Moon

月齢16

2014年、4月16日の2:00〜4:00にかけてスケッチした月

15日の正午における月齢は15・3 日付の変わった16日の2〜4時は月齢 15・8 

ここでは四捨五入して月齢16として扱います

 

月齢16は月が満月から欠け始めるところです。月の向かって西側にある地形、エンディミオンやフンボルトの海(MARE HUNBOLDITIANUMなどが見所です。しかし、フンボルトの海は月の外縁ぎりぎりにあるので、秤動によってはほとんど見えなくなります。

以上のスケッチもその状態で、エンディミオンの外側の境界線がへこんでいるので、どうもここがフンボルトの海らしいと分かるぐらい。クレーター、ガウスもひどく扁平です。危機の海の東隣に見えているのはクレーター、プルタルク(Plutarch:プルタルコス)であるらしく、周囲の影に囲まれ、大きなクレーターの中にあるように見えます。

 

2017年12月5日 5:30〜6:30 月齢16.3の月 フンボルトの海の拡大

5日の正午月齢は16.6

満月を過ぎて欠け始めた月です。200倍で見たフンボルトの海。2017年12月4日23:00にスケッチを始めるも雲が出てきて中断。その後、雨がふってあきらめて寝ようとしたらまた晴れていたので、急遽、5:30〜6:30にスケッチを完成させたもの。

フンボルトの海は月の北、向かって北西縁ぎりぎりにあって、秤動の加減でほとんど見えなくなったりします。この日はほぼ真横から見ているらしく、どうやら二重になったリングを持っているらしいことが見て取れます。スケッチでは向こう側の周壁に太陽があたってまだ見えていますが、これは4日23:00の時のもの。5日朝の5:30には影になって見えなくなっていました。 手前の明るい光条を持つクレーターはターレス。大きなクレーターはエンディミオンです。

 

 

以下は月齢16における南極の様子

 

 

 

2018年4月3日 4:00の月と南極のスケッチ 3日の正午月齢は16・6 月齢16・3  

 

月齢16 月の南極周辺をスケッチしたもの。画面やや右にあるのは大型のクレーター、デモナックス(Demonax)とその右隣に並ぶスコット(Scott)。月齢14の時にはつながって見えた二つのクレーターですが、月齢16になるとそれぞれの底部が影になり、境界線の周壁が見えてきて、独立した二つのクレーターであることがはっきりとわかります。スコットの手前にはなにか山のようなものが見えていたのですが、これはスコットの周壁にできたクレーターが落とす影でした。月にも地形の起伏がありますから、横から地形を見ると形成されたクレーターがこっちを向いていたり、かしがっていることがあります。そうしたクレーターの作る影が妙な感じに見えていたわけ。  

クレーター、スコット(Scott)は奥の周壁が中程で折れているように見えます。最初は二つのクレーターなのかと思いましたが、前後に段差があるらしい。南極を上から描いた月面図を見ると、スコットは形がちょっといびつで、さらにここに小さなクレーターがあります。どうもそれが影を作っている様子。スコットの後ろにある山はクレーター、アムンゼン(Amundsen)の周壁です。南極一番乗りを目指したスコットとアムンゼン両探検家の名前を冠されたクレーターが並びます。

 

スコットの手前にある長方形のお椀のようなクレーターはシェーンベルガー(Schonberger)。17世紀ドイツの数学者の名前を冠されたクレーター。ここより画面右へいくと微妙な起伏や丘(小クレーターの周壁らしい)が多いですが、反対に左へいくと起伏はなめらかで、波打つ平野が広がります。

 

シェーンベルガーからさらに左(地球の方位では西、月の方位では東)へいくと、多角形で底の広いクレーター、ボグスラウスキ(Boguslawsky)があります。これは19世紀ドイツの数学者の名前を冠されたクレーター。その左隣にあるのがブッサンゴー(Boussingault)、19世紀フランス化学者の名前を冠されたクレーター。これは地形が複雑で見ていて面白いものです。その後ろ隣にあるのがヘルムホルツ(Helmholtz)。こちらは19世紀ドイツの生理学者、物理学者。その後ろがノイマイヤー(Neumayer)、19世紀ドイツの科学者の名前を冠されたクレーターです。

 

 

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