Capsella bursa-pastoris

ナズナ

 

 2010年3月19〜21日にかけてスケッチしたナズナ。いわゆるぺんぺん草。根元付近から出る葉は切れ込みが強くてなんとなくタンポポに似ています。一方、茎から出る葉っぱは柄がなく、茎から直接生える感じでなおかつ葉っぱの付け根が茎を抱くような感じになります。また、茎から出る葉は切れ込みがないか、あってもごく浅いので根元の葉とはまるで形が違います。

 花は幾つも集まって房状。萼は4枚、花びらは4枚、それが十文字に配置します。また、雌しべは何と言うかポケットウイスキーの瓶のような形。長い方の辺の付け根からそれぞれ2本の雄しべが、短い方の辺の付け根から各々1本の雄しべが伸び、全部で2+2+1+1=6本の雄しべが生えています。長い辺から生える雄しべの方が短い辺から生える雄しべより、頭一つ分あまり長いですね。このようにアブラナ科の共有派生形質である、

1:花弁が4枚で配置が十文字

2:4本の雄しべが残り2本の雄しべよりも長い(Tetradynamous stamens)

という特徴があることが見て取れます。

 花の色は白。下へいくに従って雌しべはポケットウイスキーの形から逆三角に膨らんで、トレードマークである逆三角型の果実になっていきます。ちなみに生でかじると、まあアブラナな味。

 

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