U字型頭部管モデルについて

    身長145cmくらいまではU字型頭部管モデルを使用するべきです。
    無理をしてストレート管を吹いているお子さんも多いようですが、
    母でもある私は、成長期の子供の身体に負担をかけないことが第一と考えます。
    しかし、まだU字管モデルは正しく理解されているとは言えません。
    よくあるご意見と 私なりの説得を記します。賛同下さる先生はご参考ください。

  • フルートらしくなくて格好が悪い
    >見た目より、お子さまの健康と上達を優先して下さい
     
  • 子供用の安物ではなく最初からちゃんとした楽器で習わせたい
    >U字管モデルは楽器としてきちんと作られた優れた製品です
     
  • U管の癖が付くことでストレート管での上達が遅れるのでは
    >無理をせずにきちんとした響かせ方を身につけられるので移行はスムーズです
     
  • 買い換えの費用が余分にかかるのは困る
    >U管とストレート管がセットになったタイプがあります
     
  • 多少の無理ならたいした支障は無いのでは
    >身体に支障が出てからでは遅いです
    >体力的につらいと練習時間が減るので上達が遅れます

以下に国内メーカーの製品についてまとめました。詳しくは各メーカーさんのサイトをご覧下さい。
なお 私見ですが お子さんの場合 国産大手メーカーの製品(新品)をおすすめしています。

  • お子さんの扱いでは故障が多いため 速やかにメンテナンスが受けられることが重要なので 国産大手がよい
  • 最初に手にする楽器の響きはかなり強く意識に残る また楽器の不備か自分の技術の未熟かがお子さまには区別できにくいので 標準品質以上の楽器がのぞましい
  • 中古品はメンテナンス費用がかかるため 入門機種レベルの楽器はあまり安価にならない 
     

製品名

備考

三響
Child Flute Model 115
(幼児用モデル115)
 
定価 \115,000
(ケース・カヴァー付き)

・軽く、短く作ってあるので4才(身長90cm程度)から使用可能
・足部管をなくしてあるので最低音はD
・トリルキイ・アイスレバーもない
・頭部管がネジで止めるようになっているで子供の力で組み立てられる
・一体型になるのでケースは普通のフルートより若干長い
・市販のケースカバーは合わない 専用のものが付いてくる
私見:軽い息で鳴るように作ってあるが、しっかり吹き込んでもちゃんと鳴る。
大変良くできていると思う。

三響 
Curved Head Joint
(U字型頭部管)
定価 \ 37,500
(専用ケース¥4.500) 

・頭部管のみの販売 本体と合わせての購入になる
私見:以前 注文生産と聞いたが場合によるもかもしれない

YAMAHA 
YFL-221U
 \ 78,000
(U字頭部管付き) 

・普通のフルートが普通のケースに入っており 専用のケースカバーにU字頭部管を入れるポケットが付いている
私見:頭部管の収納が外側というのが不安。買い換えの必要がないのがメリット。

Pearl 
Prest PF-501EU
\ 79,000 

・ストレート頭部管は別売りで¥25,000
私見:ケースの質感もカバーの材質も良い。もちろん楽器も丁寧な作りでなかなかに艶のある音が出る。買い換え時期までが長い場合にお勧め。

    他の横笛を吹くことを導入にするという方法もあります。
    軽くて小さなフエで遊ばせて様子を見てあげるのです。安価なものなら気軽に試せます。
    以下は代用になる横笛の例です

製品名

備考

YAMAHA
ファイフ
\ 1,000

・基本の指使いがフルートと同じになるよう工夫されている
・サイズ・音域はピッコロ
・なぜか歌口が波形
私見:少量の息で軽く鳴る。持つのは大変楽。音色はそれなり。
フルートと唇の使い方はかなり違う。
指で穴を塞ぐのは子供にはかえって難しいかも知れない。

アウロス
ファイフ
\ 1,700

・KAWAIで販売している
・基本的構造は上記YAMAHAファイフと同じ
・歌口はストレート
私見:音色がリコーダー的。見た目も何となくリコーダー風。

Hall
クリスタルピッコロ
\9000

・ガラスの筒に穴が開いただけのシンプルな横笛
私見:私福谷が日本初の演奏家として活動している楽器です
この笛を導入にフルートへの移行に成功した例があったので記載しました

Studio E
サムピー
12.95ユーロ 

・真ん中に歌口の空いたただの筒
・歌口の形状がフルートによく似せてあるの唇の使い方は近い
・使うのは両手の親指だけ 基本の音は5音のみ
私見:おもしろい!がフルートとはかなりキャラクターが違うので違和感を持つ人もいると思う
開発者はオランダのフルーティスト ウィル・オッフェルマンズ氏

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