2005/9~12やけっぱちに走りまくる日々

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2005/9/30(金):一日の…否1ヶ月の…反省。もしくは新しい人事評価制度クソ食らえ

なんだかんだと言って、学校に勤務しているあいだはヒマな時期なんか1年を通して無いのだ。夏休みだって出張と研修の嵐でいつだって何らかの持ち帰り仕事をしている。夜中も早朝も仕事のことが頭から離れない。病気にならない自分をスゴイと思う。こんなに働かせておいて、民間との給与格差がどうのとか言わないでほしい。正当に努力して資格を取り、けっこうな難関を突破して就職した私たちだ。さらに日々の仕事量だってハンパじゃない。課せられる責任だって、お金でなんとかなるような世界じゃあないからこそ甚大だ。なのに、締め付けばかりがきつくなり、待遇は悪化の一途。こんな職業、これからの若者は選ばない方がいいぞ、と助言したい。教師の資本は体力と知力と感性だ。それらは競争原理や締め付けでは養われず、どんどんやせ細るばかり。管理職のご機嫌を伺いながら、隣席の同僚に愛想笑いを浮かべ、宴席の同僚の陰口をまき散らし、どっかからコピペしてきた教育技術をひけらかし、強い意見には賛同し、弱い物には目もくれない。ざっと10年後の教育現場には、そんな教師があふれかえるだろう。みじめにも薄っぺらな教師を大量生産しようとしている文科省の勘違い行政には腹が立つを通り越して愛想が尽きた。ああ、いつこの仕事やめようかな。いつ、この国を脱出しようかな。未来の無い国日本。気の毒な子どもたち。

まあ、さて、そんなこと言ったって、それでも私は教師として今日も生き続けねばならない。簡単に逃げ出せるほど、現実の世界は簡単にはできていない。いつかは決行しようとしているこの逃避行ではあるが、まだ当分はこの柵の中でめえめえと生きていくしかないのだ。

このひと月、毎日、そんなことを考えていた。仕事をすればするほど、腹立たしくなった。そして、だからこそ余計に「仕事」をした。本当の「仕事」って何か、子どもを本当に豊かに賢く育てる「仕事」って何か。
私たち教師の仕事とはなんなのだ?毎日考え続けた。
私たちは、工場に勤務しているんじゃあない。紙切れによって評価され、競い合いによって業績が右肩上がりになるような生産ラインに並んでいるわけではないのだ。

だからいま、人間らしさってなにかを追求しなくてはならないって思う。そうだ、私は人間だ。簡単に評価なんかされてたまるか。SだとかAだとか、クソ食らえだ。それならよろこんでB級C級教師になってやる。誰がなんと言っても、私は子どものためにだけ人間らしさのためにだけ意味のある仕事をする。評価したけりゃすればいい。私は断じて誰かのお気に入りになんかなるもんか!


2005/10/1(土):運動会で

昨夜、自分の中にあるわだかまりを整理したらすごくふっきれた。だから今日は純粋に楽しんだ。そう、私はなぜ教師になったかっていったら、子どもたちが、人間が好きだからだ。人間らしく、私らしく、純粋に仕事を楽しんでやるぞ!それ以外、学校という職場で働く意味なんかあるものか。

で、運動会。

リズム構成「ひばりの矢」は予想通りの出来栄えだった。昨年の反省事項だった、私自身の子どもへの要求の甘さを、今年は修正しようとした。その結果として、子どもたちはすごく強くなったと思う。特に私のクラスの子どもたちは、担任の示した道標をぐいぐいと突き進み追い越していった。情景をとらえて、その場の空気を吸いこんで自分の物にして吐き出している。あいつ、この場面で満面の笑顔じゃあないか。へえ、ここで、そう踊るか!こっちがやられた気分になる姿を見た。すごい子どもたちだと思う。真面目で、素直で、精一杯の誠意で担任に応えようとする姿はこわいくらいだ。こっちも真剣勝負でかからないと、とんでもない方向に簡単に歪めてしまいそうだ。そんなところで随分緊張もした。隣の1組の子どもたちは、持ち味のやんちゃぶりを遺憾なく発揮してイキのいい、しなやかな動きに仕上がった。3年生は、相変わらずのワガママぶりをかわいらしく一生懸命に発揮していた。
ねらい通り、曲間は一つも空けなかった。唯一振り付け無しでそろえなくてはならない退場場面の隊形移動も、イントロの半分くらいで見事にこなせてしまったからだ。ナレーションを曲中に配置し、歌でつなぎ、7場面15分を一気に駆け抜けるひばりの矢ができあがった。
「先生、私ね、麦になって揺れながら自分で泣いちゃった」
カワイイ事をいいに来た子。そんな気持ちになれたあなたがうらやましいなあ。
ソロで飛び立つ矢から麦になるシーンを踊る二人に入場前、最後の振り付けをした。本番で二人とも見事に飛んだ。
すごいもんだなあ、こどもって。
あんなに悪ガキの一郎次、前代未聞かも知れない。さすが、最後の最後まで燃える瞳で踊り抜いた。
そんな一部始終を楽しみながら特等席でマイクを持って鑑賞させて頂きました。3,4年生のみんな、145名のひばりたち、ありがとう。一瞬見とれちゃって、歌詞が口の中で空回りしちゃったよ。

今年もたくさんの保護者の方から感動の報告をわざわざ頂いた。来年もよろしくお願い致します、と知らないお父さんやお母さんやおばあちゃんなど何人もの方から言われた。そうかあ。高学年でやってみたいな。ここまで来ると。

その後の応援合戦も子供に交じって大はしゃぎ。リレーも遊競技も、応援するたびに子どもたちと視線があって、他の学年の知らなかった子どもたち何人もとアイコンタクトでガッツポーズ。1点差で優勝をのがしたけど、それはそれで私は楽しかったよ。団長はしょんぼりしてたけどさ、6年生、本当にありがとう。

そんな1日を過ごしたのだった。学校って、こんなにいいところなんだ。誰にも穢させたくない。


2005/10/6(木):教えて下さい。

帰宅したら、1通のメールが来ていた。

久しぶりのakya、元気そうだね。
こっちはそうとう元気だけど最近そろそろトシです。
実はakyaの学校の運動会、見に行っていました。気付かなかったでしょう。
髪伸びたんだね。やせたねー?
子どもの真ん中で一番はしゃいで応援してたね。相変わらずだね。声をかけそこなった。
まったくいつまでもガキだね。そこが君らしさだけれどね。
じゃあ元気で。

これだけ。
返信しようとして、驚いた。アドレスがない。え〜。どうやったらそういうことできるの?中途半端な知識しか持たない私にはお手上げ。もちろん、誰からのメールか分かんない。
件名が「運動会おつかれさま」だったので気にせず開いちゃったことを後悔し、あわててウイルスチェックしたけれど何事もなし。どういうことなのやら。
ねえ、これ読んで、ああ、私ですよ、と分かった人は、もう一回連絡下さい。迷惑メールでもないみたいだし、どうやら私のことよく知ってる人みたいだし。

そんなわけで、どうか教えて下さいの本日の日記。

あ、そうそう、私、全然痩せてなんかいませんよ。残念なことに。
きっと全身陽に焼けて真っ黒になっちゃったので、全体的に収縮して見えただけなんじゃないかなって思うのね。


2005/10/8(土):ぐんま子どもの人権宣言合唱団。

みんなそれぞれの持ち場で頑張ってるんだから、それをとやかく言うのって失礼に当たるよなとは思うけど、やっぱりいつもの合唱団での歌が私には一番。そして、学先生のピアノで歌えるのがいちばんいい。やっぱりそう思った。

昨夜は別なとこの合唱団におじゃまして、で、もうじきコンサートがあって、そこでまたわたしはゾウつかいの娘を歌わせてもらうのでそのリハーサル。夜のホール。誰もいない客席に向かって歌うのはこれで何回目になるのだろう。かつて演劇少女だった頃はそこに立つだけでワクワクした舞台だったが、いつの間にか、これも日常の風景になりつつある。
昨日一緒に歌った合唱団には仕事仲間が多いので、頼まれるとついついイヤとは言えずに参加している。でも、正直なところ、昨夜の練習をしながら、もう今回限りでおじゃまするのはよそうと思った。別に誰も悪くはない。私の身勝手な想いに過ぎない。みんな一生懸命歌っているのだから。でも、どうにもやっぱり、消化不良なカンジで気持ちよく歌えない。困ったことに。舞台に立って歌ってるのに、楽しくないというのは舞台に対して失礼なことだ。私なんか全然上手な歌い手じゃあないのだから、生意気いってはイカンと思う気持ちはあるのだけれど。それでも。

今夜はいつも通りの人権宣言合唱団の練習の日だった。来年11月(?)に予定されたコンサートの練習が始まっている。そして心から思ったのは、この合唱団のよさ。子どもの声、決してすごくいいって程じゃあなかったけど、やっぱり安心して聞ける程度に可愛くて上手だ。一緒に歌うのが楽しい。ソプラノパートの中でも、珈琲の中にくるくる混ぜたミルクみたいに、私自身が気持ちよくとけていられる。それが気持ちいい。長く練習を積み重ねている実績によるところは大きいだろうけど、それだけじゃなく、やっぱり学先生が指導の的を外していないということだと思う。だって、結局はみんな素人の集まりなのだから。正しく要求されてそれに応えていこうと努力することで、みんなある程度は磨かれていくのだと思う。そして、きちんと応えられたときって、なんというか、気持ちよいのね。そりゃあ、歌声も前向きになりますとも。

そんな気分で帰ってきた。外は雨だけどさ、心はからからっとしたカンジなの。うん。


2005/10/9(日):秋味のごはんをめぐるひとりごと。

今日は久々に家でのんびり。外は雨。なんだか急に涼しくなっちゃって、と言うより肌寒くて、慌てて長袖衣類をクローゼットの手前側に並べてみた。なんだか、今年は未練のカケラもなく夏がいっちゃったなあ。

この夏のあいだは、ほくほくの五穀米に大阪駅のおみやげ屋さんで買ってきたすぐき刻みとちりめん山椒でぱくぱくというのが、定番のごはんだった私。食欲がない時は、そこに冷たい麦茶なんかかけてお茶漬けにしてた。冷たい麦茶のお茶漬けって、ちょいとジャンク?でも夏はこれがイケルんだな、うん。
あなたのご飯のおともの中から、ざ☆べすと♪って選ぶなら何ですか?って聞かれたら、迷わずこの2品をあげるだろうな。土井志ば漬本舗「すぐききざみ」とわらびの里の「ちりめん山椒」。3食をこの二つのおかずとご飯だけあれば、おそらくにこにこ食べられちゃうと思う。1ヶ月でも2ヶ月でも。それに付け足して茄子のお味噌汁や鰯の丸干しなんかが焼いてあったらもう、この上なしのごちそうだ。ああ。

で、季節は移りゆき、涼しくなると、だんだん食欲も増してきて、もっとお腹にガツンと来る物も食べたくなるのね。お料理したいという心意気もむくむくと目覚めて顔をもたげてくる。ここ一週間を振り返ると、akyaんち特製麻婆豆腐(最近さらに山椒の香りの強い本格的なのがお気に入り♪)や、もどり鰹のたたきとカルパッチョ、さんまの唐揚げの南蛮風、椎茸とエリンギのにんにくパン粉炒め、きのこと秋茄子とチーズのリゾット、チヂミのチーズ焼きなんかを作って食べました。どれも安くて美味しかった。今週は帰宅時間がわりと早かったので(と言ってもたいてい9時近いのだけれど)、ジャズを聴きながらお料理して、日本酒やワインと一緒のお夕ご飯。秋の夜長には読書をなんて言うけれど、のんびり音楽聞きながらの一人ゴハンもオツなもの。
あ、ジンギスカンにもちょこっとはまり気味なのだ。ラム肉の香ばしい香りにちょいとやみつき〜。

今日は午前中に北橘村の温泉に行ってきたのだけれど、そこに小さな産直コーナーがあって、肉厚な椎茸と里芋、たくさんの茗荷を買ってきた。どれも新鮮で美味しそう。何を作ろうかな…。
一年で一番好きな夏とさよならしちゃったけど、今年はなんだか、こののんびりな秋も好きになれそう。
さてさて、そろそろお夕食つくろっと。そんな秋の夕暮れ。


2005/10/10(月):秋味のご飯をめぐるひとりごと その2。

昨夜は産直コーナーで買ってきたお野菜たちを使ってけんちんうどんを作ったのだった。普段のうどんつゆよりもちょっぴり三温糖を多めに入れて、ほんの少しごま油をたらして。里芋・椎茸・茗荷・玉葱・長葱・大根のはいった、具だくさんのうどんつゆに、子どもの頃から馴染んでいる上州の地粉うどんを茹であげて、つけめんでつるつるり。里芋が入ったおつゆはトロッとしておうどんがつるつるとどんどん食べられちゃうのでついつい沢山食べ過ぎてしまう。ううう。いま思い出しながらも…ごっくん。満腹でした。

今夜は買い置きしてあった鶏皮と今日買い物に出たらすごく新鮮な色をした鶏レバーがあったので、思いつきの鶏すきをすることに。
鉄鍋に一口大に切った鳥皮を入れてじゅうじゅうとキツネになるまで焼いて油を出す。そこにぶつ切りの鶏レバーともも肉を投入してさらにじゅーっと。ぶつぶつ切った長ネギも放り込んで少し焦げができたらお醤油さしから鍋肌にお醤油2周半。すっごい、香ばしい香り!う〜ん。あ、そうそう、お酒お酒…と冷蔵庫へ。カップ1/2位のお酒をまわしかけて、ぐつぐついうお鍋を眺めながらついでにグラスにもお酒。とくとく。ふふふ。

朝炊いた五穀米と、この鶏すきと、今朝仕込んでおいた里芋の煮物と漬け物と、お酒ちょっぴりとでお夕食。うひゃあ。ごうかごうか。
鶏皮がかりかりくにゅくにゅで、なんだか焼き鳥を鍋にしたような香ばしいおかずになっておりました。猫のあわびがもう、じっとしておれずに私のまわりをぐるぐるぐるぐる。にゃあ〜。…そうだよね、猫ってトリ好きだものねぇ。でも、これは葱が入ってるからあげられないよー。ごねんねー。…と、今夜はね、ちゃんとキミの分も作ってあるのさ。味ナシネギ抜きのあわび用をそっとご飯のお皿に入れてあげた。まだちょいと熱かったと見えて、前足でちょい、ちょいとつついてるあわび。あはは。意地悪に眺めながら、さてのんびりと、あらためて、いただきま〜す。

…うひゃあ。うまい!


2005/10/15(土):さがしていた未来は

今年は今日の舞台が最後。正直、うまくいったとはお世辞にも言えないけれど、でも、やっぱりみんなで歌うって素敵だ。一つのものをみんなで作るって嬉しい。

フルート奏者は音大生の男の子。19歳だって。控え室でお弁当食べながら少しだけ話した。
「毎日が楽しくて仕方ないです」
って。いいなあ。そうだよね、大好きなフルートと一緒に、毎日吸収して勉強して、ずんずん膨らんで成長して伸びてく真っ盛り。楽しくないはずないよね。
「毎日4時間は吹いています」
と、すごく幸せそうに語っていた。そんな素直な心を持った彼をちょっぴり尊敬。
自分が19歳の時の日々を思い出した。第一志望校への受験は親に許されず、地元の教育学部の美術科へ進んだものの、そこでの勉強に価値を見出せずに日々を漫然と過ごしてた。一日も早くお金を稼いで、誰にも指図されずに自分で決めたことを自分のしたいように思う存分できるようになりたいって、そればかり思ってた、あの頃。本当はもっと沢山のことを吸収できたはずなのに、何にこだわり続けてか、自分の置かれた環境を素直に受け容れようとせずにもがいていた。振り返ってみても楽しい思い出なんかほとんどないのだが、それでも、懐かしさだけは心の隅っこにぼんやりと浮かんでいる。

今回の舞台は男声パートが充実していたことにちょっぴり感動。男の人がいるっていいな。合唱のふくらみ方が全然違うんだもの。これはきっと指揮者の方の人徳(?)かな。いろんな所からの応援もバッチリだった。特に渡良瀬合唱団の方の歌声はたくましくて素敵だった。

ワタシのソロの方は、……どんなもんだか。スポットライトの中に溶けてしまいそうな、自分の指先や足元からワタシの形をしたワタシでないものが飛び立っていくような、そんな瞬間を見た。
終演後、いろいろな方から沢山お褒めの言葉をいただいたものの、こういう時に辛辣なご批評を置いていく人なんてそうはいないのだから、まあ、当てにはならない。でも、おそらく何とか役目は果たせたのだろうと思うし、なにより、私自身がスッキリした気持ちで歌えたから、それでもういいやって気分になっちゃってる。「一日の反省」みたいの、下手なんだよね、相変わらず。

さて、次は来年の11月かな。それとももっと早い時期にチャンスがあるのかな。舞台に乗るごとに少しずつでも成長している私でいられたらいいのにな。
そう、大学時代の私はこんな手応えが欲しかったんだよね。自分で自分が成長していくために夢中になっていることに気付く、この実感。ああ、よかった。遅ればせながらもそんな未来がきちんとやって来てくれて。
…この先の未来には、どんな自分が欲しいのだろう…?ぼんやりと考えてはいるんだけどね。


2005/10/16(日):三昧。

ふと気付けば○○三昧な3日なのだった。
この三日間、毎日食べた○○ってね。ふっふー。…それは私の大好きなG・Y・O-Z・Aなのさ♪

金曜日のお夕ご飯は市内購入冷凍物を自宅で調理。夏休み中にりょーちゃんがくれた綿実油がたくさんあったので、まっさらな油で仕上げた揚げ焼きGyo~。お店のみたいにカリッカリ☆に仕上がってめちゃうまだった♪
昨夜は舞台&練習の打ち上げだあぁっと、帰り道にお店で食べた水Gyo~。あんが香ばしくて皮の小麦の香りがよくてじゅーしぃでちゅるるんだった。ふうううう。至福。
そして今日のお昼はまたもや水Gyo~とエビ蒸しGyo~。こりゃもう、絶品でしょう!ほどよい噛み応えの皮とスープが溢れだすあん、出された辣油の香り高さにも感動。全てに於いての丁寧なつくりに感動。さすがはプロの仕事です。もう言うことなしっ!

食欲の秋…。天高くakya肥ゆる。うむむ。


2005/10/23(日):気がつけば

月の観察を宿題に出しているのに、この10月は曇りや雨ばかりでなかなか月が出なかった。で、毎日、夜空が気になってしかたがない。今日はもう子どもたちの寝る時刻にならないと月が出ないのだけど、それでも夜空を見上げてしまう。もう日課になっちゃった。
夏の間は毎日デネブをさがしてからベガとアルタイルをつないだ。紅いアンタレスを眺めて夏休みの空気を深呼吸してた。今夜はみんな高い空の天上から秋の星達を迎えるように冷たく光ってる。
南の空には、私の星、水瓶座から注ぎ込む魚の口にフォーマルハウトの蒼白い淋しげな炎が揺らいでる。東の空にはカペラ、アルデバランと明るい星たち。すぐそばにヤケにまぶしい火星がかっと目を見開いて身じろぎもしない。
ぼんやり見つめていたらベラトリクスとベテルギウスにリゲルまで見えてきた。驚くほど早く昇ってくる。
寒いや。オリオンを見ると、さあ冬だよって雪の女王に耳元でささやかれているような、心がずきずきするような感じ。

星がきらめく季節の息づかいがもうそこまで来ているよ。遠くの夜景もなんだか随分きわだって騒がしい。
…そうか。もうじき11月。今年のカレンダーも随分薄くなったんだな。


2005/10/24(月):弱音吐いてみるのさ

ここんとこ、もうなんというかチョウシ悪いゾ。腰がいたああい。熱さがんなあああい。あ゛あ゛あ゛あ゛。
こんなのいつものことなので、かまうもんかと動き回っているのだが、今日はちょっくら夕方には我慢の限界が来て、定例の会議が延長してだんだんいたたまれなくなってきた。椅子に座っていても腰が痛い。肘とか肩とかひざとか手首とか足首とかあっちとかこっちとかそっちとかも痛いいいいぃ…。ううぎゃぁああああああぁぁ。
いつもなら、さあてここから一仕事♪の18時頃…そおっと職場を後にした。

運転しながらあたまぐるぐる腰はきりきり。アクセルがブレーキが軋むように重く感じる。家が遠いとおい遠い。ようやくに帰宅して昨日作った栗ご飯と朝の残りのお味噌汁を温めて意地でゴハンを胃袋に落とし込む。くっそぉ胃までが痛いぃ。くすりくすり〜とかき集めて口に放り込んでお水ごくごく飲んでいまふとんに潜ってみたの。
体温計がピッピと楽しげに鳴るじゃあないか。…ヤレヤレ。39.1℃。
「具合が悪いと更新されるSite的akyaのにっき」の基本形ですね。うん。だってさ、誰かに何か言っちゃったりして心配されても医者に行けって反応は分かりきってるし。それやってらんないからこうしてるってことはどう説明しても誰にも分かってもらえないし。だから、意地でも声に出しては弱音なんぞ吐かぬ。で、ここに吐きまくりなんだけどね。ふん。さあいくぜ。

…せえのっと。
あぎゃぎゃぎゃうぎゃあああぁぁ!!!!!!イタイのイタイのイタイの飛んでってくれえええええ☆☆☆


2005/10/28(金その1): 煩悩の秋

県民の日。本来は出勤日だけれど、子どもたちが休日だから職員も休みを取りやすい。こういうのって普段の休日以上の開放感がある。けれど、朝から身体が重くてしかたがない。こっそりと体温を確認……う〜む。
ま、無茶は慣れっこのakyaなのだ。行ったモン勝ちやったモン勝ちの休日でしょう?3連休だもの、明日は寝て過ごせばいいや。
と、本日はかねてより作戦を練っていた長野行き。「今日は蕎麦食い倒すぜ」Tanyの用意した旅行計画を見て驚き。え?おそば屋さんハシゴするの?
「当然でしょう」と軽快に走るアコードでスカパラ・赤犬・Zebrahead・CHUMBAWAMBAとイヤガオウニモあがりっぱなしのお馬鹿路線まっしぐらchoiceをBGMにまずはそれらと真逆の古き里へ。そう、全国長い物好き同盟(?)の我らとしては、旅につきもの「長くて細い食い」は外せません。さあ、いくぜ☆戸隠蕎麦襲――撃――――!!

一件目は一の鳥居すぐの案山子看板の「たんぼ」へ。正直、ざるそばは期待していたほどの味わいではなかったが(おおのさんのとこのお蕎麦の方がおそらく格段に美味しいと思う。後でつくづくと思ったのだけれど、上州のお蕎麦屋さんはなにげにレベルが高いのだと思う)サイドで頼んだ「おやき」の香ばしさには感動。もっちりとした蕎麦の皮に歯触りの軽妙な山菜がたっぷりつまってる。ささの葉に包まれているのでほんのりとした香りも美味。うん。流石は戸隠。入りはバッチリでしょう!
さて、続くは中社門前すぐをわきに入ったところの宿坊にある蕎麦処「徳善院 極意」。情報では休日は必ずお店の外まで列のできてしまうお店なのだとか。戸隠神社から歩いていくと向かいの「うずら家」には行列ができていて、一瞬ためらったのだけれど、予想に反してこちらは空いていた。ここの蕎麦は細く上品でゆで加減はまさにアルデンテのしゃっきり。初めての食感に思わず目を見合わせる。すごいね、これ。
付け合わされるお豆腐や山くらげもさすが宿坊の精進料理。ふくよかで上品な風味に舌鼓。その上びっくりだったのはサイドメニューの蕎麦団子。甘辛のしょう油だれと小豆のかかったまあるい三兄弟串団子を、そっと箸で外して口に含んだら…かりっ…ふわっ…えっ?!
ほおお意外な食感。これ、揚げてあるんだ!香ばしい揚げ蕎麦掻きと言った感じの甘味。いや〜なんだかもう静かにひたすら感動…。おまけにそば湯の濃厚なこと、何度もお代わりしてしまいたくなる。いつもは大食漢を標榜しているTanyも、「うーん、もう食べられない」と言うほどの満腹感。お蕎麦なのに。
これできちんとお参りしなくてはバチがあたるでしょうと、振り返れば肝を冷やす階段を登って戸隠神社へ。二拝二拍手一拝の作法通りにお参りしてほっと一息。駐車場への帰りに道ばたできのこを売っているおじさんから天然物「しろしめじ」を購入。手渡された袋に顔を近づけるとふわっといい香り。山の木くずがついた直径7〜8cmもあろうかというしめじ茸。本物はこんなにでっかいんだね。
そんなこんなで後にした戸隠…蕎麦と蕎麦おやきと蕎麦と蕎麦団子と蕎麦かりんとうとそば茶と…蕎麦アレルギーは劇症だと聞くからおそらくは致死量越えの蕎麦摂取で胃袋にはとうに赤信号点滅中。長野市へ下る入山の牧歌的に佇む段々畑に心洗われながらも、二言目には「お腹クルシイね」と、なんとも素敵にお馬鹿な会話のドライブ。
いくら何でもこれは少し歩いて腹ごなししなくちゃマズイでしょうと、観光ルートを善光寺参りにシフト。お焼香して手を合わせ、漆黒の闇で本尊と無事結縁したものの、どうなんだろうこの煩悩の浅ましさよ。なのに、ごり押しの珈琲と縄文おやきとホットココアまで仕込んじゃう善光寺仲見世通り。
そうか!だからこそ私たちは善光寺参りに足を向けたのだろうか。牛に引かれて…ならぬ蕎麦に惹かれて善光寺?いやいや神仏の御心の深淵さには畏れ入る。

駐車場から空を見上げたら…秋の夕暮れ。陽はとうに沈み、夜の帳が迫る空に掃き散らされた薄雲が微かに光る。ああ、世界はこんなに清いのに、私ときたら呆れるほどに俗人なり。うん。イイネ。らぶり〜煩悩♪


2005/10/28(金その2):BRAVO!OZ&SALT ”DUET”!!

ライブやコンサートに思いがけずしばしば顔を出すここのとこの私だけれど、相当スゴイアーティストでも特に嬉しくてソワソワってことはない。始まるまではまあ普通に淡々としたものなのだ。それなにのどうして今日はお昼過ぎからもうドキドキ。呆れちゃうね。開演は夜の7時だっていうのに。

小曽根 真 & 塩谷 哲 ”Duet”

そう、今日の長野行きはそもそも小曽根真を聴きに行くのが旅の第一目的だった。初めてラジオで彼のピアノを聴いて即KOだった私。開演までの数分が数時間にも感じられる。舞台中央には向かい合わせのグランドピアノがワルツでも踊るかのように対になってセットされている。私は何度も何度も時計を見直し、携帯電源が切れていることを確認し、ロビーで買ったばかりのCDを手に取ってみる。そわそわそわ。
1ベルが鳴った。客電も明るいままなのに、ここ長野の人は余程真面目なのかお行儀がいいのか息もつまるほどにシンとしてしまう。ねえ、まだ1ベルなんだから、みんなもっとリラックスしていようよ。でも、私も小心者ゆえその雰囲気の中では小さな物音も立てられない。

下手から小曽根氏が、上手から塩谷氏が入ってきた。割れんばかりの拍手!そのままそれぞれのピアノに向かうのかと思いきや、くるりと二人すれ違って、小曽根氏が上手へ塩谷氏が下手へ。その茶目っ気に拍手がくすくす笑いに変わる。ようやく客席の緊張感がゆるんで私はホッとした。

のっけからBienvenidos al Mundo…So Many Colors で暗記するくらいに聴き込んでいたメロディが、小曽根&塩谷のピアノプレイに彩られ押し広げられてはじけ飛んでいく。一瞬にして目の前に煌めく音の散弾銃をばらまいた満天が見える。体が震えだす。止まらない。泣きたいような躍り出したいような、叫びたいような、もういてもたってもいられない。

Lazy Uncleでの丁々発止!二人の絶妙な…Telepathyが飛び交う。前から3列目の私の所まで、そのバチバチとショートしそうな火花が飛んできた!かと思えば恋人同士みたいに親密にまた兄弟猫みたいにじゃれ合って…と、気付けば思わず目を見開いて、ええ?そっち行くの?わあ、そう来たか!って身を乗り出してすっかり音の洪水に飲み込まれてしまってる。ああ、ヤらレた。

緻密に紡がれたValseのロマンチシズムには息を押し殺してしまうし、大好きなSomething's Happeningでは、もう我慢できなくて、思わずイエィ!って叫んじゃう。スタンディングだったらよかったのに!踊り出したいのをじっと我慢する。次は何が飛び出すのやら?
Spanish waltz…もうどうにもこうにも涙が止まらない。小曽根真のピアノと、塩谷哲のピアノとが、これでもかと煽り立てる。なのに長野県民文化会館のお客さまは素敵にお上品な女性ばかり。お行儀悪の私は居心地が悪い。

塩谷哲のHome。小曽根真のPray。なんて素敵な関係なのだろう。やがて聴くほどに羨ましさが募ってくる。ああ、まさにアルビレオ!彼等は奇跡の二重星のよう。一つに溶け合っているとしか思えないけれどその秀逸な個性あってこその二人。まさにDuet。その刹那、楽しくてたまらない!と輝く二人の表情。素敵だな。

途中、誰かの携帯が鳴った。
「電話ですよー」
と塩谷氏。続けて携帯のメロディを即興ピアノで奏でてしまう小曽根氏。スゴイ。この二人のゆとり。あったかい雰囲気。プロだなあ。
今も耳の奥に鳴りやまないピアノを感じつつ、演奏後にサインしてもらったCDを眺めては聴いて…あのひとときが奇跡でも夢でもなかったことを確かめながら、でも、やっぱり今は信じられないような気持ちなんだな。ああ、あの感動。スタンディングオベーションであの気持ちを表現できなかったことを心底後悔。

小曽根さん、塩谷さん、ほんとうに、本当に、ほんっっっっとうに、ありがとうございました!!
ああ、すっごく幸せな一日だった!
BRAVO!!OZ&SALT!!


2005/10/29(土):そして今日はお約束通りの休日

朝、またこっそり熱を計る。面倒だから口にくわえて。…38.8℃…げ。
そんなばかなってもう一度、こんどはきちんと脇の下へ。37.9℃…うー。やっぱり医者にいこ。

今日が土曜でよかった。連休ばんざい。いそいそと耳鼻科に予約を取りに行って、診察してもらった。声帯の後ろのおできちゃんがかなり腫れてると言われた。当分、歌は我慢して下さいって。当分ってどのくらい?
続けて内科へ。尿検査と血液検査。注射。やれやれ。ま、どんまいってことさ。

お金かかるな。医者って。今月の生活費がどんどんなくなるぞ。ちっ。

まあ、そんなことでめげても仕方ない。お昼にはふと思いついて懐かしの”ナポリタン”を作ってみた。私は週に1度は必ずパスタを作るけど、ミートソースとかナポリタンとかの懐かしメニューはほとんど作らない。パスタはちょい長めにゆでて。フライパンにソーセージと玉葱とピーマン。たっぷりケチャップとちょっぴりウスターソース。香り付けに赤ワインを入れて。できた!これこれ、ナポリタンだよね。しばらくお目にかかってないなあ!タバスコと粉チーズ。懐かしの大学生協喫茶「あらくさ」を思い出して涙モノだった。
おやつにはアップルパイを焼いてみた。フォークで崩したバターと小麦粉で簡単にできるアメリカンスタイルのパイ生地を作って。で、ほんのりあまく煮た紅玉をたっぷり2個入れて。余ったパイ生地で飾りに木の葉と木の実をトッピングした。卵黄を塗ってオーブンへ。待つこと40分。

あっつあつの出来たてアップルパイを食べたら少しは気が晴れた。そうさ、最初から分かっていたんだこうなるって。
今日はお約束通りのお休み日。二日間ゆっくりしたら、きっとまた月曜日には元気に仕事に行けるはず。ゆくぜ☆


2005/11/26(土):PCのお医者さんへの感謝の気持ちを込めて

ここんとこ、PCで仕事をしていると突然−−−ぱっ−−−−−。。。。と画面がオヤスミになっちゃったりして。ああ、このPCも流石に長年のつきあいになってきたので、持ち主のモチベーションに合わせた仕事をするようになってきたのね…ふむふむ。って、そうじゃなくて単にバッテリー切れなのであった。そろそろ新しいのを買わなきゃあイカンというサインなのであろうか。
毎晩ラビちゃんに添い寝するようなカンジでベッド上でネット見たりブログ上げたり音楽聴いたり仕事したりしながらうとうとそのまま朝まで寝てしまうようなインチキなPCの使い方をしてきたakyaであった。が、流石にこんな使い方はイカンだろう、と、ここひと月ほどはベッド上の使用をひかえ、机上にてだましだまし、仕事にのみ使っていたのだけれど、先日PC電源のコネクタがまたも接触不良でいやあなニオイまでしてきた。PC本体と電源ケーブルとの接触部分に触るとあっつううう!ってびっくりするくらい熱を持ってたのだ。はあぁ…。またやっちゃったのかな。ケーブルを雑に入れたり外したりしているつもりは特にないのだが、2台のノートを8年使って4度目の症状。電源コネクタがはずれたらしい。
PCが不調になると私の仕事はお手上げ状態になるので、修理には出したいがそのPC不在期間がコワイ。周囲からは、「それだけ使えばもうモトはとれたでしょ。新しいの買ったら?」「PCなんか3年もったらOKとしなきゃあ。修理なんかより新品にしちゃいなよ」とか「オトコをとっかえる周期に合わせてPCも潔く替えた方が…」とか、おいおい!なご意見も戴き…。まったくもう。私のLavieちゃんになんてコト言うのよ。みんなakyaが一途なオトメゴコロを大切にしてるって知らないの?ふんっ。
っと、まあそんなことはともかく、修理に出した。で、今回はこちらに。すごく対応がよい。PCのお医者さんだ。22日に発送して昨日25日夜に修理完了して送り返されてきた。23日が祝日でオヤスミだったから24日に修理して戴いたので実質はたったの3日。すごい!速い!!!超感動。
その上、修理の様子がブログで紹介されている。なんだか本当に我が子をお医者さんに連れて行ったという気分です。いやあ、ほんとーーーーーに、ありがたいです。

多忙の毎日とPC不調を理由に自分のさぼりぐせを正当化して得意の放置ページと化している私のSiteDiaryではあるが、この感謝の思いを込めてここに記録せねばなるまい…というわけで今日はUP。

アシストサポートさん、お世話になりました。本当に本当にありがとうございました。
んー。なんだか、これからもずっとお世話になってしまいそうな予感…。


2005/12/4(日):初雪?

今日は朝からずっと白い空。冬枯れの景色はなんだか心の中までひんやりとさせてくれる。
家の近所のタイヤやさんにはずらりと車が停まってる。みんな今日はスタッドレスに替えようとやって来たんだろうな。天気予報は夜から雪。降るのかなあ。

私も、それじゃあ、とタイヤを交換することにした。スタッドレスに。タイヤ交換は自分でやる。まずはウインドブレーカースーツに着替えて軍手して、自転車の空気入れと工具をもって外へ。
自転車の空気入れで車のタイヤに空気入れる人ってそうはいないだろうな。でもね、ちゃんと入るんだなこれが。まずはシーズンオフにしまってあったスタッドレスタイヤの空気圧をチェッカーで調べる。たいていが1.85〜1.90位になってる。そこに自転車の空気入れのアタッチメントをエイヤっと差し込んで、せえ〜の!とだいたい40回くらい、レバーを押し下げてしゅーしゅーしゅーしゅーしゅーしゅーしゅー…と…へろへろしながら空気を入れるのだ。4本分だから都合150回くらいか。いや、なかなかハード。で、きちんと空気圧2.0にそろえる。
それから油圧式のジャッキで車体を持ち上げる。ホイルカバーを外して、ボルトを弛める。非力ゆえ工具に乗っかって私の体重をエイエイとかけないとネジがゆるまない。それもまた楽しいんだけどね。重たいタイヤをよっこらしょと持ち上げてとりかえっこ。ノーマルタイヤ君、ありがと。スタッドレスくん、今年もたのむよ。
前右後ろ左前左後ろ右…と順番に取り替えて、ホイールカバーを禁じ手のケリではめ込んで終了。本当はちょこっとならしで走ってからもう一度ボルトを締め直すんだけど…。手抜き。大丈夫だよね、って、いつもこんな感じ。

雪道を走るのが嫌いな恐がり屋の私だけど、だからといって冬眠休暇に入れるわけでもナシ…。今年もあんまり大雪が降らないことを祈って…でも今夜の天気予報はばっちりと雪だるまマーク。さてさて明日はどうなるのかな…。


2005/12/22(木):2学期終業式

終業式の日って好きだ。子どもの頃から通知票をもらうのが好きだった。学校の成績って頑張ったことが簡単に反映されるから嬉しい。大人になると努力が報われない事って多々あるモンだ。子どもの頃の私はいい成績をもらうことが嬉しくて「お勉強」だってテストだって大好きだった。そこには目標がはっきりと見えていて、結果が簡単に手にできた。
あ〜あ、天才的な頭のよさなんてのは私にはないんだな、と気付かされたのは小学校の2,3年生くらいのことだったと思う。こんな簡単なこと、どうしてまちがっちゃうんだろう?なのに、負けず嫌いだったから、一番になりたい。人並みの能力しかないのなら、ひとより努力しなくちゃあダメなんだ、と、はっきり決意した小生意気なちびっ子の日のことを、今もくっきりと覚えている。だから、他の子とくらべて、あきらかにたくさん勉強していたと思う。もちろん、今になって言えば、あんなのは「勉強」と呼べるほどのものでもないんだけれど。でも、クラスのみんながどんなにテレビの話題に夢中になろうと、聞きかじりの芸能界のゴシップでいっちょ前の芸能通よろしく盛り上がろうと、私はそんなものどうでもいいんだ、と、自分に言い聞かせていた。テレビなんか9時以降にはほとんど見なかった。8時以降だって週に1,2回、決まった番組を見るだけ。8時になったら机に向かう。うわ〜…やな子だなー…。
でも、だからこそ、終業式が好きだった。
家に帰って家族に通知票を見せる。母は、たいして誉めてはくれない。
「ふ〜ん。まあまあじゃねん」
でも、その表情から微妙に満足している気分がじわっと伝わってくる。私は心の中で小さく(やったね)と思う。
そうそう、通知票の中で唯一悲しかった所は、時々、「明朗快活で誰とでも仲良くできる」の評価が「努力しよう」になってた。…そりゃあそうだよな。友だちの会話には全然ついて行かなかったもの。「快活」に関してはめちゃめちゃはきはきしてたはずだから(授業中の挙手は多分クラスで一番多かったはず)、子どもらしい「朗らかさ」が、私にはなかったんだろうなあ。そうだよなあ。いま、周囲の人にそんな話すると、みんなびっくりするか、または全く信じてくれないけどね。暗かったのよぉワタシぃ〜〜〜〜〜。あはは。

まあ、それはそれとして、自分が過ごす教室の子どもたちにも、そんな頑張ったことの正当なご褒美を素直に喜べるような終業式を迎えて欲しい。そういう単純に幸せに終業式の好きになれる子どもたちにしてあげたい。いい成績をとれるように、勉強好きになれるように、毎日の授業が楽しみな子になれるように…だからこそ授業のネタを始終考えているのだが。…まだまだ修行がたりん。
そして通知票。成績がどうのっていうのは今さら仕方ないにしても、その子の良さがきちんと評価されるような所見を書きたいと思う。勉強はトップクラスではなくったって、心の中はぴかぴかの子がいっぱいいるんだ。どんな子にもみんないいところがある。だからそれを見つけることができた日はすごく嬉しい。今回も所見を書くだけで2週間かかった。ネタを整理して下書きして、1学期の内容と照らし合わせて、清書して。でも、担任として子どもたちにしてあげられることなんてたかが知れているのだから、こんなにも楽しい毎日を提供してくれる子どもたちへのささやかなお礼って気もしている。

さて、今日で2学期も終わり。異常な寒気の影響で完全に凍結した路面でスリップ事故をおこして忘年会に行けなくなったことは秘密って事で…。まあ、それでもいい学期だったと思うな。うん。


2005/12/25(日):クリスマス!

ワタシはお買い物がスキ。お料理がスキ。おいしい物食べるのがスキ。後かたづけは…う〜ん。

昨日クリスマスディナーのお買い物しようと輸入食材のお店に寄ってみたら、年末だからかな、割引セールのコーナーがあってオイル漬けのオリーブやチーズや甘酸っぱい顔したピクルスなんかがぎゅうぎゅう並んでた。なんとゆー誘惑…ビンボーもののワタシには目の毒だぁ…。でもこの瞬間に心にふつふつと「もういらないっ!て叫びたくなるくらいとことんエビフライ食べてみよう」と思い始めるやもうカートにピクルスの瓶がするりと。
で、手作りのタルタルソースにはピクルスと玉葱とゆで卵のみじん切りがたっぷり。これをてんこ盛りにエビフライにからませてガブッと行くぞぉ〜!
TanyとYasuちょとMikiちゃんが来た。ディナーメニューはローストチキンとエビフライとサラダと野菜スープとスプマンテといちごタルト。丸ごと一羽のチキンをオーブンに入れるワクワク気分ってもう最高。皮がぱりっぱり、身がしっとりして歯ごたえばっちりのお肉を噛みしめるバチアタリなシアワセをうふうふと想像しながら。お買い物して、お料理を作って、味わう前においしさの予行練習しているようなカンジ。二度も三度もオイシイのだ♪

チキン最高!タルタルおいしー!エビぷりぷりぃ!スプマンテいえーい!キャンドルふぉ〜!イチゴタルトらぶり〜♪カンペキおばかにもうお腹がはち切れそう。クリスチャンでは、もちろん、ない。イベント好きニホンジンのお祭りさわぎ。おつむの血液まで胃袋に行っちゃってるってのに、食後にYasuちょのプレゼントのモノポリーいぇ〜い。…ああもうナンモ考えられん。惰性で土地買って家建ててホテル建ててくるくると盤面を回って眠くなった。ああ幸せなクリスマス。

さて、片付けるか…と重い腰を上げて腕まくりしたら、YasuちょとMikiちゃんが「洗ってあげるよ!」って。うわあ。かんどー。
だからあとはぐうぐう眠って朝が来たのだ。めりーくりすます あんど うぃっしゅ あ はっぴー にゅー いやぁ!


2005/12/29(木):ミレナリオ

3度目の東京ミレナリオに行ってきた。何であんなに美しいんだろ。光と色の共鳴。曲線の魅惑。連続の呪術。
たくさんの人人人。みんな待ち遠しくて、あっちの列が先に入るのってどうして?とか、この位置からじゃあ点灯の瞬間が見えないよぅ、とか、口々に話してた。誰もがせっかちになるほどの美しさってスゴイよなあ…って思った。
「きれいなもんが作れたからって何になるんだよ」そうともさ美しさではお腹はふくれない。「美術の授業って何の役にも立たねえじゃん?」まあ、高校受験には出ないわな。
新任者いじめを楽しんでいた粕川中の懐かしき3年生よ。ああ、懐かしいな。ほら、でも、こんなにたくさんの人が美しさを貪欲になって待ちわびてるよ。あの頃の子たちもきっとこの群衆の中に一人くらい混じってるんじゃないかな。彼女の手を握りしめて。またはかわいい我が子をおんぶして。ふふ。美しさってすごい。

エントランスの真正面で待ちながら、時間つぶしの携帯ゲームに妙にはまってしまって点灯の瞬間を見逃した愚か者はワタシです。「おお!」っていうどよめきで顔を上げるとそこにはもう…もう……失語症。

次に見られるのはいつなんだろう。神戸のルミナリエも一度でいいから見てみたい。でもあれって二学期の通知票地獄の時期なんだよなぁ…。