パソコンのハードは動いているようだけど画面が見えない。モニターだけ買うにもお金が無い。困ったなぁ。
「銀行の問題解決どれくらいかかるだろう」なんてバスの中で考え事してたら、コントロールのオヤジが来てキップを出せという。切符は往復用で左右使えるようになっていてキオスクで買ってバスの中で自分でパンチするシステム。パンチは点字みたいな穴の配置になっていて車内全部が違うらしい。はいよとキップを渡すと「どれでパンチしたんだ」と訊く。テスト紙みたいなものでパンチして私のキップの穴と合わせている。するとオヤジはキップを逆さにして私が行きがけにパンチした型を示して「型が合わない違反だ、金出せ!」なんて言いやがる。ふざけるなぁ。
ちきしょうっ。
私に金は無いんだぁ〜〜〜〜っ!
と叫びたい気分だった。私の説明も聞かず怒鳴りまくり・・・外国人は金持ってると思ったら大間違いだ無い日もある。今日の私には金が無い。いや、あっても払う筋合いはないんだけどねぇ。
わざとインネン付けてくる嫌な人がいるのも事実だけど、その何倍もいい人達がいる。バスの中にいた客のみんなが証言してくれたのだ。それでも引かないコントロールのオヤジ。後の席の男性は「大丈夫。俺もコントロールなんだ。心配するな」と証明書を出して私に見せた。悪人コントロールはしばらくゴネたあと諦めてバスを降りていった。そんなドサクサで私は目的地を見過ごしたかもとキョロキョロしてイウリウ・マニウはまだ?と聞くと「この先だよ。着いたら教えるから」とやさしい。私が降りるときバスの客の何人かが「さようなら」「気をつけて」と声をかけてくれたのが嬉しかった。
コントロールが叫んでいるときバスの中にいた子供と目が合った。その子は私が正しいと知っているので困惑顔。一部始終を見ていたその子は、外国人に目をつけて金をたかる大人を見てどう感じたのだろうか・・・
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