月
Moon
月齢17
2014年、4月17日の2:30〜5:00にかけてスケッチした月
17日正午における月齢は17.3 ですからスケッチの終わった5時にはちょうど月齢17になったことになります
マレ クリシウム(MARE CRISIUM):危難の海が日没を迎えています。危難の海は周囲にある他の海よりも若い地形であると言います。確かに、周囲にある豊かの海や静かの海にかぶさっているようにも見えますが、詳しくはまたいずれ。
見所は、月の南に縦に並ぶ四つの大型クレーター、ラングレヌス(Langrenus )、ヴェンデリヌス(Vendelinus)、ペタビウス(Petavius )、フルネリウス(Furnerius) です。
これらのうち、もっとも新しいのは一番北にあるラングレヌスで、底には中央丘があり、周囲には衝突時にまき散らされた放出物と思わしきものが残っています。その下のヴェンデリヌスは古いもので、中央丘は見えません。さらに後から出来たクレーターに輪郭が崩されていることから、時間の経過を把握することができます。
2014年 11月10日 2:00〜5:00の月
前日9日の正午月齢は16.2、スケッチ時の月齢は16.8~16.9
エンディミオン、メッサーラが日没をむかえています。南にある四つの大型クレーターはすっかり隠れて、ラングレヌスの縁がかろうじて見えています。
危難の海(Mare Crisium)は欠け始めたところです。危難の海は巨大クレーターで、かなり大きな同心円構造がありますが、スケッチでは明瞭ではありません。
以下は月齢17の南極の様子
2018年4月4日 4:00の月 正午月齢は17・6 月齢は17・3
南極を描いたもので上が南で、下が北。画面左より夜が広がっていて、ブッサンゴー(Boussingault)の底は闇に沈んでいます。一方、より南(画像で言うと上右)にあるデモナックス(Demonax)とスコット(Scott)はまだその姿と周壁を見せているところ。デモナックスはクレーターとしてわかりやすい姿をしていますが、ごちゃごちゃしているのがスコット。奥の周壁は途中で折れているので影が入っていますし、手前の周壁には小さなクレーターがうがたれて起伏があり、これまた影が入って形がとらえにくくなっています。
そのスコットの手前にあって、側面を見せているクレーターがシェーンベルガー(Schonberger)。手前と後方に小さなクレーターを従えています。そしてそのずっと右手前にあっておぼろな姿を見せているのがモレトス(Moretus)。17世紀ベルギー数学者の名前を冠されたクレーターです。このあたりまでくると太陽はまだ高く、クレーターはおぼろな明暗でしかわかりません。それでもモレトスは綺麗な形をしたクレーターなので、真っ白な荒野の中でもそれとわかります。
モレトスの奥がショート(Short)、18世紀オーストリア光学者の名前を冠されたクレーター。その右奥にあるのがニュートンです。この日、この地域は、南極としてはかなり上から見ることができています。それが面白いので、あえて真っ白に飛んでる状態の有様を描いたもの。ニュートンはなにやら菱形に見えていて、平行線のような、クレーターが多重に重なっているような感じがかすかに見えています。