サイモン・ロイスダール (1602頃-1670) ネームウェーヘンのクロネンブルグ城

 オランダの西方の町ハールレムで育ち、そこで一生を終えたロイスダールの絵は、自分の町をモチーフ(主題)にして、そこの住人なら描いた場所を特定できたほどである。▼この絵は、雲の隙間の陽光が水辺の大地を光と影のコントラストで際立たせている。牧柵もなく、水辺の道沿いでウシが休息し、そぞろ歩きしているは不自然さを感じるが、ウシと人が牧柵のない共通の行動域のもとで実際に生活していたのかどうか、あれこれ想像をかき立てられる絵である。

ピサロ  レンバッハ