オーケストラアンサンブル金沢第155回定期演奏会 2004 2/8 
       in県立音楽堂コンサートホール


  J.S.バッハ マニフィカト ニ長調 BWV.243  

演奏会チラシ


指揮 ロルフ・ベック

ソプラノT レンネッケ・ルイテン
ソプラノU      松下 悦子
アルト         永島 陽子
テノール      佐々木 正利
バス          小原 浄二

合唱指揮     佐々木 正利
合唱         OEK合唱団


《Magnificat》

ルカによる福音書1.46〜55の、マリアが主を讃える一連の言葉。
預言者ヨハネを身ごもったエリザベツのもとに、聖霊によってイエスを身ごもったマリアが訪ねていき
ます。するとエリザベツの胎内でヨハネが踊り(!)、エリザベツはマリアに祝福の言葉を贈りました。
マリアがそれに答えて主を讃える言葉「私の魂は主を崇め・・アブラハムとその子孫に語られた
通りです。」の部分です。
バッハのマニフィカトは、全体がとても幸せに満ちた輝かしい曲です。
(トランペットが何と言っても華やかです。今回はジェフリー・ペイン氏の客演でした。)
ソロの曲も管弦楽がとても愛らしい曲があって、初めて聴く方も楽しめる曲かと。

(思いっきり蛇足・・・「マニフィカト」でも、たまに暗い曲があったりします。一度取り組んだ事がある
北欧の作曲家の曲は、まるでマリアの辛い運命を暗示しているかのような雰囲気でした。)


Magnificat・・・マニフィカト?マグニフィカト?

何が違うか、と言うとマニフィカトがラテン語読み、マグニフィカトがドイツ語読み。
今回の指揮者がドイツ人、ロルフ・ベック氏(ドイツ合唱界の重鎮!とまで銘打って)であるため、
ラテン語のテキストもドイツ語の発音で行くのでは?との予想で練習が進められました。
他にどう違ってくるか、と言いますと、

  ‘S’はZで・・・sancto(サンクト)→ザンクト  suo(スオ)→ズオ
  Abraham(アブラエ)→アブラハム
                                           と言う風に。

自分的には、特に‘S’が言いにくかったので、気をつけて練習していましたねぇ・・・(遠い目)。

なのに、なのに・・・・いざ、フタを開けてみると、ラテン語ドイツ語発音ごちゃまぜでした(爆)。
一番気にしていた‘S’は、すべてSで発音するよう指示されましたが、‘アブラハム’はそのまま。
‘マグニフィカト’は指揮者からは別に特に指示がなかったし、「今さら直せない方はそのままで」、
との合唱指揮の言葉通り、そのまま歌いました。・・・不器用ですみませんです。

    ********

発音よりずっと大変だったのは、曲のあちこちに散りばめられたメリスマ。
「マアアアアア・・・ニフィカート」てな具合に、これでもかこれでもかと16部音符が続きます。
ホームベースの合唱団でBACHを歌う機会が多いので、自分では十分慣れていたつもりでしたが、
テンポが上がるとどうもいけません。
7番のFecit potentiamは私にとっての鬼門に曲でしたが、それは皆にも言える事で、最後の最後
まで苦しみました。(本番で1カ所、口が回らなくなった所が・・・クヤシイ!!)


ロルフ・ベック氏は「ドイツ合唱界の重鎮」だそうですが、彼ほど本番ギリギリまで合唱団を指導して
くださった方はいないでしょう。
一週間前のピアノプローベはさんざんな出来でしたが、彼の決して目標を下げない指導のおかげで
なんとか当日に間に合いました。
合唱指揮の佐々木先生のお小言も前回の「天地創造」以上。前日には檄文まで飛び出しました。
・・・もう少し早くから何とかならないものか、と同じ反省をくり返しています。


今回の練習でちょっと困った事は、ピアノプローベもオケ合わせもベック氏は英語で、しかも通訳ナシ。
なさけなくも、私は英語は全然聞き取れない

とは言え、音楽の話をしているのだし、歌って示して下さるし、「たぶんそうだろうな〜」と勘で判断して
いました。(そうそうはずれてはいなかったようで。)
佐々木先生が合流してからは、先生がちょいちょい通訳をはさみましたが、その頃には慣れていて、
別に通訳は必要なかったかも・・・って、先生ごめんなさ〜〜〜い!


さてさて、来年は一足飛びに「マタイ受難曲」。
しかも、かのペーター・シュライヤーの指揮兼エヴァンゲリストで。
まるで、マニフィカートはマタイに向けてのエチュードだったみたいな・・。

あまりに曲が多すぎる。練習回数がそうそう多くない。
(自分的にメリスマがまだまだ。しかも自分は別口で忙しくなる・・・・)
来年の事を思うと、正直か〜な〜り〜不安になっております。
とにかく、やれるところまで頑張ってみますか。



二月定演パンフ
今年から定演のパンフはひと月くくりになったようです。
経費節減なのでしょうが、中身は充実してました。
あ、打ち上げが無くなったのも経費削減?
これは寂しい!サインがもらえなくなった(爆)。