Desmodium oxyphyllum

ヌスビトハギ

 

 2009年、9月21日、22、24日にスケッチ。7〜9月が花の季節ということですが、神奈川県の中央では9月20日にはほとんど花が終了。大部分の株はすでに結実して実だけになっていました。ヌスビトハギの実はマメの仲間だけあって莢状ですが扁平で、強くクビれているのが特徴。実の表面はべたべたしています。秋に薮の中を歩くと靴や服にぺたぺたとくっつくのでちょっと迷惑な植物かもしれません。彼らはそうやって実を分散させます。近所の公園では草むらや森を走る道の脇、湿地に広がる草地などに生えています。

 花を見るとマメの仲間だということは分かりますが、大きさは3ミリ程度とごく小さくて目立ちません。スケッチした株は白っぽい花を咲かせていましたが、株によるともっと赤みが強いものがあります。

 葉っぱは3つの小葉から構成される複葉で、花柄も同じ場所から出ます。葉柄の付け根にそれを抱くようにして小さく尖った葉(托葉?)が出ているのはツルマメと同様。花柄が葉っぱ全体よりも長いことを抜かせば、葉っぱの雰囲気も体全体の造りもツルマメと基本的に同じ感じです。ただ、ツルマメはツルで、ヌスビトハギは一応、自力で立っています。とはいえヌスビトハギは大きくなると自分の重みでしなるのであまり高くはなりません。スケッチした株もしなっていたもので、まっすぐにのばすと50センチぐらいですが、高さ自体は30センチ程度でしょうか。もっと大きな株も生えていますが、しなっているので、結局、高さは似たり寄ったりです。

 ツルマメなどとの一番大きな違いは、植物体の末端では葉が出ず、花だけをつけていることかもしれません(つまり花序になっている)。この特徴はツルマメにはありませんし、他のマメでもあまり見ない特徴のように思えます。むしろ、その見た目は類縁が遠いけども同じ場所に生えるミズヒキなどと似た感じ。

 参考にした「神奈川県植物史 2001」によれば神奈川県にはヌスビトハギ属(Desmodium属)に6種がおり、その中でもヌスビトハギ、マルバヌスビトハギ、ヤブハギ、ケヤブハギは同一種の亜種/変種として扱われることがあるそうな。ここでは資料にしたがって、それぞれ別種であるとして扱っています。

  

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