仙仁温泉


岩の湯玄関  竹の間    図書室
 
食事処への廊下   ティールーム  家族風呂 野守の湯  無想の湯 

[2014年9月更新]
 初めて訪れた半年後、今度は夏に再び、
岩の湯を訪ねました。ラウンジで抹茶と和菓子をいただいた後、今回は本館(仙郷亭)2階「竹の間」へ案内されました。10畳和室に洋室リビング、テラスとシャワー・トイレのシンプルな客室ですが、リビングやテラスからは、緑濃い山々が望めます。窓を開けると、川の音やムササビの声を聴くことができ、自然豊かな山間の味わいがあります。
 今回は内湯の
貸切家族風呂にも入りました。脱衣場と浴室が1つになった家族風呂の中には、丸い浴槽と蒲鉾型の浴槽の2つがありました。また、入浴後、夕食前にレトロな雰囲気のティールームで紅茶をいただき、ゆっくり寛ぎました。夕食は個室の食事処で、鮎の串の塩焼きや信州牛のステーキ、自家菜園で栽培された野菜類等、ヘルシーな懐石料理を味わいました。
 また、前回同様に、内湯・露天風呂・
洞窟風呂にも入りました。洞窟風呂は、夜の時間帯だったせいか、他に入浴客がおらず、薄暗く神秘的な広い洞窟が実質家族で貸切状態となり、ゆっくり楽しみました。他に前回に続いて、ログハウス風の野守の湯 と一番奥にある無想の湯にも入りました。今回は風姿の湯は改装中でクローズになっていました。
 なお、個室食事処へ向かう通路や、駐車場等、この半年の間に大きくリニューアルされていました。毎年休館期間を設けて、少しづつリニューアルしているとのことで、この予約の取れない大人気の温泉旅館は日々進化しているようです。旅館スタフのおもてなしの心、何気ないサービスも行き届いており、今回も信州の旅を満喫して旅館を後にしました。

岩の湯
四阿の間 食事処・深仙庵 岩の湯眺望
風姿の湯 野守の湯 図書室
無想の湯 洞窟風呂 田中本家

【岩の湯】
 
仙仁温泉の岩の湯は、長野駅から車で約40分、須坂長野東ICから菅平へ向かう国道406号線沿いの山間にあります。岩の湯は、長い歴史ある天然の洞窟温泉を活用して、昭和34年に開業し、平成元年にリニューアルしたと言われています。本館、別館と離れからなる、小さな旅館ですが、とても人気があり、予約が取れない旅館としても有名です。何回か試みましたが、週末は1年前でも予約できず、キャンセル待ちをお願いし、たまたま大雪でキャンセルが出て、3日前に急遽行けることになりました。
 駐車場に車を停めて、木造の橋を歩いて渡り、本館フロントに入ります。ラウンジで抹茶と和菓子をいただいた後、階段を上り、宿泊する別館(仙寿亭)3階の
四阿(あずま)の間に案内いただきます。10畳和室に洋風のリビング、ログハウス風のベランダと、トイレ、洗面所付きの客室です。雪の山々をのぞむことができます。

 お風呂は、男女別の内湯、露天風呂と、その内湯に直結した、名物の洞窟風呂、4つの貸切家族風呂があります。内湯は、洞窟のような雰囲気の浴室に石の湯舟があります。隣接して雪の山と庭園を眺める石の露天風呂があります。内湯から、混浴の洞窟風呂へは、入口にある湯浴みウェアと腰巻きを付けて入ることになります。
洞窟風呂は、平安時代からあると言われる天然の洞窟温泉で、30メートルあると言われる縦横の洞窟の中を滝のように豊富な源泉が流れています。時の経つのを忘れるような異次元空間で温めのお湯に浸かると、このまま別世界へタイムスリップするような気がします。
洞窟の奥にいると、密閉空間のためか、サウナにいるような汗をかきます。家族風呂のうち、3つは露天風呂があります。予約不要かつ無料で、カギをかけて24時間入れる、これらの風呂は人気があるとのことで、18室しかない旅館ですが、いつも満室になっています。幸い、一番手前の
風姿の湯と、その奥にある野守の湯に入ることができました。風姿の湯は、木造の湯屋に楕円形の内湯があります。外には四角い石の露天風呂があります。内湯はジャクジーがあり、露天風呂からは山々を望むことができます。野守の湯は、山林の中にある洋風でレトロなログハウスのような雰囲気です。階段を下りたところに更衣室があり、四角い木と石の内湯と露天風呂があります。シャワー室やトイレもあり、内湯にはジャクジーがあります。露天風呂からは雪の山林を眺めることができます。お湯は、いずれも透明マイルドで温めで、とても体にやさしく、ゆっくり入ることができます。

 夕食は、個室の食事処で、山女のお造りや、串刺しの塩焼き、和牛ステーキの石焼き等、オリジナリティ溢れる美味しい信州の料理が味わえました。朝食は、朝8時から10時の間に、同じ個室の食事処で自由な時間にいただくことになります。山女や野沢菜、山菜や蕎麦の実を源泉で炊いた美味しいお粥等、ヘルシーなメニューをいただきました。

 午前中、3つの貸切り露天風呂に入りました。一番奥にある、
無想の湯は、四角い石の内湯と、四角い大小2つの石の露天風呂(小さい風呂は温め)があります。内湯にはジャクジーがあります。露天風呂からは雪の山林を眺めることができます。また、露天風呂につながった個室のシャワー室やトイレもあります。また、野守の湯と風姿の湯にも再度入りました。
 チェックイン14時、チェックアウト12時と、長い時間、時を忘れてゆっくりできるのがありがたいところです。特に朝は好きな時間に朝食を取り、清掃開始の11時までお風呂に入り、12時まで客室でゆったりできました。館内には、あちこちに読書室やサンルームがあり、蕎麦茶等も用意され、レトロな雰囲気の暖かい部屋で雪の山林と、大きなつららのできた屋根を眺めながら、寛ぎました。予約が取れない旅館だけあり、チェックアウト時に翌年の予約相談されている方もおられました。1年分の予約が開始される時期に予約しないと、週末の予約は難しそうです。かと言って、敷居の高さは全くなく、旅館スタフの接客も、駐車場からフロント、食事処まで、親切丁寧で、素晴らしいおもてなしがありました。

 帰路、須坂の豪商の館
「田中本家」に立ち寄り、雪の美しい庭園と昔ながらの雛人形を見学しました。かつて長野在住時にも経験したことがなかった積雪量でしたが、土曜日曜とも好天に恵まれ、久々の信州を満喫して帰りました。

 

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