Q:化石って何?

 A:古い時代に生きていた生物の遺骸や生物の痕跡を化石と呼びます。

 解説:死ぬと生物の遺骸はすぐに食べられてしまいます。ですから長い時間が過ぎて残るものは硬い組織、例えば骨や貝殻などです。陸上植物の体は腐りにくいセルロースが含まれているので、ある程度は残ります。しかし中には氷漬けのマンモスのように肉や内臓、毛が残ったものもあります。他にも足跡や糞など、生物そのものではなくて、生物が残した痕跡も化石(痕跡化石)と呼ばれます。

 つまり、化石とは古い時代に生きていた生物を知る手がかりになる、何らかの痕跡のこと、そう考えればいいでしょう。実際、一見すると骨や貝殻がきれいに残っているように見えて、成分が本来のものとはすっかり入れ替わっている場合もあります。形は本来のものだけれども、成分は変化してしまっているわけですね。化石を研究する古生物学は形の学問であるとも言えるでしょう。また、化石は普通、1万年よりも前の時代のものを指す言葉として使われます。

 

*古生物学が形の学問である一方で、化石に含まれる成分から過去の生物を知ることもできます→*。また、石油のような例もあります。石油は海底に堆積したプランクトンから出来たもので、成分にはその名残りが見られます。つまり石油も化石なのですがこちらは形すら残っていません。それでも成分から過去の生物の様子を知る手がかりになります。

 

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