ジャン-バティスト・カミーユ・コロー(1796-1875) 風景

 コローの模糊とした銀緑色の風景画で、川面を背景に4頭の牛と、木の下に佇む人を詩的に描いている。▼コローの胸中の思い出をイメージしたともとれるが、コローは当時世に出てきた写真を参考にしていたともいう。当時の写真は、ソフトフォーカスのように対象の輪郭がぼんやりしていたので、それが彼の模糊とした画風へと導いたともいわれている。

トロワイヨン  ドビーニー