埼玉県地方その2

林道名 簡単ガイド 調査日
中津川林道  中津川林道は三国峠を越えて武州と信州を結ぶルートで、林道としてとても魅力的なコースである。

 国道140号線を秩父荒川から三峰、そして大滝村の 雷電廿六木(とどろき)ループ橋を通って中津峡方面に進む。 (大滝村〜雁坂トンネル間は滝沢ダム建設のため道路が大きく変わっているので注意) 国道から分かれて新しくできたトンネルを5本通過した後、古くからの道の合流する。
 志賀坂方面への出会いのトンネルを右手に見て直進すると、 ここから大滝村道17号線(旧中津川林道)となる。すぐに村道の出会いのトンネルがあって ここから森林科学館までは舗装路で、その先は三国峠までダートが続く。 かつては有料林道で、森林科学館のところに料金所があったそうだ。
 はじめの10kmは谷沿いを走り、後の8kmは山の斜面を登る。入ってすぐに 短い素掘りのトンネルがあり、 その先は渓流沿いに秩父山地の谷奥へと入っていく。谷沿いの平坦部では大山沢林道が分岐している。
 登りにかかってしばらくすると眼下に通ってきた道筋が見えるようになる。 やがて立体交差の奥秩父林道との分岐を過ぎると、この画像のような黒々とした断崖絶壁を見ることができる。 このあとは尾根の斜面に沿って登り続けるが、尾根筋が見えてからもまだかまだかといった感じで なかなか峠にたどり着けない。
 三国峠は切り通しの峠で標高1,754m。埼玉県、長野県、群馬県の境にある峠ということだが 厳密には少しはずれている(境界は北に600m、三国山は北西に1qほど)。
 大滝村側は険しい渓谷の中の道であるが、川上村側には舗装されたカラマツ林の道をあっさりと下る。
1997.11.8
2000.9.15
2001.11.17
大山沢林道、

奥秩父林道
 中津川林道の支線である大山沢林道は中津川にかかった大山沢橋を渡る。橋の向こうには 短いトンネルがあって、手前の大きな看板には確か 「原生の森遊歩道」とあったようだ。通常、この橋の所にウマが置いてあり入れない。
 約3.3kmのピストンコースで終点にはアズマヤ付駐車場があり、その奥が遊歩道になっている。 なぜか全線舗装されているが荒れている。角の鋭い石が多いので要注意。

 中津川林道には上の方にもう一本、奥秩父林道という支線があるがここにはまず入れそうにない。 この奥秩父林道への分岐は林道では非常に珍しい立体交差になっている(右に分岐して本線の上を通り 左の山の中に入っていく)。残念ながらチェーンゲートで入ることができない。 入れれば十文字峠の近くまで行けるはずであり、終点まで6km以上あるはずである。
2000.9.15
2001.11.17
金山志賀坂林道  大滝村から雁坂トンネルへは交互通行信号のある「駒ヶ滝トンネル」を通らずに滝沢ダム側を通って、 大きなループ橋といくつかの長いトンネルの新しい道で行けるようになった。 このあたりの道は大きく変わっていて、中津川方面に降りる道は頻繁に変わりそうである。

 中津川三峰停車場線(県道210)の中津峡は断崖絶壁の下の谷底を通る。 垂直に近い絶壁の脇の道は豪快で人気のスポットらしい。仏石山トンネルと持桶トンネル (それぞれ川側に狭い旧道がある)を経て出合のトンネルに着く。 ここから三国峠への道と分かれ、出合のトンネルを抜けた後、金山志賀坂林道となって渓谷沿いをさらに進む。 約2qで上野大滝林道への分岐を左下に分け、直進して雁掛トンネルを抜けるとあたりにはすでに閉山に近い ニッチツ(日窒)鉱山と、消えかかった集落がある。山の斜面に並ぶ無人の住居跡は何かもの悲しい。 それでも僅かに創業しているのかたまにダンプが通ることがある。 ここからは登り勾配がきつくなり、両神山への登山口を経て 八丁隧道(延長886m)につく。トンネル出口はほぼ 直角に近いカーブになっている。小鹿野町の群馬県に近い山肌を国道299号線の志賀坂トンネルまで降りていく。 全線11kmすべて舗装。
2000.5.4
2002.7.13
林道上野大滝線  大滝村から出合のトンネルを経て、 金山志賀坂林道に向かい、オーバーハングした岩壁に沿って進むと雁掛トンネルの入口やぐらが見えてくる。 その手前の左手ダートが上野大滝線の入口になる。
 ここからはずっと沢沿いのダートで小さいいくつかの 素掘りトンネルを通過する。それぞれは短いが特に印象的なのは 二連トンネルだ。この日は工事車両が一生懸命作業していたので遠慮したがこの先は 群馬県上野村に抜けているらしい。(2000.11.11)

 再び訪れたがやはり4kmで工事中。2002年の3月には工事が完了するらしく、 最奥にはできたての山吹トンネルがあるという。(2001.11.17)

 3度目、ついに完抜できた。上野村野栗沢から入って県境の天丸トンネルを通り、 続けて短い山吹トンネルを抜けた後、沢に沿って下り雁掛トンネルの分岐点まで降りてくる。 延長13km、ほとんどダート。群馬県側に支線の奥名郷線、太尾線(大ナゲシ線)がある。 詳しくは群馬県のページで。(2002.7.13)
 群馬県上野村(野栗沢)側は幅広規格でしかも舗装工事が進んでいるが、 埼玉県大滝村側は勾配もきつくかなりのガラガラダートで林道としては魅力的。(2003.5.2)
2000.11.11
2001.11.17
2002.7.13
2003.5.2
林道御岳山線  秩父市、国道140号線の道の駅「大滝温泉」から山の上を眺めると林道のガードレールらしきものが見える (右の画像は林道側から見た道の駅)。
 国道の岡本バス停から脇道に入ると林道御岳山線への分岐がある。直進は舗装林道で大達原に下りる。 御岳山線は分岐からすぐにダートになり、高度を上げていく。 途中落合の普寛神社に下る道が分岐していてここも利用できる。道の駅から見えたのはこの林道で、 はるか下に小さくなった道の駅が見える。登りきったかと思うところにユニークな木で覆われた 普寛(ふかん)トンネルがある。
 トンネルの右手にはさらに道が続くが少しのところで工事中車両進入禁止であった。 正面の山々の眺めが良い。普寛トンネルは65m、出たところは少々崩れていた。その先も倒木で通行不可。 この先、御岳山の近くまで行っていると思う。ここまで6.4km、全線ダート。
2003.5.2
 林道御岳山(「おんたけさん」と読む)線は荒川贄川(にえがわ)側からも開設工事中である。
 三峰口近くからの県道37を北上すると双神トンネルの少し先、左手にダートの入口があるが、 いまどき何の規制も無いおおらかな入口である。
 緩やかに登っていくと上のほうのガードレールが見えるようになり、やがてそこを通過する。 入口から5kmのところでまさに開設工事中、幸いにも重機はすべて止まっていて終点まで入れた。全線ダート。
 (すでに双方からの林道は接続されているようです)
2003.7.20
林道西秩父線、
林道二子山線、
林道長久保線、
林道上武秩父線
 林道西秩父線は小鹿野町の国道299号線、志賀坂トンネルに近い坂本の集落の少し上、 ヘアピンカーブのところの分岐(二子山登山口の表示がある)から矢久峠を経て県道71の土坂峠にいたる 約22kmの長〜い林道である。国道から入って2q程のところの 二子山トンネル手前にある開設記念碑によれば平成11年に開設されたばかりである。
 矢久峠の西側4.6kmは未舗装であるが舗装化も時間の問題である。 矢久峠から群馬県側には林道高萩線が降りていて、反対の藤倉側に林道二子山線が降りている。 (なお、林道二子山線の名称のものは群馬県側にもある)
 全体を通して幅広規格の林道で、県境にある父不見山(「ててみえずやま」とよむ)の名から 父不見山フラワーラインともいうらしい。0.5kmごとに杭が打ってある。
 途中に林道長久保線の分岐があり、日尾の集落まで下りていくはずだ。 ちなみに下りきって県道282を西に1qほど進むと珍しい 要トンネルがある(注:すでに新トンネルでバイパスされています)。

 県道71と交差したところで林道西秩父線は終わるが、対面には林道上武秩父線が続いている。 ただ入口の側壁工事のための通行止めであった。入口から少し入ったところに赤根沢トンネルがあるが、 この先もずっと奈良尾峠、風早峠、そして長瀞近くまで行くはず。
2002.5.2
2005.6.18
林道八日見線  国道299号線の坂本の集落から少し下って尾の内(龍頭神社)というところに林道八日見線の表示がある。 尾ノ内渓谷との分岐点からダートになる。3.4km進んだところで通行止めであった。 というか良く見たら行き止まりになっていて、この日はたまたま工事をしていなかったようだが 八日見トンネルを抜け両神村に抜ける計画になっている、まさに開設工事中の林道であった。 幅広のダート路で楽しめる。 2005.6.18
林道茅ノ坂峠線、
落葉松峠越え、
林道千鹿谷線
 国道299号線の小鹿野町日向という集落から細い道を山側に入る。舗装路を2.3kmほど登ると ちょっと美しい切り通しの風景(右の画像)になって、そこで舗装が切れる。 茅ノ坂峠近くまで約1.5kmの結構荒っぽいダートであった。 峠自体はここが峠といえるほどはっきりしたものではない。藤倉側は県道282の倉尾神社のところに出る。全長12km。

 「みどりの村」付近から合角ダムに向かっていく落葉松峠越えの道がある。 あっさりと落葉松トンネルで抜けるようになっていて普通は気にもとめないが、このトンネルの上に細い旧道がある。 トンネル右手の細い急坂を上るがしかしほんの少しダートがあるだけで何のとりえもないただの暗い山道であった。

 ついでに県道71号側から林道千鹿谷線を探し、落葉松峠側に抜けようと思って入ってみたが、 1周して戻ってきてしまった。
2005.6.18
林道釜の沢伊豆沢線、
林道沢浦線
 国道299号線の小鹿野町役場付近から南側の伊豆沢に沿って山道を入って行くと突き当たりに 文殊堂諏訪神社がある。ここから左手が「林道釜の沢伊豆沢線」、右側が「林道沢浦線」である。
 「林道沢浦線」は1km足らずの材木切出し用ヌタヌタ道。
 「林道釜の沢伊豆沢線」はすぐにダートになり、1.6kmで文殊峠に着く。 峠には神社と一緒に古い山小屋があり、私設のものらしい天体観測所もあった。峠からの下りは釜の沢側になり、 全線舗装で県道、長若の交差点に出る。
2003.7.20
メニューに戻る





ホームページに戻る