エンジン始動準備・3

 


 

<ガソリンタンク内の洗浄&防錆処理>

 

   前回、ガソリンタンク内がサビで侵されてい
る事が発覚しましたが、その処理には悩みま
した。
 今まではサビ取りにはコストパフォーマン
スの面から”サンポール”を使用していました
。ホームセンター等で簡単に手に入りますし、
サビ取りになかなかの威力を発揮してくれまし
た。ただし、それはサビ取り後にすぐに防錆処
理を施せる場合に限ります。サンポールでサ
ビを取るとすぐにまたサビが出てきますからね
・・・。
 今回はガソリンタンク内という事で、内部を
完全にペイントする事はできません。
・・・という事はサビ取り後、何らかの形で、タ
ンク内をコーティングする事が必要となります。
 旧車雑誌等でタンク内のコーティング剤はいろいろと掲載されていますが、私はどれも使った事
がありません。 また、あまり粘度の高い(硬い)コーティング剤ですとタンク内の全体に行き渡ら
せる事が難しいと思われますし(クルマのガソリンタンクはバイクのそれに比べて構造が複雑です
よね)、もし本来ガソリンが通るべきところにコーティング剤が固まったりした日には再生が困難
になってしまいます。

 当HPの掲示板やリンクしている”
ノンキーのホンダルーム”さんの掲示板で質問をしてみたと
ころ、”マナテック”で輸入販売している、POR15のタンクシーラー
や、(有)ファクトリーミルウ
ォーキーで発売している”花咲かG・タンククリーナー”を紹介していただきました。(紹介していた
だいたみなさん、ありがとうございました。感謝感謝です!)
 
 POR製品については以前に
RUST PREVENTTIVE PAINT”という商品を使った事
があります。広告によりますと・・・
・・・腐食した金属表面に高分子化学的に直接結合し、高強度の100%無気孔のコーティングを形
成する為にコーティング後、ひび割れ、亀裂、はがれがありません・・・・・・とうたわれています。

 私が使用した限りではペイント後の塗膜の硬さは特筆すべきだと思います。通勤車のジムニー
の錆びているところに3年ほど前に塗ってみましたが、乾燥後、ペーパー掛けが大変だった記憶が
あります。また缶の中に少し残った状態で保存しておいたのですが、フタが少し開いていたらしく
残ったモノはカチンカチンに固まってしまいました。その硬さといったら、ハンパじゃなかったです。
 
 タンクシーラーの硬さ(粘度)がどのくらいなのか定かではないのですが、(缶の中に入っていて
中の液体が見えない状態なので何とも言えないのですが・・・)仮にRUST・・・と同じようだとして、
もし本来ガソリンが通るべきところにコーティング剤が固まったりした日には、もう目も当てられ
ません。タンクはそのまま廃却処分となってしまいます。

 そこで今回は”花咲かG・タンククリーナー”を試してみる事にしました。
 埼玉、千葉にある大規模バイク用品店”ライコランド”にて購入しました。1リットルで4250
円でした。(ちなみに定価は5000円です。)

 説明書きによりますと・・・
 
 特徴
 ●花咲かG/タンククリーナーは1液式で、タンク内のサビをとり・・・サビをとったあとにあら
  たなサビの発生を抑える・・・2つの働きをおこないます。
 ●従来のタンク・クリーナーのような酸洗いとは違い、金属の酸化物=サビ、だけに反応し、金
  属  を侵す様なことはありません。
 ●サビとり処理の済んだ金属表面にはサビの発生を抑える防錆皮膜を形成します。
 ●塗装、ゴム、パッキン類に対する影響が、ほとんどありません。
 ●1回きりの使い捨てと違い、繰り返し使用できます。処理時間は若干伸びますが軽度のサビ
  の場合、同じ液で3〜4個のタンクのサビとりが可能です。
 ●使用後の廃液処理も簡単で、環境にも優しいクリーナーです。

・・・となっています。またアルミやFRPのタンクには使用不可のようです。まぁ、当たり前と言え
ば当たり前ですかね、サビませんし・・・。

 1液でサビとりとコーティングが済んでしまうというのがソソられます。1リットル4250円は
チョット痛いですが、これでタンクが使えるようになれば結構安いかも・・・ですネ! 3〜4個のタ
ンクのサビ取りが可能との事ですが、ここで言っているのはバイクのタンクの事かもしれません。
今回は1個だけでも良しとしましょうか・・・。

 それでは、使用方法に基づいてタンクのコーティングをしてみましょう。
     
(1)火気に注意しガソリンを抜き取り車体から
 タンクを取り外す。
(2)フューエルコック、キャップ等タンクに付い
 ている付属パーツを取り外す。

・・・とここまでは前回の作業まででOKですね
。やっぱりこの注意書きはバイク向けに書かれ
ているようですネ。

(3)台所用洗剤(ママレモン等)を使用し、タン
ク内の油分をあらかじめ洗い流す。

・・・今回は”チャーミー”を使用しました。注意
書きに拘りたい方は”ママレモン”をどうぞ!
 
     
   約1本分注入しました。1本100円程度な
のでケチらずに行きましょう。もしかしたら1
本より、もっと入れた方が効果的かもしれませ
んね。

 洗剤を注入したらタンク全体にいきわたるよ
うにタンクを揺さぶったりしましょう。(全体に
行き渡るのは難しいかもしれません、この粘度
だと・・・)
     
 ある程度行き渡らせたらお湯を入れて洗剤
を薄めてあげます。水よりもお湯の方が効果的
でしょう。バケツ一杯くらいのお湯をいれたら
また揺さぶってあげます。なるべく洗剤が濃い
ウチに行き渡らせた方が油分がとれるでしょう
から・・・。

 大体回ったところでお湯を満タンにして、一
晩置いておく事にします。

 それにしてもバケツでお湯を注ぐと半分く
らいはタンクの外にこぼれてしまって効率が悪
いですね〜。
 
     
   このテがありました。バケツに汲んだお湯を
小さい鍋ですくってタンクの中に入れてやりま
しょう。(誰でも最初からこうするかぁ〜!)
     
 どんどんお湯を入れていくと、ガソリンの注
入口から洗剤の泡がこぼれ出てきます。

 またまたSF映画のようですね〜。これを撮
影したみぃは「おぉ〜、すご〜い」とうなっていま
した。

 お湯をいっぱいまでいれたらこのまま一晩、
置いておきましょう。

 続きの作業はまた明日です。

                <つづく>
 

 

 


 

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