din ROMANIA 〜ルーマニアからコンニチハ

12.Aug

ルーマニアに来てもうすぐ1ヶ月。気分を変えてオーストリアへ行くことにした。

なぁんちゃって本当は航空券を1ヶ月FIXで購入したものの、まだ日本に帰るつもりはないし、みすみす戻り分のチケットを捨てるのは勿体ないので、まだ行ったことのないオーストリアを旅行しようと思いついただけなのだけど。

ルーマニアを発つ前レストランで食べたシュニッツェル(豚肉の衣揚げ?)が胃にもたれた。何を食べても美味しいし、お腹を壊すことのない私だけど、こちらの食事のボリュームにはまいる。おかげで空港までのバスで乗り物酔い、飛行機は雨で大揺れするし、胸がムカムカ。この旅はじまって以来、初のピンチ。

約1時間半でウィーンに到着。

雨がスゴイ勢いで降っているが傘は持っていない。空港のインフォメーションでホテルの予約を頼んだところお気に入りのホテル(豪華朝食付きで45ユーロ。なかなかキレイ)がいっぱいとのこと。残念。別のところに決めて、現金を引き出し、西駅行きのバスに乗り込んだ。運転手の後ろの席に座ったら運転手の首筋につけているらしき香水のニオイが強烈で、またムカムカ。席を替えようかとしたらバスが動き出したので諦める。ドアの前で乗り遅れた人が手を合わせてジェスチャーで乗せてとお願いしているのに運転手は無視して発車させた。この人冷たいなぁ。

数年前、屋久島に行くとき途中で自動車事故に合い鹿児島のフェリー乗場への到着が遅れたことがある。フェリーは岸壁から離れつつあったのに再び通路を渡して乗せてくれたのだが、もちろん予約を入れていたことと一日1便しかないため、わざわざ戻ってくれたのだろうけどニッポン人は親切だよなぁ。

ルーマニアにくる際、成田空港ではフィルムをX線に通すことなく手作業で検査してくれたけれどトランジットのときオーストリア空港は絶対に許してくれず「いくらお願いしてもダメですよマダム!」とピシャリ、こんな御時世ヨーロッパではゴネても無駄。ホント日本は親切だよ。

バスに乗っている間に雨は勢いを増していく。
ルーマニアでは「ひろみが来ると不思議と天気が良くなる」と言われ暑さと雨知らずだったラッキーガールの私が雨にあうなんてオカシイぞ。しかしヤバイくらいの嵐になっていく。カメラが濡れちゃう、どうしよう!?

降りるとき隣りの席の下に1本の傘を発見して運転手にコレあなたのですかと訊くと「持っていけ」と言う。いい人だぁ〜。紺と緑のツートンカラーで私の服装によく似合う、取っ手は木製、ジャンプ式で頑丈な上物を手に入れた。強風が吹き荒れ街中では皆ボキボキに折れた傘にしがみつくように歩いている。私の傘は大丈夫、でも風にフワリと飛ばされそう。

とても夏とは思えないほど寒い。まだ19時というのに天気のせいで暗くなるのが早い。あたりが暗くなって風と雨のせいで地図が見にくいしホテルが見つからず苦労する。歩いている人に道を尋ねても、ここは観光地だし皆、知らないと答える。それどころか私が道を訊かれる。空は真っ暗、ズポンと靴はビショビショ。ようやくホテルを見つけて入る。

「オーストリアはトンデモナイ天気ですね」「まったくです」そんな会話を交わして部屋へ向かう。一刻も早く休みたいのに鍵が開かない・・・ガチャガチャ、ガチャガチャ。隣りの部屋の人が出てきて開けてくれた。・・・ダンケシェーン・・・吐き気に加えてヒドイ肩凝り、化粧も落とさず寝てしまった。