周波数カウンターキット
よくある Q&A集
(1Ghz/50Mhz版 共通)
こちらで気づいた点やお客様からの実際の状況をまとめております。
●販売ページにはこちらから
「50Mhz版 PIC周波数カウンター」
「1Ghz版 周波数カウンター」
●周波数カウンター製作記事は次をご覧ください。
@「PICで作る周波数カウンター Vol1へ」
A「PICで作る周波数カウンター Vol2へ」
B「PICで作る周波数カウンター Vol3へ」
●本内容につきましては、予告なく追加並びに変更させていただきます。
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Q&Aのインデックス
●測定編
Q101.PICマイコン特有の表示飛びの対策はされておりますか
Q102.特定の周波数での表示飛び対策はされておりますか
Q103.周波数カウンターの精度 (基準発振器の精度) はどれくらいですか?
Q104.IN−A Hモード(オプション)でほんとうに800Mhz〜1Ghzが測定できますか?
(1Ghz版周波数カウンター)
Q105.PIC周波数カウンター50Mhz版で(ロジック入力)で80Mhzがカウント
できたのですが測定値は信用できますか
Q106.下1桁が2、4、8と4カウントで飛び飛びとなりますが、なぜでしょうか
(1Ghz版周波数カウンター)
Q107.下1〜2桁が32、64、96と32カウントで飛び飛びとなりますが、なぜでしょうか
(1Ghz版周波数カウンター)
Q108.IN−A端子をGNDにショートしても測定値が0〜1にならず、ランダムな数値で
バラツキます。 (1Ghz版周波数カウンター)
Q109.周波数が正常に測定できません。
0か1のままか、ランダムな数値でバラツキます。
Q111.デューティが極端に小さかったり、大きい信号で正しい測定ができません。
Q113.非接触で周囲電波の周波数をカウントする事はできますか?
盗聴器などの発見に役立てたいのです。
Q114.低い周波数(1Khz以下)の計測はできますか?
Q115.+12Vや24Vの信号を測定したいのですが、最大入力電圧は何ボルトですか。
Q116.なんで、今時、TTLなのですか
Q117.測定値 表示桁数の増設について
●仕様・使用方法等
Q200.50Mhz版、1Ghz版の選択でまよっているのですが
Q201.電源のDCアダプターはどんなタイプでどこで購入すればよいのでしょうか?
キットに一緒につけていただけないでしょうか?
Q202.カウンターの入力インピーダンスはどれくらいでしょうか。
(1Ghz版周波数カウンター)
Q203.業務で使おうと考えているのですが
Q204.ゲート時間を変更して、RPM単位の回転計(タコメーター)にしたいのですが
Q205.測定値がある範囲を越えたら、ポート出力したり、アラームを発生させたい。
Q206.車(バイク)に搭載しようと考えているのですが
Q207.電池駆動をさせたいのですが?
Q208.周波数カウンターのソースコード又はヘキサコードを公開して頂けませんか?
Q209.基板とディスプレーを分離して使用したい。
Q210.基板のみ、又は基板とMCUのみ販売してほしい
Q212.屋外で使用したい。又は設置したい
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●測定編
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■Q101
PICマイコン特有の表示飛びの対策はされておりますか
■A
TMR0のプリスケーラーの繰り上がりでカウンターを桁上げする時にこの現象が発生
します。
対策をしていないとリニアに周波数を変化させた場合、表示飛びが確認されます。
本キットはこのような現象が発生しないように対策しております。
また、一定の範囲において、デジタル式パルスジェネレーターを使用し1デジットつづ
表示が切り替わる評価を実施しております。
※PICマイコンTMR0のプリスケーラーについて
TMR0は前段のプリスケーラーがオーバーフローした後、TMR0にインクリメント
するまでに、2システムクロックが必要です。
したがって、ゲートを閉じた直後にTMR0の値を確保すると誤差が出る場合があります
ので、2システムクロックを置いて、値を取り込む事で誤差を発生させません。
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■Q102
特定の周波数での表示飛び対策はされておりますか
■A
TMR0の繰り上がりでソフトウェアカウンターを桁上げするタイプにこの現象が
発生します。
対策がされていないとTMR0が桁あふれをする付近で値が異常な値となります。
対策としてゲート基準時間の終了から、TMR0のカウント値をセーブする間のTMR0の
桁あふれをチェックしております。
又、実際に想定される範囲において、デジタル式、パルスジェネレーターを使用し
1デジットつづ表示が切り替わる評価を実施しております。
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■Q103
周波数カウンターの精度 (基準発振器の精度) はどれくらいですか?
■A
基準発振器は周波数カウンターの精度のもっとも重要な部分となります。
基準発振器には高精度水晶発振器 「TCXO」を使用しております。
次のような精度を確保しております。
●基準発振器の仕様
@12.8MHz ±1ppm/年
これは1年に最大 ±12.8Hzの誤差がでる可能性があることを意味します。
A温度特性:±3ppm/℃(-20〜60℃)
これは−20〜60℃の範囲で±38.4Hzの誤差がでる可能性があることを意味します。
●まとめ
以上のことから、水晶発振器のスペック上、最大±38.4Hzの誤差がでる場合が
あります。
実際には水晶発振器の誤差を含めた測定精度は直接計数式で±10Hz以内に
おさまるようです。
※条件:室温25℃、測定器 アジレント RF53181A
プリスケーラーを経由しますと、さらに分周比の分、誤差が大きく見えます。
水晶発振器には調整トリマが付いております。校正はこのトリマで行います。
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■Q104
IN−A Hモード(オプション)でほんとうに800Mhz〜1Ghzが測定できますか?
(1GMhz版周波数カウンター)
■A
正直なところ、400Mhz以上の測定をしたことはありません。
公称値はプリスケーラーICのデータシート上のスペックです。
実際には400Mhzまで確認しております。
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■Q105
PIC周波数カウンター50Mhz版のTTL入力で80Mhzがカウントできたのですが
測定値は信用できますか
■A
はい、たしかに、80〜100Mhz程度まで測定できるようですが、PICマイコンの
データシート上では上限が50Mhzとなっております。
表示された値が妥当かどうかはお客様にて判断、ご検討ください。
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■Q106
下1桁が2、4、8と4カウントで飛び飛びとなりますが、なぜでしょうか
(1GMhz版周波数カウンター)
■A
プリスケーラーによる分解能低下によるものです。
入力(IN−A L)は1/4プリスケーラーを経由します。
信号は1/4となり、MCU側で×4倍しますので、4の倍数となります。
例 被測定信号 12,800.00Khz
1/4分周後 320001 (下1桁の1はデジット誤差とした例)
MCU ×4 12,800.04Khz と表示されます。
30Mhz以下の信号でしたら、IN−Bをご利用ください。
IN−Bは×1となっておりますので、数値飛びはありません。
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■Q107
下1〜2桁が32、64、96と32カウントで飛び飛びとなりますが、なぜでしょうか
(1GMhz版周波数カウンター)
■A
プリスケーラーによる分解能低下によるものです。
入力(IN−A H)は1/32プリスケーラーを経由します。
信号は一旦1/32となり、MCU側で×32倍しますので、32の倍数となります。
例 被測定信号 12,800.00Khz
1/32分周後 40001 (下1桁の1はデジット誤差とした例)
MCU ×32 12,800.32Khz と表示されます。
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■Q108
IN−A端子をGNDにショートしても測定値が0〜1にならず、ランダムな数値で
バラツキます。 (1GMhz版周波数カウンター)
■A
IN−Aは入力感度が高いためです。(オプション プリスケーラー搭載時)
同軸ではない、長い配線でショートしますと、これがアンテナとなり、このような現象が
見られる事があります。
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■Q109
周波数が正常に測定できません。0か1のままか、ランダムな数値でバラツキます。
■A
入力端子(IN−A/IN−B/IN−C(50Mhz版))に対して、入力設定が一致している
か確認をお願いします。
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■Q111
デューティが極端に小さかったり、大きい信号で正しい測定ができません。
■A
IN−B(AC入力側)ではデューティが30%以下の信号は正しく測定できません。
50Mhz版ではIN−A入力側を使用するか、プリスケーラーを通してください。
1Ghz版ではIN−A入力を使用してください。
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■Q113
非接触で周囲電波の周波数をカウントする事はできますか?
盗聴器などの発見に役立てたいのです。
■A
1Ghz版周波数カウンターのIN−A端子にアンテナを取り付けると、周囲の電波を
カウントする事ができます。但し、発振源までの距離と周波数、信号のパワーによります。
例 100Mhz 5Vp−pの方形波出力に30cmのリード線を接続。
周波数カウンター側にも同様に30cmのリード線を接続。
距離としては2m位までカウントできておりました。
条件 IN−A Hモード プリスケーラー搭載時
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■Q114
低い周波数(1Khz以下)の計測はできますか?
■A
レシプロカル方式の測定が可能です。
●直接計数方式
この周波数カウンターはレシプロカル方式という測定モードを搭載しております。
これは、被測定信号の波形の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間を計測し、
この値(時間を) f = 1 / t で計算し周波数を求める方法です。
※周期を基準発振クロックで計測します。
この方法は低い周波数であれば、非常に短い時間(ほぼ1秒以内)で測定する事が可能
です。逆に高い周波数では分解能が低くなります。
計測方式の詳細につきましては、次の記事をご覧ください。
「PICで作る周波数カウンター Vol1へ」
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■Q115
+12Vや24Vの信号を測定したいのですが、最大入力電圧は何ボルトですか。
■A
基本的には回路電源電圧以内でご使用ください。+5V以内
・50Mhz版では、クランプ用のダイオードと減衰抵抗が入っております。
被測定信号の電圧に対してクランプダイオードに流せる最大電流と抵抗値を求めた上
で、これらを実装して測定してください。
(この内容につきましてはお客様責任でお願いします。)
・1Ghz版の基板では電源電圧以内(5V)でご利用ください。
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■Q116
なんで、今時、TTLなのですか
■A
最近、プリスケーラー専用ICのの入手が困難になってきております。高域の周波数
カウンターを製作するときに手ごろなプリスケーラーがありません。一方TTLの動作
スピードはかなり、上がってきておりますので、プリスケーラーの代用として使用できます。
中には250〜300Mhzで動作するTTLシリーズもございます。3V系ですが・・・。
というわけで、各部品の選定理由について説明します。
・TC74AC74F (D-FF) X 2
メイン プリスケーラとして使用。入力信号のサイクルを1/4にします。
仕様 最大180〜200Mhz。
データシート上、最大動作周波数(fmax)が200Mhzと早い。
その他ではカウンターICなどを比較しました。
TC74AC393またはTC74AC390はTC74AC74Fより高価で入手性が悪い
TC74AC390 160Mhz (A-IN=180Mhz)
TC74AC393 180Mhz (A-IN=160Mhz)
TC74AC74F 200MHz (160Mhz) 一番早い。
・TD7104P
専用プリスケーラIC
現在、なんとか入手できる東芝製のプリスケーラー専用IC(FM/TV用)※生産は中止
最大1Ghz入力で、分周比1/8と分周比は低いですが、高速TTLで構成したプリスケーラ
と合わせることで、1Ghzから10Mhz範囲の計測ができます。
入力感度が高い事から、分周比を1/1に設定し、このデバイスの入力アンプのみを使用
してもよいでしょう。
・TC74AC151F 8ch Data selector
入力切り替えとして使用
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■Q117
測定値 表示桁数の増設
・その1
400MHz帯のトランシーバの周波数を測定した所、100Hzの桁まで表示されます。
この表示を10Hzまでの表示にできませんでしょうか
・その2
先日、カウンターを購入しました。27MHz帯の○○無線機の搬送波をダミー抵抗に
カウンターのC端子に接続した線を巻きつけて測定しました。
感度は申し分ないのですがGATE 0.1sでは27.963.99khzと表示されてしまいます。
最後の数字についてもう1桁追加して8桁表示にする方法はないのでしょうか。
例 27.963.999khz
■A
測定プログラムの大幅な変更が必要になります。
また、ソフト対応後についてもGATE0.1sでは1Hzの位は表示できませんので、
GATE1.0s レンジを使用して頂くことになります。
1GHz版では1.0s レンジで最大
4GHzまで、最小1Hz単位で表示ができます。
2013年1月6日 バージョン7にて対応済みです。
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●仕様、使用方法等
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■Q200
50Mhz版、1GMhz版の選択でまよっているのですが
■A
●50Mhz版のターゲットは次の通りです。
@50Mhz以下の測定で十分な方。(AC入力は30Mhzまでです)
Aプリスケーラーをお客様側で準備する場合は50Mhzを選択してください。
B1Ghzより価格が安い。
Cプリスケーラーを入れていないので、下桁の精度が高い
D入力保護用ダイオードと減衰抵抗が実装できる。少し上にQ&Aがあります。
●1GMhz版のターゲットは次の通りです。
@50Mhz又はそれ以上の周波数のカウントが必要。
Aプリスケーラー内蔵で一体型を求められている。後付は面倒だし、スマートでない。
A1GHz版は低い周波数でも感度がよい (50Mhz〜)
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■Q201
電源のDCアダプターはどんなタイプでどこで購入すればよいのでしょうか?
キットに一緒につけていただけないでしょうか?
■A
DCアダプターは+8〜+12Vを推奨します。
+15Vでも動作しますが、電源の3端子レギュレーターの発熱が多くなります。
中心がプラスのもので、電流容量は0.5A以上あれば問題ありません。
秋月電子などで、600円ほどで購入できます。
キットにつけていない理由はキット価格を安く設定するためです。
DCアダプターをつけるとどうしても、手数料(在庫費用、購入費用)を含めますので、直接
購入よりか、高くなってしまいます。面倒な方にはご要求に応じてDCアダプターセットでの
販売にも対応いたします。
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■Q202
カウンターの入力インピーダンスはどれくらいでしょうか。
(1Ghz版周波数カウンター)
■A
IN−B側は1MΩです。
IN−A側はオープンにしております。測定したことはありませんが、IC内部インピーダンス
としては数MΩ以上です。 (プリスケーラ搭載時)
これは感度向上を目的としております。ATT抵抗はお客様側でお願いします。
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■Q203
業務で使おうと考えているのですが
■A
ご購入者の判断にお任せいたします。当方では一切の保証、責任はおいません。
※アドバイスとして
国家トレーサビリティが取れた校正機関で校正を受けた周波数カウンターを使用し
本カウンターの精度点検をしていただき、その上で目的とされている精度に対して、
誤差と比較し使用の判断をされるといいと思います。
本周波数カウンターは小型で安価なので、精度、安定度が目的とされる範囲内であれば
台数を多く使用されるラインなどにはコスト的にもメリットがあるものと考えております。
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■Q204
ゲート時間を変更して、RPM単位の回転計(タコメーター)にしたいのですが
■A
ご指定のゲート時間をソフト的に設定して納めることは可能です。
内容により有償になります。まずは仕様をおしらせください。
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■Q205
測定値がある範囲を越えたら、ポート出力したり、アラームを発生させたい。
■A
ソフト開発として承ります。有償になります。まずは仕様をおしらせください。
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■Q206
車(バイク)に搭載しようと考えているのですが
■A
本装置で車(バイク等含む)のいずれかの部分の測定、制御を目的する使用方法に
つきましては、当方では一切の責任をおいません。
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■Q207
電池駆動をさせたいのですが?
■A
可能です。回路には+6V以上を印加する必要がありますので、006P電池1個か
1.5V電池4本〜6本を直列接続でご使用ください。
バックライトをスイッチで切れるようにしておくと、電池の持ち時間が延長できます。
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■Q208
周波数カウンターのソフト、ソースコード又はヘキサコードを公開して頂けませんか?
■A
公開はしておりません。
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■Q209
基板とディスプレーを分離して使用したい。
■A
直接配線するか、延長用ケーブルキットがあります。
延長用ケーブルキットはソケット式でフラットケーブルで接続されます。
延長用ケーブルキットは秋月電子で販売されております。
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■Q210
基板のみ、又は基板とMCUのみ販売してほしい
■A
基本的には完成品のご購入をお願いしております。
但し、20セット以上であれば、応相談とさせていただきます。
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■Q212
屋外で使用したい。又は設置したい
■A
防水対策を万全にしてください。
又、LCDに直射日光が当たらず、40℃以下となるようにお願いします。
※直射日光と高温はLCDの寿命低下並びに故障の原因となります。
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