車で３時間かけてブカレストに戻ってレストランで山のようなご馳走を目の前にして、たらふく食べた。「ブタみたいによく食べますね」とからかわれながらも食べる。もともと少食の私なのにルーマニアに来てからは自分でも不思議なくらいよく食べる。
熱いお風呂にゆっくり使って１週間の垢を落とす。１週間もお風呂に入らなかったのは生まれて初めてかもしれない。赤ん坊のころ私の母親が入れ忘れていない限り私の記憶では初めての経験。でるわでるわ。できればこのまま韓国式垢すりに行ってみたかった。
夜、ある日本人に会った。彼は１週間かけてルーマニア国内を旅してきた後で特にブラショフにいい印象がなかったという。何があったのかと訊くとブラショフ駅構内でジプシーの子供を殴ったというのだ。彼いわく、あまりにしつこかったので自分の荷物に手を触れたのをきっかけに顔面に拳で一発お見舞いしたら鼻血ダラダラで鈍い音がしたからきっと鼻が折れているだろうとのこと。ジプシーを嫌っているルーマニア人からは拍手もあがり、ちょっとしたヒーローだったと自慢げに話すのだが、そりゃ過剰防衛ではなかろうか？うっとうしいけどジプシーは昼間に人の多いところでは危険なことは無いし、せめて急所は外しましょうよ。たかが海外旅行者も見方を変えれば民間の親善大使ではなかろうか（ちょっとカッコ良すぎ？）。これを見ていた一般の人たちは日本人は凶暴だと恐れ知ったことだろうし、ジプシーたちの逆恨みも懸念される。ここで暮す私としては穏やかに願うのであった。
旅の恥は何とやら・・・発つ鳥、後を何とやら・・・