山代温泉


 山代温泉総湯  古総湯

 数年ぶりに山代温泉に立ち寄りました。山代温泉には日帰りで立ち寄れる2つの総湯と呼ばれる共同浴場があります。総湯を中心に、旅館や商店が立ち並ぶ「湯の曲輪」という街並み形態が残されており、昔ながらの日本の温泉を味わうことができます。
 山代温泉総湯古総湯は、月1回水曜日の午前中清掃日とのことで残念ながら休館でした。数年ぶりの山代温泉は、散策のみで帰路につきました。

【総湯】
 総湯は、「湯の曲輪」に面した老舗旅館「旧吉野屋旅館」の跡地に建てられたと言われています。「旧吉野屋旅館」の門を活用し、加水しない良質な温泉が楽しめるようになっています。

【古総湯】
 明治時代の総湯を復元し、外観や内装だけでなく、入浴方法も往年の姿のまま楽しむことができるようになっています。2階の休憩所や、浴室の床や壁の九谷焼のタイルも当時のまま復元されています。


白銀屋本館 ギャラリー
本館1階・鹿の間
本館2階・紅有也 思惟庵と中庭 吉祥の湯 客室内風呂

 山代温泉は、8世紀に行基が発見したと言われる歴史ある温泉です。この山代温泉を代表する、1624年創業の老舗旅館、白銀屋に宿泊しました。19世紀に建てられた、昔ながらの和風建築の本館は、白銀クラシックと呼ばれています。有形文化財に指定されており、宿泊可能な旅館建築では最古と言われています。昔ながらの門をくぐると、レトロな中にも非常に洗練されたモダンな空間が広がっています。
 滞在した客室は中庭に面した昔ながらの雰囲気の
102号室「鹿の間」です。12畳+次の間に檜の内湯とトイレ付きで、中庭側にも土間のような昔ながらの玄関があり、中庭に直接出られるようになっています。中庭に面した客室は、北大路魯山人が好んで滞在した、「福の間」と、「鹿の間」「寿の間」の3部屋のみで、離れのような雰囲気になっています。客室の縁側に腰掛け、魯山人が好んだ中庭を眺めていると、タイムスリップしたような気分になります。同じく中庭に面した、「思惟庵」という有形文化財に指定されている茶室で抹茶ときんつば菓子をいただきました。
 中庭を散策した後、新館1階のお風呂
「尚武の湯」に入りました。古代檜で造られた、広い長方形の湯舟の内湯と、石の露天風呂があります。お湯は透明マイルドで心地よい香りがあり、体にやさしい感じです。夜には、本館1階にある男女交代制のもう1つのお風呂「吉祥の湯」に入りました。こちらは少し昔ながらの雰囲気で、小さな庭を望む古代檜の湯舟です。また、翌朝には客室内の古代檜の内風呂に入りました。内風呂からは、美しい中庭と「思惟庵」
を望むことができ、何とも言えない贅沢な気分になります。
 夕食は新館2階の個室食事処
「銀庵」にて、美しく美味しい新加賀会席料理をいただきました。日本海の旬の幸等を満喫いたしました。夕食は和食かフランス料理かを選択することができるようになっています。朝食は本館2階の昔ながらの食事処「紅有也」にてヘルシーな和食を味わいました。有形文化財に指定されている建物で、昔ながらの紅殻格子の窓から外を見ながらいただきました。
 館内には、ギャラリーやマッサージルームもあります。ギャラリーには、かつてこの旅館を訪れになった皇太子や、山下清、魯山人の展示があります。

 

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