットのホテル・アトリウム ▲宮殿の想像図で松田さん解説 ▲大聖堂正面
▲鐘楼正面から ▲宮殿城壁内部は街 ▲金の門からグルグールの像
 
 ▲金の門正面  ▲鐘楼からの光景(子供達の踊り)  ▲スリリングな階段    
▲階段を登り切りました ▲鐘楼からの駅・港方面 ▲鐘楼から銀の門方面
 
 ▲再びスリリングな体験  ▲銀の門付近でお土産物色  ▲青銅の門をバックに海辺
橋一本で繋がる島の城壁の街・トロギールへ
  トロギールは本当に小さな島、そしてそれ故か城壁で囲まれ、夕刻になるとすべての門は閉じられたそうです。
 
▲聖ロブロ大聖堂前広場 ▲聖ロブロ大聖堂の正面門 ▲南門と閉ざされた時の仮眠施設  
▲トロギールへの唯一の橋 ▲荒々しい岩山 ▲ネウル(9kmだけのボスニア・ヘルツェゴビナ)

Dいよいよ、ドゥブロブニク観光。フリータイムにロープウェイでスルジ山往復
 どこも、観光シーズン到来で急いで準備開始ですが、この街のホテルも改修工事中。ドゥブロブニク旧市街からは歩いて行ける距離ではありませんが、5つ星ですからそれなりの設備でした。
 最初は現地ガイドさん(珍しく男性)と添乗員の松田さんの案内で旧市街をザッと見学、後は2時間近いフリータイムでした。2年ほど前に復旧した後のスルジ山へ向かうロープウェイで往復することにしました。時間的・金銭的な判断も含めて城壁歩きは断念。
 何と言っても「アドリア海の真珠」と呼ばれるだけあってその眺望は素晴らしかったです。
 
 
▲旧市街へ。ピレ門 ▲門の直ぐ中、オノフリオの噴水 ▲プラツァ通り(ここは昔は海)
 

▲プラツァ通り 反対側から

▲聖ブラホ教会。奥に大聖堂 ▲小噴水とスポンザ宮殿  

▲スプリットの鐘楼で会った古川さん ▲大聖堂正面  ▲大聖堂祭壇
色々な思いを乗せたロープウェイ。往復した後、もう一度旧市街見学
頂上には独立戦争展示館がありました。改めてこういう内戦の哀しさに堪らないもの感じました。ただ余り見学者は多くありませんでした。
 
▲旧港で漁師さん ▲旧港遠景。後にスルジ山 ▲ロープウェイ駅へ  
▲ロープウェイ。下り車両と交差 ▲独立戦争展示館入口 展示館内部  
▲ポスターと写真 ▲戦時プラツァ通りの様子
 ▲旧市街の被災地地図
▲展示館出口 ▲スルジ山展望台から。奥が旧市街  ▲スルジ山展望台。後に市西部 
▲スルジ山の裏側 ▲下りロープウェイ。登り車両と交差
 ▲スポンザ宮殿展示室
▲旧市街のバロック式階段 ▲プリトヴィッツェに向かう車窓
 ▲クルカ国立公園(途中休憩で)
  
Eもうひとつのメイン、プリトヴィッツェ湖畔探索へ
 初めの方にも書きましたが、同じ空港で入・出国するのでIターンが必要で、ドゥブロブニクから再度北上し、最後の観光地プリトヴィッツェ湖近くに向かいます。その距離470キロですから相当なものです。
 実質最終日、湖畔のウォーキングで半日過ごしました。湖畔と言っても湖が大小合わせて16もあるので、普通の湖1周とは違います。
 中国の九寨溝に行っていないのですが、世間では並び称されるエメラルドグリーンの湖面がいっぱいです。しかも広大な地域に広がっていますから湖を繋ぐのは滝なので、それも堪能できます。
 「下」から入って「上」へ進むのですが、下は山道から眺め、上に入ったら水辺を探索という素晴らしいコースでした。
最大の滝、ヴェリキスラップ ▲段々の滝 ▲下を貫く遊歩道
       

▲アッパー(上)に船が見える

                ▲小さい花々スナップ          上に向かう船の乗り場へ  
 ▲上に向かう船を待つ  ▲船から見える滝  ▲フキノトウがアクセントに
 
少し階段を登ったり ▲上奥にも滝が ▲蕗の薹を横切って遊歩道  

▲湖の向うにも湖

▲魚が泳いでいる ▲カーテン状の滝が幾つも
 
遊歩道を進むメンバー ▲虹がかかる ▲鴨のおしどり  

▲クリスマスローズ

▲この船に乗れば、直ぐ出口へ  ▲出口の建物が見えた
F最終盤、ザグレブへ。観光後、のどかな空港前広場で昼食
 プリトヴィッツェから135キロ走って首都ザグレブへ。予定通り早目に到着したので、中心部へ先に出かけました。ホテル近くにバス停があり、そこから一本で鉄道駅へ到着。地下をくぐって北上し、翌日見学予定ゾーンの前まで夕方の散歩でした。ただ、皆さんの待つ夕食レストランを探すのに大変苦労し、遅れながらも何とか合流できました。
 翌日旧市街を探索し、最後はまたフリータイムでクロアチア通貨クーナを使い切りました。
 空港には昼前に到着したので、ここで昼食。前に林が広がり陽射しを浴びながら最後のパンランチになりました(僕達だけでしたが)。
 帰りも飛行機はブタペストに寄港し、ドーハ乗り換えで関空に到着。空港での乗降は全てバスで少し疲れ、ザグレブ・ドーハ間の航空機が小さかったからか相当揺れて、しんどかったのが印象に残りました。
▲路線バスでザグレブ鉄道駅到着 ▲駅前のトミスラフ広場 ▲芸術パビリオン前で
 

▲日本大使館。手前はブラジル大使館

▲イェラチッチ広場。周りはスマホ一杯 ▲クロアチア国立劇場  



 

 最終日。石の門  ▲聖マルコ教会  ▲大聖堂遠望
 
マントゥシュヴァツの泉 ▲青果市の下にある市場 ▲青果市の彫像と  
     
 ▲大聖堂祭壇  ▲大聖堂前のマリア像  ▲のどかなザグレブ空港前公園
 
晩冬のヨーロッパ、悪くないなぁ… 何と言っても人が少ない。いいホテルも空き空きらしい。
 1月のギリシャ・南イタリアの旅でも書きましたが、割安であるだけでなく、ほんとに何処へ行っても人が少なくゆったりできました。もちろん天候に恵まれたから言えることなのでしょうが。メンバーは今回も目一杯の39人でしたが、添乗員の松田さんはベテランで、なかなかの気遣いで、知識量もたくさんでエピソードも豊富でした。現地ガイドはギリシャと違い大半は日本語ができず、添乗員さんが通訳のようなものでした。彼女は思いがけないトラブルで一旦添乗から降りたりしながらも経験豊富で安心できました。ウロチョロしたがる僕達の要望も色々聞いてくれました。
 40人近くの参加メンバーは、前回のギリシャ以上に大人しく、不愉快な思いをすることなく過ごせました。一人参加は全くなく、親子参加、母娘珍しく母息子(息子さんは4月から社会人)も、姉妹、女友達組、たくさんの退職夫妻。食卓をご一緒した母娘から、「先生してはったでしょう?」と言われビックリしたら、元中学校の先生でした。八尾の方で(元日教組役員の樋口さんをご存知でした)、医大に行かれている娘さんとご一緒でした。
 この国々を選ぶくらいですから、海外旅行体験が豊富な方達でした。「旅慣れていらっしゃるから教えて下さいネ」と言われて、色々お話しした方も居られました。
 結果的に問題無しでしたが、久し振りに両替で頭を悩ましました。スロベニアはユーロなのですが、クロアチアはEU加盟が決まっていて祝賀ムードですが、通貨はまだクーナでした。東欧は西欧より遅れているのかなと予想したのですが、結局設備とかのリニューアルは却って進んでいる印象でした。





Copyright © 2014 MIKAMI HIROSHI