阪大ミス研のページへ 50冊+αのトップページへ
IV −−試験前はやめましょう、凶器にも使えちゃう660p以上−−へ
2. −−阪大ミス研の選ぶファンタジー・ホラー−−へ

阪大ミス研が選ぶミステリ50冊+α
1. −−阪大ミス研の選ぶ純文学−−

小僧の神様 他十篇 志賀直哉 岩波文庫
思わずほろりとする表題作から、著者の体験から、 死と生とを見つめなおす「城の崎にて」、著者の持つ 一途な思いの美しさが分かる「清兵衛と瓢箪」、 その他志賀直哉の珠玉の短編が収められた一冊。 志賀直哉の美しい情景描写が堪能できる。特に おすすめは「城の崎にて」。

砂の女 安部公房 新潮文庫
恐い話である。スプラッタやホラーのような恐さではない。 『生きること』、さらに言えば『生活すること』の恐ろし さである。砂丘の中にある一軒の家に閉じ込められた男。 その家は日々流れる砂によって緩慢に埋まってゆく。そし て家には女がいる。男はありとあらゆる手段で脱出を試み るが……。安部公房独特の比喩による多面体の文章が隠し 絵のように人を描く。世界的にも評価が高い。

ライ麦畑でつかまえて J・D・サリンジャー 白水Uブックス
主人公である少年はクレイジィである。読み始めてすぐその 特異な語り口と、飛躍する思考、とっぴな感性の数々に面食 らう。わけわからなくなる。しかしそもそも、ひと一人の頭 の中を合理的に理解するほうが無理があるのだ。それも、大 人でも子供でもない少年の複雑怪奇さを! 単純になった己 を振返る本である。

銀河鉄道の夜 宮沢賢治 角川文庫
いわずと知れた名作。読んだことのある人も多いのでは。 宮沢賢治ほど、自然界の美しいものを賛美した人はいないはず。 彼は美しいものを表現するために、美しい言葉を惜しみなく使った。 「双子の星」の星めぐりの歌、「十力の金剛石」の様々な鉱物の名 前。もちろん「銀河鉄道の夜」にも見られる美しい言葉は、賢治の 幻想第四次の世界の重要な構成物であったに違いない。

山月記 中島敦 新潮文庫
学校の教科書で読んだ人も多いのでは。読むと思わず口ずさみ たくなるような、美しい文章で綴られています。見慣れない 漢字が多くて嫌だという人は、意味を考えず、ただ朗読してみる のもいいでしょう。時間がないという人は、適当に本を開いて、 そこから読み始めるのも一興です。一行、一句が名作なのです。

掌の小説 川端康成 新潮文庫
漱石の「夢十夜」だけが唯一読んで面白い純文学なのではない!  坂口安吾も内田百間も面白いが、有名にしてワンオブザベストの文 豪が川端康成である。本書は数ページで終る掌編小説の集成である が、2、3編も読めばそのイメージ、そしてその日本語に立ち所に 圧倒されることは間違いない。そりゃノーベル賞も獲るわいな。

罪と罰 ドストエフスキー 新潮文庫
あまり知られていないが、現役の作家であった頃、ドストエフスキ ーは偉大な文学者とは見なされていなかった。その代わりに、彼は 最新流行娯楽小説作家であったのだ。本書をミステリ研が推薦する ことは不思議でもなんでもない。本書は文字通りの意味で犯罪読み 物小説なのだから。読んで面白い。間違いなく。

チップス先生さようなら ヒルトン 新潮文庫
“或る満月の夜のことだった。チップスが四年下級にラテン語を教 えていると、空襲警報が鳴り出した。すると、砲撃が忽ち始まって 、榴散彈の破片がバラバラと附近に落ちてきたので……”、この続 きがどうなったか気になる人は、今すぐ本書を読もう。読み終えた 後に体が暖かくなるような、本当の素晴らしい本。

痴人の愛 谷崎潤一郎 新潮文庫
男は女を魔性に変える。その魔性に食われることになるのを 知らず。女は「魔」なのではない。「魔」へ変貌するのだ。 キリスト教的な絶対悪の存在ではない。キリスト教にとり込 まれた多神教の女神のように、善も悪も生も死も包含した 「魔」。イシスやアスタロト。そしてまた、だからこそ彼女 らはこの上もなく美しいのである。

かもめのジョナサン リチャード・バック 新潮文庫
主人公はかもめ、手に取ってみると小説か写真集か分から ない、変な本。にもかかわらず、かつて本書は一世を風靡し、 今でもこの書名を知らない人のほうが少ないくらいだ。 一体本書には何が書いてあるのか。その答は、若者の心、 果てしない向上心だ。より高く、より遠く、自分の限界を 限りなく目指す、永遠の青春の書。


IV −−試験前はやめましょう、凶器にも使えちゃう660p以上−−へ
2. −−阪大ミス研の選ぶファンタジー・ホラー−−へ

阪大ミス研のページへ 50冊+αのトップページへ