OEK第195回定期演奏会

W・A・モーツァルト ミサ曲 ハ長調「戴冠式」 K.317


指揮:ロルフ・ベック

 コンサートマスター:
        マヤ・イワブチ

 ソプラノ:シモーナ・ホーダ・
          シャトローヴァ
 アルト:バーバラ・ロールフス
 テノール:ハルトムート・
          シュレーダー
 バス:マティアス・クライン

 合唱:OEK合唱団
 合唱指揮:佐々木正利


今期のためのオーディションを受け、「合格です」の言葉と共に受け取ったのはC-mollミサの楽譜。
1995年J・P・ヴァレーズの指揮で歌った曲なので、以前の楽譜を引っ張り出し、初練習に向けて復習したのに。
・・・それなのに、なんでいきなり「戴冠式」になってるんですかい?

ロルフ・ベック氏と言えば、BACHの「マニフィカート」の時の指揮者。最初のピアノプローベで、「プログラムから
おろそう」とまで言われた事が・・・。(おかげでこの曲は‘心のキズ’状態〜)
指揮者の意向で曲目変更になったそうですが、OEK合唱団ではC-mollミサはムリと思われたんじゃ?と勘ぐり
ました。
・・・本当のところはどうなんでしょ?(いやいや、プログラムの取り合わせなんかもあるとは思いますが)


確かに、「戴冠式」の方が譜面ヅラはC-mollミサよりずっと簡単。初練習・初見でも、なんとかついていけます。
昨年度のマタイ受難曲に比べれば難易度は雲底の差。そんなこんなで、練習回数が減るわ、途中で4つ別の
本番が入るわ、この曲を練習するインターバルが空きすぎ、何度やっても前の状態に戻るという困った状態に
陥りました。
これではイカンと、まともにパート練習をしたのは本番1ヶ月を切ってから。(・・をいをい)直前にかっつめて練習
して、まあなんとか指揮者とのピアノプローベに間に合いました。・・おかげでベック氏のご機嫌は麗しく、楽しく
本番を迎える事が出来ました。
・・・気楽に本番に迎えた一番の原因は、肝心のモーツァルトがアルトを軽視してるって事ですかい?(-_-)
オケ合わせで終曲のアニュス・ディをパート毎に見ていったのに、アルトを飛ばしましたよ、ベック氏は!
曰く、「モーツァルトはあまりアルトを優遇していない」って。
モーツァルトの奥様がソプラノ歌手であったため、彼女のために美しいメロディを作っているんですね〜。
じゃ、奥さんがアルト歌手だったら・・・やっぱり同じかも。ソプラノが生き生きしていてこそモーツァルトですか。

がっかりする事もありましたけど(^_^;)、ピアノプローベは楽しかったです。向こうでは3拍子の曲は基本的に舞曲
なのですね。グローリアやサンクトゥスのホザンナ,アニュス・ディは、それまでの練習と違って、実に生き生きと
楽しい雰囲気になりました。(合い言葉は舞曲!)

そして今回もありました、ラテン語のドイツ語読み
‘マニフィカート’では中途半端になってしまいましたが、今回は(意地にかけても)やり抜く決意で練習。
自分としては、前回なかなか慣れなかった事も、ここ2年間のドイツ語曲の練習で抵抗無くいけました。
(むしろ、今後ローマ・カトリック式の発音で戸惑うかも・・(^^;))
ベック氏は、今回は合唱団がドイツ語発音で行く事を受諾され、ソリストにドイツ語で行くよう指示されたとか。
・・・なにごとも中途半端っつ−のがイカンのですね。残念な事に、第3曲クレドのしょっぱなcredoのeが、いま
いちドイツ語っぽくなりませんでした。ベック氏は最初の練習で「今さら直すと他の所がダメになる」と、放置。
さすが合唱団の事をよくわかってらっしゃる!・・・・(-_-)




さて本番は平日木曜と言う事で、仕事の疲れをドーピング(アリ○ミンVドリンク)で誤魔化し、「絶対おいしい酒を
飲むぞ!」と気持ちを奮い立たせ、気分良く歌いきる事が出来ました。翌日のしわ寄せがひどかった(-_-)デスヨ。

私のステージオーダーが、2ndトロンボーンの真ん前で(自分で決めた・・)、オケ合わせで楽譜が管にぶつかっ
てしまいまして、とってもコワイ思いをしました。ペライ楽譜でよかった・・・マタイ並みだと管が凹む・・(>_<)。
座席を右に寄せたり左に寄せたり、隣の方と不自然な間が空いてしまいましたが、本番は安全重視で。
トロンボーンの方とは、すっかり仲良くなって本番を終えました(^_^;)。

*「戴冠式」は、合唱の声部を3つのトロンボーンでなぞっています。また、オケにビオラが無い、と言うめずらしい編成です。


今年こそもらった!本番後、ご機嫌麗しかったです。


「戴冠式」ミサは、むか〜しLPで(!)初めて聴き、確かOEKでナマを聴いています。
改めてCDで聴いてみて、第3曲クレドのフォルテーピアノが交互に出る所を印象深く記憶
していた事に気付きました。クレドは好きだ・・難しかったけど。クレド以外は・・嫌いだ!
ソプラノはあんなに美しいのに、アルトは聴いていても全然目立たない。やたら同じ音が
続く。ここ数ヶ月ノドの調子悪く、チェンジヴォイスのGが続く所は泣きたくなりました。
ハッキリ言って二度と歌いたくありません!
今回、CDは買わなかった代わりに、コピーを2種類頂きました。で、データも無し。