din ROMANIA 〜ルーマニアからコンニチハ

20.Nov

天使の歌声?ジプシーの少年

チェントルへ行くためにトロリーバスを利用したときのこと。

あるバス停でジプシーの子供が乗り込んできて歌いだした。
生まれたての仔犬を抱いて。仔犬はプルプル震えている。

よくあることと最初は目をそらした。が・・・・驚いた。あまりの声の美しさに。

すごくいい声してる!そっぽ向いていた私は振り返った。この子にならお金を払ってもいいと思った。もう一回歌ってもらおうかと思ったくらい、いい歌声だった。

私が気紛れな金持ちの音楽プロデューサーだったらこの子を拾って育てるかもしれない。いつか誰かに拾われる、なんてサクセス・ストーリーがあったりして。

その子の声に関心を持ったのは私だけではないらしく、車内のあちこちからお金が集まり私の前に来たときには手からこぼれ落ちるくらいだった。

一度ポケットにしまって、また手を広げて集めていく。

いつもはこれほど多くの人が渡すことはないのに。

あのメロディーが忘れられない。