【最近の関連ニュース】

★モロッコ妥協の成立を受けて、小泉首相は12日夕方の地球温暖化対策推進本部会合で、議定書批准に向け進む方針を明らかにしました。

 京都会議の議長国であったにも関わらず、ボンとマラケシュの2回の交渉で日本は批准カードを切って他の国々から大きな譲歩を獲得し最終合意に達した以上、批准しないという対応は国際信義を踏みにじるものであり選択肢としてあってはならなかったことだと考えるべきでしょう。

★マラケシュ時間の10日早朝5:00現在、日本の新聞社各紙は合意が成立した、と報道しはじめています。

★11/7の浜岡原発の配管破断事故と圧力容器からの水漏れは、原発の老朽化問題が深刻になりつつあることを明らかにしたようです。 →ヤフーの関連記事特集

 2010年の原発運転基数の予測を更に下方修正する必要も出てくるでしょう。

★11/7、国連人口基金が「世界人口白書2001」を発表しました。

 章立ての中で、気候変動が多くの途上国人口に対して大きな被害を与えたり、環境難民問題を増やすこと、先進国の過剰消費の問題も述べられています。

★11/7から3日間、COP7の閣僚級会合が開かれます。川口環境大臣のステートメント

 日本がボン合意から更にネゴをして、京都議定書をどんどん悪い方へしていこう、という提案をし続けていますが、批准カードをボンで一旦切って合意したのなら、同じカードをまた使うことはできないはず。小泉外交はどうなってるんでしょ?? 

★11/5、日本の炭鉱の歴史に終止符が打たれました(Japan Times)。

 長崎の池島炭坑が11月末で閉山するのに続き、最後の北海道太平洋炭坑が来年始めに営業を止めます。中国とベトナムへの技術移転の研修施設にするとのことですが、増える公害と温暖化を考慮すれば、石炭産業技術を途上国に移転するべきではないと言うべきでょう。 →多国間開発銀行と輸出信用機関に化石燃料への投資を全廃するよう求めるNGOレター

★11/5、朝日新聞と共同通信(Kyodo News)も、たとえ米国抜きでも批准の方針を固めた、川口環境大臣が5日に米国へ寄り日本の方針を伝えると報道しました。

環境省、官房長官、環境大臣本人の否定報道もありますが、複数の新聞から、川口訪米は米国に先行批准の仁義を切りに行ったもの、との報道が出てきています。

★11/3 Eco #6に、日本のNGO4団体から川口環境大臣に宛てたレターが載りました。

★11/3 読売新聞は、日本政府が京都議定書批准の方針を固めた、と報道しました。

★11/1 NRDCのプレスリリース「自主行動計画に基づく対策は失敗する」(英文)

 米国上院で行われた、火力発電所からの3種汚染物質プラスCO2排出規制法案の参考人質疑で、資料「電力会社の"削減"報告は排出増加」を公表しました。

 →発電所4ガス規制の行方は来年へ(ロイター)

★10/29 マラケシュCOP7会合始まる。→開会式のインターネットビデオ中継

 第一週目は事務レベルでぼちぼち法的文書の詰めを行う流れですから、なにか新たな障害が出てくればそれがニュースとして扱われるでしょう。

★10/23 COP7での交渉妥結に向けた意思表明として、欧州委員会は欧州理事会に京都議定書の批准提案を提出した。また、欧州理事会に2005年から仮運用するEU域内排出権市場提案その他の共通政策提案を提出した。

 29日の欧州環境相理事会が?京都議定書を批准した後、EU参加国すべてが京都議定書を来年6月14日までに批准して初めてEUが全体として批准したことになります。

★10/19 米国はモロッコCOP7にドブリアンスキー国務次官を代表に派遣し、交渉妥結を見守るとともに邪魔はしないと語った。

★10/15 米国ホイットマンEPA長官はモロッコCOP7で米国の「京都議定書代替案」を提案しないと語った。

10/22にも米政府筋の同様の発言があった。

★豪の野党労働党のビーズリー党首は京都議定書支持を表明し、11月上旬の総選挙の争点として取り上げると示した。   →京都議定書の発効要件 

 残念ながら米国抜きでは京都議定書を批准しないと表明していたハワード首相の与党が、10日の選挙で勝利しました。

★英国のブレア首相は労働党大会演説に際し、米国での同時多発テロ対策を訴える中で相互依存の多国間主義に基づく「新世界秩序」を説き、世界が京都議定書に団結するよう訴えた。またミーチャー環境大臣もブッシュ政権の京都議定書復帰を期待する発言を各地で繰り返した。

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