下部温泉


下部温泉・湯元ホテル
下部温泉・湯元ホテル

【湯元ホテル】
 武田信玄のかくし湯として知られる下部温泉は、山梨県南部の山間にある歴史ある温泉です。湯元ホテルは高浜虚子や多くの文化人が滞在した由緒ある旅館であり、源泉を持ち、下部温泉の中でも湯量豊富な旅館となっています。第二次世界大戦中には陸軍に接収され、傷痍軍人の療養に使われたと言われています。
 雪の年末の或る日、バスでこの旅館を訪れました。河口湖からバスで1時間30分かけて下部温泉駅に着き、そこから旅館の送迎車に乗換えて訪れました。下部温泉の温泉街は、山間の川沿いにあり、昔ながらの風情が溢れています。車を降りると目の前に、風情ある木造4階建ての本館と別館が聳え立っています。川沿いにあり、ここから旅館専用の橋を渡り、玄関に入ることになります。案内された客室は、本館3階のトイレ付き角部屋308号室(桐の間)です。部屋の窓からは美しい川の流れを見ることができ、先ほど渡ってきた橋が丁度真下に見えます。古い旅館のため、館内にエレベータはありませんが、黒光りのする昔ながらの階段の上り下りが一層情緒を掻き立ててくれます。お風呂は大浴場と岩風呂の2つが、男女時間交代制になっています。地下にある大浴場はレトロなタイル張りの広いお風呂であり、お湯風呂と水風呂の2つの浴槽があります。1階にある岩風呂はタイル張りのお風呂の壁に岩が組み込まれており、やはりお湯風呂と水風呂があります。お湯は透明マイルドで、ほのかな香りがするアルカリ系のものであり、とても体にやさしい感じです。温度も丁度適温という感じです。効能が非常に豊かで飲用としても使用され、部屋の水差しも温泉の水が使用されていました。
 食事は夕食は部屋食で、すきやき、てんぷら等ヘルシーなメニューでした。朝食は1階の食堂でやはりヘルシーなメニューでした。



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