ミゾシダ
Stegnogramma pozoi
*「神奈川県植物誌2001」参考
「原色日本羊歯植物図鑑」では Leptogramma mollissima
撮影:2012/12/19 神奈川県
ミゾシダはどことなくホシダに似た姿をしたシダですが、こちらは森の中の薄暗くて湿った場所に生えます。写真のものは古い葉っぱでしょうか? ずいぶんと壊れた部分が多いですね。
ミゾシダの特徴
:ホシダに似ているが、葉っぱの先端は顕著には伸びない
:森の薄暗く湿った場所に生える
:最下の葉脈は連結しない(ホシダは連結します)
:胞子嚢群(ソーラス)は線状
:胞膜がない
*注:以上の特徴とは共有あるいは固有派生形質であることを必ずしも意味しません。特に、”伸びない”とか”連結しない”というのは明らかに相違点を強調したもので、系統的な意味を必ずしも持っていません。
解説
ホシダに似ていますが、胞子嚢群(ソーラス)は葉脈の上に線状に並びます。またソーラスに被さる胞膜がありません。胞子嚢が直に見えているので、なにか粉っぽい感じがします。
撮影:2012/12/19 神奈川県(個体は同上)
最下の葉脈は連結しません。詳しくは以下。
撮影:2012/12/19 神奈川県(個体は同上)
ミゾシダは夏緑性ですが、神奈川県の平地のように、比較的暖かい場所では常緑性です。以上の葉っぱは、かじられたり千切れたり、ずいぶんくたびれていますが、すぐ近くには12月でも新鮮な葉が生えていました。
撮影:2012/12/19 神奈川県(以上とは多分別個体)
葉っぱを透かして見ると、最下の葉脈は左右で連結しないことが分かります。
撮影:2012/12/19 神奈川県(個体は同上)
以下のようになにやら褐色がかった葉もありました。
撮影:2012/12/19 神奈川県
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