Brassicaceae (Cruciferae)

アブラナ科(ジュウモンジバナ科)

 

 アブラナ科とは?:

 アブラナの仲間のことで、全世界に3200種あまりがいます。身近な雑草であるナズナやタネツケバナ、あるいはアブラナ、カブ、キャベツ、ハクサイ、カリフラワー、ブロッコリー、ダイコンのように人類にとって重要な野菜となっているものもあります。また、ワサビのように辛み成分を目的として栽培されているものもあれば、シロイヌナズナのように遺伝研究の材料として使われるものもあります。

 *なお、日本の一般的な書籍ではアブラナ科にはセイヨウフウチョウソウ Cleome hassleriana (いわゆる酔蝶花)などは入れられていませんが、参考にした[Plant Systematics a phylogenetic approach 3ed] Sinauer Associates,INC 2008, ではセイヨウフウチョウソウが属するフウチョウソウ科 Capparidaceae もアブラナ科に入れられています。どうも系統解析をするとフウチョウソウ科はアブラナ科(この場合はアブラナ亜科 Brassicoideae)の姉妹群で、しかも側系統群になります。

 

 共有派生形質:

1:4枚の花弁を持ち、それが十文字に並ぶこと

*しばしば使われる科名のCruciferaeというのは十字に配置された、とか、十字を担うもの、とかそういう意味だそうです(例えばラテン語でCrucifigoというと十字架に打ち付けるという意味)。ちなみにBrassicaceaeという科名はアブラナ属の属名Brassicaに由来します。

2:雄しべを6本持ちますが、そのうちの4本が長く、2本が短いこと (Tetradynamous stamens)

*参考にした[Plant Systematics a phylogenetic approach 3ed] Sinauer Associates,INC 2008,ではアブラナ亜科 Brassicoideaeの共有派生形質となります。このTetradynamous stamens という単語、日本語では「4強雄ずい」と言うらしい。

3:からみ成分をもつこと

 

 アブラナ科(あるいはアブラナ亜科)いろいろ:  

 ナズナ 

 タネツケバナ

 アブラナ

 キャベツ

 メキャベツ

 ハクサイ

 ブロッコリー

 カリフラワー

 ダイコン

 ワサビ

 シロイヌナズナ

   

←エウディコットへ戻る