ジュリアン・デュプレ(1851-1910)  「乳しぼりの乙女と牛」

 これは、昔、栃木県那須のりんどう湖ファミリー牧場内の牛の油絵を集めたギャラリ−で見かけた作品である。黄金色に彩る夕暮れに搾乳を終えた乙女とこちらをうかがう赤白斑の牛がいる。▼この絵から搾乳が当時の女性の重要な仕事として位置づけられていたことがわかる。牛と人がつつましやかな日々を送る、当時フランスの地方の原風景ともいえるたたずまいを感じる。

グルナー  トロワイヨン