2006年 1月 9日(月)
高輝度LEDの選定
最近の白色LEDの光は本当にまぶしい。
取扱説明書には直視厳禁。眼を傷めますなど、過激な光になってまいりました。
※レーザの光放射安全に関する規格:IEC60825-1にもLEDが含まれております。
でも、正しい使い方をすれば、省エネ、超寿命、小型など、これからの光として期待しております。さて、「マグライト、ソリテールをLED化」するにあたり、高輝度の白色LEDを選定しましたが、この選定のお話をします。今回は2種類の間で比較してみましたが、輝度を示す数値だけではわからない部分があり、実際の光を見て選定する必要があることがわかりました。
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LEDの比較
●日亜化学工業 日本製 NSPW500CS
砲弾型 Φ5mm 白色 指向特性 15度
18000mcd (typ) Vf 3.6V/If 20mA
参考価格 1個 150円(10個以上購入時)
「マグライト・ソリテールLED化」に使用
●Opto Supply 台湾製 OSPW5111A-YZ
砲弾型 Φ5mm 白色 指向特性 15度
25000mcd (typ) Vf 3.4V/If 20mA
参考価格 1個 50円 (20個以上購入時)
輝度の値から見れば、絶対台湾製のほうが明るいのですが、価格的に見ると日本製の方が明るい?のです。なにしろ、価格差3倍ですから・・・。
では点灯させてみましょう。照射パターンの写真を見れば、一目瞭然です。色合い、明るさとも、日亜化学工業製、NSPW500CSの方が優れております。台湾製、OSPW5111A-YZは青い光となっております。価格的にみれば、当たり前といってしまえば、それまでですが、輝度の値だけでは、わからないLEDの明るさ。たぶん、測定の方法や測定器で計ると数値的にはOSPW5111A-YZの方が大きくでるのかもしれませんが、やはりライトは人間の目をサポートする物。従って、発色と見た目の輝度でNSPW500CSを採用しました。
ついつい、安い方を買って一時期は喜んでおりましたが、今は綺麗な白を得て満足しております。 機会があったら、測定器で測定して見たいと思います。
その他相違点
●蛍光体の色
このLEDは両方とも青色LEDの光をYAG系の蛍光体で起励して、白を発色しております。この白色LEDの命ともいえる、蛍光体がNSPW500CSでは黄色がより濃くなっております。青くならない対策でしょうか? 写真は下記を参照。
●パッケージ素材
LEDをパッケージングしている、クリア樹脂の材質が異なるようで、切削してみるとNSPW500CSの方が硬いことがわかります。硬いので切削時に欠けることがあります。NSPW500CS→エポキシ樹脂、OSPW5111A-YZ→UV Resistant Epoxyとなっておりますが、詳しい成分は不明です。
●レンズ形状
レンズ形状が若干異なります。両方共、砲弾型ではありますが、NSPW500CSは先端ドームレンズ部から下にかけてはストレートではなく、少しテーパーが付いております。従って、φ5の穴にLEDを挿入すると、NSPW500CSはすっぽり入りますが、OSPW5111A-YZはφ5.1程度に広げないとスムースに入りません。
砲弾型 φ5 100mA LEDの存在
最近になり、知ったことですが、なんと砲弾型のφ5mmタイプで電流を100mA流せるLEDがあるようです。MJLEDといって、海外製です。まだ入手方法などわかりませんが、非常に興味深いLEDです。明るさの表示は輝度(カンデラ/cd)ではなく、パワーLEDで使用される単位、光束(ルーメン/lm)表示で、なんと15Lmの光が得られるようです。蛍光体の面積も、通常のものより、大きいのでパワーを感じます。入手並びにソリテール版ができましたら、また、ここで紹介いたします。
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