2005年11月12日(土)
司馬遼太郎の「戦雲の夢」を読み終わりました。この作品は、土佐の戦国大名長曽我部盛親を主人公とした作品です。長曽我部盛親は関ヶ原の戦いで西軍に属し、戦後、所領を没収され、大坂夏の陣で大坂方の属し、戦後、刑死した人物です。この作品は、その半生を描いた作品で、長曽我部盛親が敗軍の将となっていった過程をよく描いていると思います。司馬遼太郎は、長曽我部盛親の父親長曽我部元親を主人公とした作品「夏草の賦」も書いていますので、合わせて読むのもよいかもしれません。なかなかオススメです。
次回は夏目漱石の「吾輩は猫である」の予定。
2005年10月31日(月)
赤川次郎の「三毛猫ホームズの仮面劇場」を読み終わりました。この作品は、テレビドラマでおなじみの三毛猫ホームズが登場します。今回の作品では、ホームズの活躍するシーンは抑え目な感じですが、その分飼い主である片山刑事達の存在感が前面に出ている感じです。今回の作品は設定がちょっと現実離れしていますし、特に謎解きがあるわけではありませんが、なかなか読みやすい作品だと思います。オススメ度はまあまあ。
次回は司馬遼太郎の「戦雲の夢」の予定。
2005年10月23日(日)
一ヶ月ぶりの更新ですが、その間、PCが壊れ修理に出したりしていたのですが、PCが使えない分、結構本を読みましたねー。そこで、今回はまとめて感想を。
高橋克彦の「時宗」(全4冊)を読み終わりました。この作品は、2001年の大河ドラマ北条時宗の原作です。とはいえ、前半の2冊は北条時宗の父親北条時頼が主人公で、後半の2冊は北条時宗とその兄北条時輔が主人公として描かれています。なかなか読み応えのある作品なのですが、時輔の設定などいわゆる史実と違うところもありますので、そういった点をあくまでも小説として楽しめるかどうかで評価が分かれそうな気がします。かなりオススメです。
内田康夫の「箸墓幻想」と「秋田殺人事件」を読み終わりました。どちらの作品もテレビドラマでおなじみの浅見光彦が登場します。「箸墓幻想」は邪馬台国をテーマに扱った作品で、「秋田殺人事件」は現実の社会問題を扱っており、ちょっと趣きは異なりますが、どちらも読みやすい作品です。オススメ度はともにまあまあといったところ。
司馬遼太郎の「播磨灘物語」(全4冊)を読み終わりました。この作品は、戦国時代の武将黒田官兵衛が主人公で、羽柴秀吉が明智光秀を討つまでを描いています。黒田官兵衛は軍師として有名な武将ですが、その活躍が描かれており、なかなか面白かったです。なかなかオススメ。
馬場信浩の「スクール★ウォーズ 泣き虫先生の7年戦争」(全3冊)を読み終わりました。この作品は、伝説のテレビドラマを小説化したものです。途中うるっときてしまう場面もあり、一気に読んでしまうくらい引き込まれてしまいますが、ちょっと誤字?誤植?が多いのがマイナスですかね。なかなかオススメです。
田沢竜次の「B級グルメ大当りガイド」を読み終わりました。この本は、いわゆるB級グルメをお店も紹介しながら、色々と紹介しています。やっぱり、B級グルメはいいですよ!こういう本を読んでいると、食欲が刺激されて困ります…。なかなかオススメ。
次回は赤川次郎の「三毛猫ホームズの仮面劇場」の予定。
2005年9月23日(金)
エラリイ・クイーンの「心地よく秘密めいた場所」を読み終わりました。この作品は、名探偵エラリイ・クイーンが登場しますが、今回は最後の最後まで真犯人に翻弄されます。この作品で使われているトリック自体は、作中にも出てくるG・K・チェスタトンのある作品のものを応用したものなのですが、謎解きという要素はあまりありませんので、初期の作品と比べると大分作風が変わっています。オススメ度はそこそこといったところ。
次回は高橋克彦の「時宗」の予定。
2005年9月10日(土)
江戸川乱歩の「地獄の道化師・一寸法師」を読み終わりました。この作品は、表題の2つの中編が収録されています。どちらの作品も探偵役として明智小五郎が登場します。地獄の道化師は、トリック自体はよくあるものですが、なかなかよくできており、最後のほうに真相が分かる時には驚かされました。一方、一寸法師は既読の作品ですが、今回の感想も前回(2001年10月26日参照)とさほど変わらないですかね。オススメ度はまあまあ。
次回はエラリイ・クイーンの「心地よく秘密めいた場所」の予定。
2005年9月5日(月)
エラリイ・クイーンの「犯罪カレンダー〈7月〜12月〉」を読み終わりました。この作品は、前回紹介した作品の続きとして、名探偵エラリイ・クイーンが登場する短編が6つ収録されています。今回は7月〜12月までに起こった事件が収録されています。今回収録されている作品も、もとはラジオドラマであり、それを短編作品にしたもので面白い作品が多いのですが、ちょっと最初の説明が冗長に感じるものもありました。その分、オススメ度はまあまあといったところ。
次回は江戸川乱歩の「地獄の道化師・一寸法師」の予定。
2005年8月4日(木)
エラリイ・クイーンの「犯罪カレンダー〈1月〜6月〉」を読み終わりました。この作品は、名探偵エラリイ・クイーンが登場する短編が6つ収録されています。タイトルにあるように1月〜6月までに起こった事件が収録されています。なお、今回収録されている作品は、もとはラジオドラマであり、それを短編作品にしたものですが、どれもなかなかの出来ですので、なかなかオススメ。
次回はエラリイ・クイーンの「犯罪カレンダー〈7月〜12月〉」の予定。
2005年7月29日(金)
江戸川乱歩の「猟奇の果」を読み終わりました。この作品は、名探偵明智小五郎が登場しますが、その登場はかなり遅め。序盤は、今回の事件の発端について、じっくりと描いています。そして、明智が登場する頃から、物語が一変していくのですが、ちょっと展開とかが強引な気もします。オススメ度はまあまあ。
次回はエラリイ・クイーンの「犯罪カレンダー〈1月〜6月〉」の予定。
2005年7月23日(土)
池波正太郎の「幕末新選組」を読み終わりました。この作品は、タイトルどおり新選組を扱った作品なのですが、主人公が永倉新八となっています。そのため、局長である近藤勇や副長の土方歳三などに対して一歩引いた立場からの描写が多く、近藤と確執し新選組を離脱していく過程も描かれています。オススメ度はまあまあ。
次回は江戸川乱歩の「猟奇の果」の予定。
2005年7月12日(火)
江戸川乱歩の「心理試験」を読み終わりました。この作品は、表題作を含む7つの短編が収録されている短編集です。表題作は、名探偵明智小五郎が登場する二番目の作品で、なかなか面白いです。その他の作品も、最後まであきない作品ばかりですので、なかなかオススメです。
次回は池波正太郎の「幕末新選組」の予定。
2005年7月7日(木)
池波正太郎の「近藤勇白書」を読み終わりました。この作品は、新選組の局長近藤勇を主人公としており、新選組結成前の多摩時代から斬首されるまでについて書かれています。あくまでも近藤が主人公ですので、他の登場人物については、それほど描かれてはいません。その辺はちょっと残念ですが、新選組の一般的なイメージはよく表れていると思います。オススメ度はまあまあ。
次回は江戸川乱歩の「心理試験」の予定。
2005年6月29日(水)
司馬遼太郎の「功名が辻」(全4冊)を読み終わりました。この作品は、戦国時代の武将山内一豊とその妻千代の半生を描いた作品です。とりたてて優れた武将とはいえない山内一豊が50石の武士から土佐24万石の大名になるまでの過程を描いており、さらに千代の内助の功がいろいろなエピソードを交えて描かれています。この作品は、来年の大河ドラマの原作ですが、どのような感じでドラマ化されるのか楽しみです。ただ、この作品は、最後は決してハッピーエンドとは言えないと思いますので、そのあたりもどうドラマ化されるのか興味があります。なかなかオススメです。
次回は池波正太郎の「近藤勇白書」の予定。
2005年6月23日(木)
浅田次郎の「壬生義士伝」(全2冊)を読み終わりました。うーん、2冊読むのに1ヶ月もかかってしまいました…。これからは読むペースを上げますよ!さて、この作品は、新選組隊士の中では、割とマイナーな吉村貫一郎を主人公とした作品です。脱藩し、家族への仕送りのためには、他人が嫌がる仕事もこなす。そんな吉村の「義」について、この作品では描かれており、なかなか読み応えがあります。途中、ちょっとうるっとくる箇所もあったりしますので、電車の中で読む時には注意が必要かも。かなりオススメです。
次回は司馬遼太郎の「功名が辻」の予定。
2005年5月20日(金)
エドワード・D・ホックの「怪盗ニック対女怪盗サンドラ」を読み終わりました。この作品は、価値のないものしか盗まない怪盗ニック・ヴェルヴェットが登場する短編が10作収録された短編集です。今回の短編集に収録された全ての作品は、ニックのライバルとして、女怪盗サンドラ・パリスが登場します。時にはライバルとして、時には協力して活躍します。どの作品もテンポよく読みやすい作品ばかりなのですが、初期の作品に比べると盗む対象が平凡なものが多い気がします。オススメ度はまあまあ。
次回は浅田次郎の「壬生義士伝」の予定。
2005年5月5日(木)
山村竜也の「新選組剣客伝」を読み終わりました。この作品は、新選組のメンバーのうち、近藤勇、土方歳三、沖田総司、山南敬助、永倉新八、原田左之助、藤堂平助、斎藤一の8人についてのいくつかのエピソードを紹介した作品です。作者は、昨年の大河ドラマ「新選組!」で、時代考証を担当された方でして、内容的には新撰組についてある程度興味をもたれている方向けの内容となっているかと思います。オススメ度はまあまあ。
次回はエドワード・D・ホックの「怪盗ニック対女怪盗サンドラ」の予定。
2005年5月4日(水)
三谷幸喜の「古畑任三郎2」を読み終わりました。この作品も、前回の作品と同じく、人気だったテレビドラマを小説化したものです。全部で5つの作品が収録されており、短編集といったかたちになっています。どの作品も倒叙ミステリで、犯人のミスを古畑任三郎が明らかにしていく過程を描いています。テレビドラマを見ていた方には、古畑の台詞が田村正和さんが演じていたとおりの独特のしゃべり方で頭に浮かんでくるのではないかと思います。なかなかオススメです。
次回は山村竜也の「新選組剣客伝」の予定。
2005年5月2日(月)
三谷幸喜の「古畑任三郎1」を読み終わりました。この作品は、テレビドラマで人気だった「警部補古畑任三郎」を小説化したものです。このテレビドラマのシリーズは、犯人による犯行を先に描くいわゆる倒叙ミステリなのですが、この小説も同様となっています。そういう意味では、古畑任三郎がどの時点で犯人を怪しいと思ったのかとか、犯人の犯行を暴いていく過程を楽しむ作品です。ちなみに、テレビドラマに登場する古畑の部下今泉慎太郎は登場しません。名作だったテレビドラマと比較するのは酷な気もしますが、なかなかオススメです。
次回は三谷幸喜の「古畑任三郎2」の予定。
2005年4月30日(土)
山村竜也の「真説 新選組」を読み終わりました。作者は、昨年の大河ドラマ「新選組!」で、時代考証を担当された方で、この作品では作者の新選組に対する考えをうかがい知ることができます。ただ、この作品は、小説ではなく、新選組についての作者の検証という感じの作品ですので、新選組に興味のある人限定だと思います。オススメ度はまあまあ。
次回は三谷幸喜の「古畑任三郎1」の予定。
2005年4月26日(火)
アガサ・クリスティーの「マン島の黄金」を読み終わりました。この作品は、表題作を含む10編の短編が収録された短編集です。クリスティーの初期の作品が多く、ミステリ以外の作品も結構収録されています。そのため、クリスティーのミステリが読みたいんだという方にとっては、ちょっと物足りないかもしれません。オススメ度はそこそこ。
次回は山村竜也の「真説 新選組」の予定。
2005年4月20日(水)
随分と時間がかかりましたが、高橋克彦の「炎立つ」(全5冊)を読み終わりました。この作品は、大河ドラマの「炎立つ」の原作であり、ドラマの第一部が1〜3巻、第二部が4巻、第三部が5巻が該当します。ただ、ドラマの第二部、第三部の内容とこの原作は結構異なっています。やはり、ドラマ同様1〜3巻の藤原経清が主人公のところが一番面白く、読みごたえがあります。とはいえ、残りの巻も十分に面白いので、オススメの作品です。
次回はアガサ・クリスティーの「マン島の黄金」の予定。
2005年2月12日(土)
吉川英治の「私本太平記」(全8冊)を読み終わりました。この作品は、鎌倉時代末期から南北朝時代の途中までを、足利尊氏を主人公として描かれています。この作品は、大河ドラマの「太平記」の原作にもなっており、とても面白い作品だと思います。ただ、登場人物の年齢設定が史実と異なる部分があったり、途中で話が間延びしたような部分があるのがちょっと割引き。また、後半は物語の進行がとても速いのもちょっと残念です。とはいえ、吉川英治の作品に共通して言えることですが、歴史小説としてとても読みやすい作品であり、結構オススメ。
次回は高橋克彦の「炎立つ」の予定。
2005年1月5日(水)
M・P・シールの「プリンス・ザレスキーの事件簿」を読み終わりました。この作品は、タイトルにあるとおり世界で最初の安楽椅子探偵であるプリンス・ザレスキーが登場する短編作品を含んだ作品集です。短編ミステリとしてよくできているとは思いますが、事件に関する描写以外の文明論や宗教観などの部分が読みづらいので、気軽に読むのにはあまり向いていない気がします。オススメ度はそこそこ。
次回は吉川英治の「私本太平記」の予定。