オーケストラアンサンブル金沢第226・227回定期公演
2007 9.14(金) 16(土)
G.ヴェルディ コンサートオペラ「椿姫」


演出

ヴィオレッタ・ヴァレリー
アルフレード・ジェルモン
ジョルジュ・ジェルモン
フローラ・ベルヴォア
アンニーナ

合唱

児童合唱
バレエ
指揮
副指揮
コレペティトゥール
 わたべ さちよ

 森 麻季
 佐野 成宏
 直野 資
 鳥木 弥生
 中西 富美枝

 OEK合唱団
 大阪音楽大学オペラ研究室
 OEKエンジェルコーラス
 横倉明子バレエ教室
 大勝 秀也
 奥村 哲也
 西 聡美


「椿姫かぁ〜、2度目だしな〜、今年は仕事がしんどいしな〜、でも森 麻季だし〜ぃ・・」
当初、かなり後ろ向きに練習を始めた私。
なのに、いつもはオペラの合唱指導はなさらない佐々木先生が指導してくださるし、
パーティという設定なので、組むグループも決められるし、(男声1人に女声2人平均)、
もたくさ決断を遅らせるうちに、いつしか逃げられなくなってしまいました。(^^;)

で、追いつめられると開き直って調子に乗るのが合唱バカ人種。(皆さんそうとは限りません,念のため)
衣装やら髪型やら、やってるうちにワクワクしてくるものです。
ただ、前回(2000.07)歌ったのが1幕の‘乾杯の歌’と退場まで、2幕の‘呼びましたか’から結びまでだった
のに対し、今回は1幕も2幕も冒頭からで(3幕はカット)、曲数が一気に増えてしまいました。
特に2幕の‘ジプシーの歌’‘闘牛士の歌’は、歌詞を覚えられなくてギリギリまで苦しみました(^^;)。
車で聴いても覚えられない、覚えやすくするために自己流歌詞カンペ作ってもダメ、
仕事がしんどくても毎週の自主練習には参加して・・・・。
そんなこんなで、本番の週に入って、ようやくカンペ無しで歌えるようになったのでありました。
(間違えなくなったのは前日・・・ああ、心臓に悪い。)

で、歌詞を覚えれば本番落ちないか、と言うとそうで無いのがオペラのコワイところ(^^;)。
‘コンサート・オペラ’とは名ばかり(コンサートホールで上演するからか?)で、オケがピットじゃなくて後ろに
行っただけで、演技は普通に要求されるし。
体中耳にしてないと出のタイミングを逸するのですが、演技にアタマが行くとどうも・・。
その演技も、個人の工夫に任されるのですから、慣れてない方には不安だらけだったと思います。
(オペラ慣れしすぎて、歌うのを忘れるおばかもいます←自分)
‘コンサート・オペラ’だから、演技も舞台装置も必要ないのでは、と言う向きもあるようですが。
椿姫の合唱は主要人物と会話として絡むし、椿姫の世界を作るには演技ナシや舞台装置ナシでは魅力半減
なのでは、と思います。
もうすこし早い時期に、合唱団に演技指導をしてもらえたらな・・・と、これは今後への切なる要望。

2幕最初のエンジェルコーラスの出演など(お客さんを増やすための営業努力とご理解ください(^^;))、ツッコミ
どころが多かっただろう今回のオペラですが(言いたい事もイロイロあったんですが)、森 麻季さん初の椿姫
を県立音楽堂で聴けたのだから、もうそれでOKよな感じでどうですか。(*^_^*)


3幕のリハ
(すんません。写しちゃいましたm(_ _)m)

オケは紗幕の後ろ。
出演者は客席にいくつか設置されたモニターで
指揮を見る。最前列中央にはコレペティテュールの
西さんがソリストにQ出しを。

今回の一番のオドロキは西さんでした。ピアノリハ
の時、ソリストのパートを歌いながらピアノを弾い
てらっしゃる!!(細い声ながらも正確!)オペラの
すみずみまでわかってらっしゃる、真のコレペティ
テュールと言う感じの方でした。
広そうに見えて舞台は狭い。

前回も大変だった2幕の「呼びましたか?」の出。
上手下手から、わずか8拍でだだだっと合唱団員全員出なくちゃならな
いんですが。並び方も打ち合わせし、並ぶところも決めて練習している
のに、いきなりソリストが前にいたりで本番もカンペキとは言い難く。
もう、これはヴェルディに文句を言いたい!よほど二人のことが気になっ
って、かげからのぞき見しているコンセプトでなければ、パーティ出席者
が、あんな風に出てこないって(^^;)。(そういや、映画版は、アルフレード
がヴィオレッタをみんなのところに引っ張っていってましたっけ。)

何人か扇を持ってますが、演技にはイロイロ便利でした。私も使い
ましたが、みんなそろいも揃ってチャイニーズ(*^_^*)。


森さんはじめ、ソリストがみなさん素晴らしくって一緒の舞台に立てるだけで感動ものでした。
アルフレード佐野さんには、仲間に熱烈なファンがいて、ホントに喜んでいました。
佐野さんが本番髪がフサフサしてたのにはビックリ!(賛否両論でしたが。)
メガネだろうと、御髪が寂しかろうと、声さえ良ければ・・・と言いきれない所がオペラの苦しさでしょうか(^^;)。
直野さん、鳥木さん、中西さんは地元出身。(直野さんの息子さんは合唱団に参加していらっしゃいました。)
リハでのフローラ鳥木のおしゃべりの中に、役に対する解釈が垣間見えて興味深かったです。
(フローラは親友のフリをして、実は状況を半分面白がっている・・・とか)

さすが森 麻季さん、華がありますねぇ。お美しくて、細くて(!)、声があって・・・。
観に来たムスメが「なんであんな姿勢で(ソファに体を折る様に座ってもベットに寝ていても)声が出るの!」
と、感嘆しておりました。
2幕のラストは、ワタシの数十センチ先で歌ってたのですが、もう嬉しくてしかたなかったです(*^_^*)。

in bocca al lupo
これは合唱団宛の森さんのメッセージにあった言葉です。
後ほど、ヨーロッパの言語にくわしいT氏に意味をお聴きしたら、「オオカミの口の前」なんだとか。
舞台が始まる前の、おまじないの言葉だそうです。
‘アイーダ’のマルテブルグ歌劇場日本公演の時に聞いた「トイ・トイ・トイ」は、悪魔(トイフェル)から
だそうで。だとしたら、近い言葉は日本語だと「俎板の上のコイ」でしょうかね?!


いつものオバカ写真集


ドレスは今回もお友だちから借りました。
(買うには、ちょいと懐が寂しかった・・。)
超ショートヘアなので困っていたのですが、
団員のIさんからヘアピースをお借りしました。
で、別人28号(爆)。
まるっきり被ると前が重苦しい感じになるので、
頭頂まで被ってピンで押さえてました。
(前髪をカラースプレーで茶髪にして)
リハでヘアピースが落っこちそうになるトラブル
もありましたが(爆)、おかげで楽しめました。

横倉明子バレエ教室の皆さん
闘牛士の一人が、金沢でただひとりの
男性舞踊手(高校生)だそうです。
衣装ナシの時は、なんか小柄なフツーの
男の子でしたが、舞台の上ではまさしく
綺羅星でしたよ(^^)/。
で、集合写真。

「現代風パーティ衣装で」と言われていた
のですが、結局ほとんどみんなロングに。
なんだかんだ主役級の衣装も、現代風では
無いし・・・。「ハッキリしてよ!」と言いたくなりま
したが、結構皆さん楽しんでました。
ビエンナーレの記念パーティで。
中央が森さん。