center> お・な・ら   * エッセイ民話 * Mog
 ** おなら−2いろ **


              Eさんのおならは「朗々と響き渡るが臭わにゃあ」 と評判だった、

        Fさんのおならは「音こそしないが、相当臭しゃあ」 とうわさされていた。

               この2人が汽車に乗ったときの話しじゃ、


          まわりの女性の品定みょう、しょうたそぅな、

        「ありゃあ、気が強そぅな」「ありゃあ、まだこみゃあか、(若すぎる)」

        「あれが良ぇ」 「いや、こっちだ」


             そのうち、汽車の振動につれて、2人の括約筋が、ぐすぅなってきた。

        「まず、EさんがT発はなった、朗々と響ぃたが、もちろん臭やぁせなんだ。

        まわりは「ヤーネー」 と苦笑しとったそぅな、


             ついでFさんが静かに出ぇた、まわりの乗客が、すっとおらんよぅになった、

        もちろん女性も、

          「おめぇが、大けぇ音ぉ出すけぇじゃ」「いいや、おめぇが、臭せぇのを出すけぇじゃ」

        言い合いは2人が降りるまで続ぃたそぅな。

** 濡れ衣 じゃあ **


                    コビー器がある所 らぁ、壁ぎわの狭めぇ所で、1人通るのがやっとでなぁ、

        若手のBさんが、飲んだ時に、ぼやぁた。


              Bさんがコビー器の所れぇ行ったときの事じゃ、中でコピーしたAさんが出てきた

        ので、コピーしかけたところ、鼻がもげるような異臭に気が付ぃて、コピーもそこそこに、

        出た所ぇ来たのがCさん・・・偉いひと・・・・・

              後で、「原稿忘れとった」 と届けてくれたとき、悪ぃ顔ぉしとった、とか

        「わしじゃあねぇ、濡れ衣じゃあ」

        「まぁ、そぅ言うな、Aさんのおならぁ、皆なよぅ知っとる、ヘビー・スモーカーじゃし、

        大酒飲みじゃし、焼き肉が好きで、おならも特製じゃあ」

        「私も、そねぇに、思われたじゃろうか」

        「そうかも知れんなぁ」


         わたしのひとことは、フォローにも気安めにもならなんだ。


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