ライン

POEM 02

ライン

                            

彼方からの歌声
        
時を翔ける  未来を紡ぐ
広がる世界に 途切れるメロディー
 
夢が壊れる 遥かな呼び声
遠く彼方の地から 妖しの惑い唄
 
何処から来たの  何処に行くの
世界に色はついているの
 
何も見えない 何も聞こえない
暗闇の中に ただ一つ温かく包み込む安らぎの音
 
 
幾度なく世を重ねて 暗闇に突き落とす漆黒の闇
心はからっぽ  生きているの?
 
闇夜に広がる 惑いのメロディー
悪魔に捕らわれて 紅く飛沫が流れる
 
夢が壊れる 何度となく繰り返される呪文
消えた色彩 失われた世界の音楽
 
安らぎの中に眠る ただ一つの未来
貴方からの声
 
希望・・・彼方からの誘いの声
 
*

 

僕の存在理由 
~貴方に感じてほしくて~


黄昏の中に 闇夜が舞い降りるとき
その時間が 僕たちの最期の時間
僕たちは 一人一人・・・
夜空の中に 生命の花を描き出す

一人・・・一人・・・
僕たちの友達は・・・必死で・・・
生命の花を描き出す

時に・・・咲き乱れ
時に・・・咲き誇り
時に・・・狂い咲いて

僕たちは・・・涙を流し続ける

紛い物の生命

僕たちは・・・
他人<ひと>に寄って作られた存在
神様の手ではなく・・・
他人<ひと>の手によって
意図的に生み出される

僕たちの知らない 最初で最期に出会う人に
優しさ 楽しさ 悲しさ  せつなさ
さまざまなものを 届けるために

僕たちは 最期の生命を輝きに変えて
夜空の中に 咲き誇る
誰よりも美しく 誰よりも優雅に

そして・・・

誰よりも大きく

僕たちは輝きつづける

貴方の記憶の中に・・・
僕達の棲家を作り出すために
貴方の心の中に・・・
僕たちの存在意義を見出すために
貴方の一つ一つの細胞の中にまで・・・
僕達の生命の輝きを浸透させるために

僕たちは咲き乱れる
僕たちは咲き誇る
僕たちは咲きつづける
僕たちは輝きつづける

そして・・・


紛い物の生命の灯火を 
その一瞬に輝かせて

静かに涙を流す・・・
静かに涙を流し続ける・・・

その涙が枯れるまで

貴方の心の中に・・・
僕たちの新しい家が・・・
生み出されることを願って・・・

僕たちは最期の最期まで

涙を流し続ける

紛い物の僕たちが
唯一・・・許された・・・

本当の自分の在り処を求めて

僕たちは楽園に旅立つ

この現世<うつしよ>に
永遠の別れを告げて・・・
 

*

貴方・・・

心が風邪をひいているとき
貴方の傍に・・・居させてください
近くでも遠くでもいいのです
貴方の傍に・・・私を居させてください


それは私自身のために
それは貴方を私が感じ続けるために


他人が他人を癒すことなど出来ないのです
どんなに理解をしたふりを
することが出来ても
貴方は私ではないし
私は貴方ではないのですから


けれど・・・
こんな私にも一つだけ出きることがある

それはあまりにも月並みなことで
それはあまりにも難しいこと


貴方の傍にいて貴方の言葉を感じる

時に諸刃の剣となり
自分自身に深い傷を残したとしても
貴方のそばにいて
貴方の声を聴きつづけることだけは

この耳が目が・・・
心の扉が開いている限りは
そっと受け止めて包み込むことができる

貴方の声に耳を傾けるしか
してあげることは出来ないけど

 

*

記憶
~ 最期の欠片を探して ~

透明な声
透明な音
透明な羽
透きとおる記憶<メモリー>
暖かな声
暖かな音
柔らかな羽
優しさの幻想<イリュージョン>

優しさが満ちる時 
光は大気に溶け
静かな宇宙のなか
流れる一筋の流星<なみだ>
煌く光にとける
柔らかな陽射し
惑星<ほし>を包む祈り
天まで高く舞え

舞い降りる聖なる翼
羽音を大気に震わせる

透明な声
透明な音
透明な羽
透きとおる記憶
優しさの声
優しさの音
温盛の羽
優しさの幻想

煌く輝きのなか
鮮やかに甦る
セピアの時間が
今、輝きを取り戻す


透明な声
透明な音
透明な羽
透きとおる記憶

暖かな声
暖かな音
柔らかな羽
優しさの幻想

 

*

夏の終わりに・・・


急ぎ足で駆けて行く 夏
貴方の生きてきた証を
いろいろなところに残して
足跡を今も尚 残したまま
急ぎ足で駆けて行く 夏

貴方の残香が 
今は私を切なくさせる
貴方への想いが
今はただ切なく愛しい

夏の終わりに・・・
貴方が私に教えてくれたこと

輝くと言う事
信じると言うこと

そして・・・

生きると言うこと
今はまだ全てを受け入れられない

貴方が教えてくれた事
どれもが難しすぎて
すぐには実行できないよ

でも・・・有難う

いつか・・・学んだ全てが
やり遂げられる私でいたい・・・

そんな私になりたいな

急ぎ足で夏を駆け抜けた
貴方の心を受け継いで
 

 

*

祈り

天高く何処まで この想いが届けばいい
宇宙まで 広がって欲しいこの想い
風に乗って 天高く舞い上がって欲しい願い

私の全て

平和の祈りは、この世界に平穏な安らぎと慈しみを
希望の祈りは、未来と言う明日に全てを託して世界を切り開くために


心で念じ
心で想いを練る

必ず叶うと信じて・・・
必ず届くと信じて・・・

想いを宇宙へ・・・
新しい自分を見つけ出すために・・・
祈りを宇宙へ・・・
貴方自身・・・私自身を見つけ出すために・・・
 

*

 

かくれんぼ

もういいかい
まぁだだよ

幾度となく繰り返される、言霊
いつも自分に問い掛ける

『もういいかい?』

答えは同じ

『まぁだだよ』


何時になったら自分を見つけられるのかな
隠れてしまって自分からは
何一つ見ることの出来ない自分に
気がつくことが出来るのかな

悪いことほど・・・
自分で気がついて・・・
自分を責めずに居られない

いい事ほど・・・自分で気がつかずに
苦しんで苦しんで苦しみぬいて・・・

自分に問いかけ続けるの

『もういいかい・・・?』

答えはいつも一緒

何時になったら・・・
隠れている自分を見つけに行くことが
出来るのかな

近くに居る誰かは
見つけてくれているのに・・・
自分で気がつく事は出来ない

だから・・・

いつも『孤独』を抱きしめ続けている・・・
見つけ出してくれる人が恋しくて・・・

『もういいよ』
自分で自分を許せた時・・・

初めて答えることが出来るのかも知れない

『もういいよ』

私にも言えるときが来るのかな・・・
ゲームに参加できる日が来るのかな
 

 

*

 

~優しさ~

優しさ すぐに忘れてしまいがちな宝物
生まれた時 人は優しさを抱いてくる
大人になるたびに 忘れていく宝物

その度に人は心を闇に堕としていく
思い出そうよ  取り戻そうよ
生まれながらに持っている宝物

 

*

 

~ 鏡 ~

スベテを映し出すモノ

楽しいもの 醜いもの

スベテを映し出すもの

鏡が砕けるとき 心が壊れる
鏡に亀裂が走る時
心もまた崩壊への歩みを進める



大切なモノ 自分の総べて
守るべきもの 大切な宝物
 

*

存在理由
 
      
どんなに求めてもわからない
どんなに考えても出てこない
 
存在理由
 
それが確実に見つかれば
今よりももっと明るい世界を歩けるはずなのに


 
此処は迷宮
ラビリンス
暗闇の迷宮

光を求めて 彷徨い続ける迷宮
 

・・・そう・・・
たった一つの
『存在理由』と云なの光を掴み取るための迷宮
 




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