国道1号線で富士川を越え、静清バイパスで安倍川を越えた後の「宇津ノ谷峠」でちょっと寄り道をしました。
宇津ノ谷峠には、大正のトンネルと明治のトンネルがあります。
下り線平成トンネルの手前の旧道を行けば上り線の昭和トンネルを共に跨いで現役の大正のトンネルにたどり着きます。
寂れたラブホの間の狭い道を入ったところに明治9年に掘られた日本最初の有料トンネル
(人の通行料は6厘、馬がその倍)だという長さ223mの歩行者専用、明治のトンネルがあります。(左の画像)
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続いて藤枝バイパスから大井川を越え、掛川バイパスを通って天竜川に沿った国道152号線に入ります。
国道を少し北上して横山トンネルの先で右に分岐する赤い雲名橋を渡り、
県道を横切って直進すると渥美屋酒店があります。そこに天竜スーパー林道の起点表示があり、
秋葉神社まで約8km弱、杉林の中の坂道を登ります。
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秋葉神社は火防の神であり、電気街の秋葉原の地名(かつてこの地は火事が多く、
秋葉様を祭ったといいます)とも関係があるそうです。秋葉神社を過ぎると左に天竜川、
右に気田川にはさまれた尾根筋を北上します。入口から34kmで山住峠となり県道と交差しますが、
天竜スーパー林道はさらに続きやがて水窪ダムに降りていきます。
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ダムから国道に降りる途中に林道灰ノ沢線があります。トンネルがありそうなので入ってみました。
30m位の狭いトンネルでした。
水窪町の国道に戻りましたがここまで全長53km、全線舗装の天竜スーパー林道は終わります。
感想としては5段階表示で3。
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水窪町の国道を少し北に行くと天竜川林道の入口があります。
舗装路を約7kmほど登ってトンネルを一つ超えたところが大津峠となります。
ここには珍しくも公衆電話ボックスがおいてありました。
さらに5kmほど進むと左に西山林道が分岐していて大嵐駅側に降りられるようです。
天竜川林道は伊那小沢駅付近までの全長33kmの舗装路です。
天竜第一、第二隧道ほか計4本のトンネルがありますが特に特徴のない普通のトンネルですし、
何かと広場のある天竜スーパー林道に比べると何もないただの山道でした。5段階表示の2。
県道を大嵐(「おおぞれ」とよむ)駅まで少し戻ります。
大嵐駅はこのあたりの秘境駅には似つかわしくないきれいな駅舎です。
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飯田線の大嵐駅の近くにはトンネルがあり、こちらのほうが興味深いです。
もともとは鉄道が走っていたようで、佐久間ダムにより水没するため水窪経由へと付け替えられた時に
その旧線のトンネルが2本残ったのです。1本目は短いのですが2本目は1200mと長く直線で、
「夏焼隧道」と名前があります。地図上では県道になっていますが、
トンネルを出たところで閉鎖されているためその先の通行はできません。
またこの駅は静岡県にありますが日本で一か二の小さい村として有名な愛知県富山村の最寄り駅となっています。
ついでに、小和田駅は静岡、愛知、長野の県境にあるだけでなく、車やバイクでは近づけない、
いわゆる秘境駅ということです。
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ほとんど寄り道で一日を終わり、佐久間ダムに戻って近くの道の駅で車中泊です。
翌日再び水窪町に入り国道を北上します。青崩峠に向かって上がっていくと三遠南信道との分岐になります。
三遠南信道は国道474号線として飯田まで行く計画のようですが今のところ草木トンネルを経て
兵越林道に合流したところで止まっています。
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三遠南信道との分岐の手前からはもともとの国道152号線が青崩峠に向かっていますが、
現時点では林道青崩線となっていました。急坂を3.3kmほど登っていくと終点になり、
そこから徒歩20分で青崩峠(標高1,082m)に出られます。
(終点広場の先にはさらにダート路がありその終点からならば5分で行けます。)
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峠は狭く、中央構造線を表現した色の異なる2つの岩石で造った標識が立てられています。
峠からは、いかにももろそうなガラガラに切り立った斜面の山肌が見えました。
ここからは一旦戻って草木トンネルで兵越林道に抜け、兵越峠(標高1,165m)で越えることになります。
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