まご・マゴ・・



   まご(誕生) じぃじと ばぁば


  私どもに最初の「まご」が授かった時、

 気持ちの若いカミさんは「おばぁちゃん」と呼ばれるのを

 えらい嫌って、自ら、「ばぁば」と名乗った。

 千と千尋の「湯ばぁば」によるものか定かではない。

 当然、私も「じぃじ」となった。

 彼の方のご両親も「じぃじ」と「ばぁば」と呼ばれている。



   まご(0才) べぇろ・べろ


    べろ(舌)が小さいのに気がついた、それに紙のように薄い。

 子守唄代わりに歌って聞かせた、かたつむりの節で、

 「お前のべぇろ・べろはどこにある♪

 した出せ・べろ出せべーろべろ♪」

 歌いながら、あごの先にちょっと触れる、

 そうすると、ちっちゃい舌をちょこっと出す、・・条件反射か

 パパもママもいない時は、

 「お前の牛タンはどこにある♪」と変わる。

 久しぶりに抱っこしてこの歌を歌うと、それだけで

 べぇろ・べろを出した、お化け屋敷さながら

 私の歌だけで、立派なべぇろ・べろになったものと

 感慨ひとしお、そしてこの歌は止めた、

 これ以上大きくなっては困るんで。



   まご(1才) に語りかける


  「わしのも少ねぇが、おめぇのカミも薄しいのぅ」

 「せぇでも、お前なぁこれから増えてくるけぇ、良ぇのぅ」

 「わしなぁ、減る一方じゃあ」



   まご(1才) くちゃい・くちゃい


  おむつを替えるとき、少しむずかることがある

 ときには暴れることもある、換えたったるのに、

 ママちゃんのを見ていると片手で時々あやしたり、

 話しかけたり、接待これ努めている。

 この、じぃじには、無理・むり・ムリ


  替わりに「芸」を仕込むことにした。

 おむつを替える度に「鼻をつまむ」動作を繰り返した、

 じゃが、鼻をつまませても、すぐ離す、

 根気よく、繰り返すが、なかなかむずかしい、

 他の人がおれば、指導もひかえるし、他のひとは

 おそらく、だれもやらんだろう、



 日光のさる軍団の苦労がしのばれる、

 それでも、ときには自主的にやってくれる。


  ある時、ママが替えながら「まぁ、この子ったら

 くちゃい・くちゃいしてる」


  私の努力が実をむすび、いやいや私はポーカーフェイス



   まご(3才) おちゃ


  大好きな「ぶどう」も「ぶう」なら

 「おちゃ」も「ぶう」・・・これでは・・・

 ただしい日本語を教えることになった。


  まず、「おちゃ」を飲むとき、「おちゃ」と

 くりかえした。

 「おちゃ」が言えるようになったので、

 「おーい」をつけて、「おーい・おちゃ」と

 くりかえした。コマーシャルにもあったんで。


    その日、私−じぃじと、ばぁばと、ぼくの

 三人で食堂に、外食とあいなった。

 その日は客が多く、満員の盛況で、空いた席を

 捜して座ったものの、「おちゃ」も「お水」も

 なかなか来なんだ、

 私が「おちゃがなかなか来ない」と

 つぶやいた時、僕がすっくと立ち上がり、

 「おーい・おちゃ」と叫んだ。

 こどもの声はよくとおるわなぁ、響くわなぁ、

 まわりの客はいっせいに振り向くし、

 おねぇさんは「おちゃ」を持ってすっとんで来た。


  「要らんことを教えた」とばぁばが

 とがめても、テレビでやっとったとかわした。



   まご(3才) 3才の目線で


  その時、まごが両手にいっぱいおかしを持っていたので、

 「一つ、ちょうだい」と手を出すと、急いで後ろ向きになって隠した。

 つい、「しみったれ・けち」と言った、それも

 一回きりでぇ。


    数日後ママちゃんが、おやつを与えた時、量も少なかったが、

 まだねだるので、「もう、ダメ」とことわると、

 まごの口から「しみったれ・けち」が出た。

 ママちゃんが「だれが、そんなことを」と尋ねると

 「じぃじ」とすぐ白状、えらいしかられた。


  BUT・BUTじゃがしかし、本当に悪いのはわしじゃあねぇ

 ある保母が「3才児には3才児の目線で話せ」

 と言ったのが原因じゃあ。

 いらい同じ目の高さで(対等に)ものを言うようにしてきたんじゃあ、


 「3才の目線になっておおげんか」



   まご(3才) 3才児の一本


  まごがトイレから出てきた時、「どのくらい出た?」と聞いた。

 あまり正確なものを求めたわけではない、

 たくさんとか・普通とか・ちょっぴりとか聞いとけばママちゃんに

 報告できるので、答えは一言「一本」だった、

 見に行くと、長大なのがまさに「一本」横たわっていた。


  即答した日本語の理解力・表現力はりっぱなもので、

 もし、私が外国語で尋ねられて、即答できるものではない。


 せぇでも、切れていれば2本か???



   まご(3才) 3才児のしつけ??


  ふろ上がりのまごが裸で走り回る、誰が言っても、聞きゃあせん、

 そこで、私がしゃしゃり出て、「脳あるカエルはへそかくす」と

 一喝し、ヘソをかくす真似をした、まごも急いでかくした、

 その後、ふろ上がりで、裸で走り回るたびに、繰り返した、

 そのころは、それですんだ、私の指導よろしく・・・・

 BUT・BUTじゃがしかし、次に会っとき、同じ場面に遭遇して、

 「脳あるカエルは・・・・」ととなえたら、

 まごは「カエルじゃないでしょう・・タカでしょう」と

 のたまわく、どうやら教育ママゴンが教え直したらしい、

 そこで、このじぃじ「タカはツメでしょ・・カエルはヘソでしょ」と

 と解説、まごはすなおに「うん」とうなずく、いい子た゛、


 せぇでも、まごの隠したのは「ヘソ」だけだった。



      まご(3才) にゃんこの声をせがまれて


  お話をせがまれてもそうそうネタがねぇ、

 歌をせがまれても、ネタも少ないし、なにぶんへたで、


    にゃんこのまねは自信がある、本物とまちがわれたこともある。

 「にゃーお・にゃーお」としばらくやっていたが、飽きて

 「にゃんこに歌って」とせがむ、しかたがないので

 「ちょうちょ・ちょうちょ」のメロディーで猫語で歌う、

 「にゃおにゃおにゃお・にゃおにゃおにゃお・・・・・・」

 とやっていたが、これも長くは続かねぇ、

 こんどは「パパねこ」を聞かせて、「ママねこ」は

 「ぼくのねこ」は次から次へ、注文の多ぇえことが、

「じぃじねこは?」「ばぁばねこは?」ここまでやって

 ギブアップ・・・


  「次はぼくの歌をきかせて」と矛先をかわすと

 「ウルトラマンシリーズ」を次々とうたってくれた。

 なにもオレだけが接待することもなかったのだ。



   まご(4才) ももたろさん・きんたろさん


  お話をせがまれて、Long Long Agoの

    古い、ふるーい記憶をたどりながら、かたる。


  むかし・むかし、あるところに、じぃじとばぁばが住んどった、

 むかしと言ぅても、ずぅっとむかしで何年ごろかようわからん

 あるところ言うても、どこの県かようわからん、とにかく

 山おくじゃった、この山をあしがら山言よぅた


  じぃじは山へしば刈りに行った、ばぁばは川へ

 洗濯に行った、寒ぅなったら、エアコンもストーブもないんで

 小枝や落ち葉を「いろり」でもやしとった、これを

 集めるんが、毎日の仕事じゃった、

 ランドリーもクリーニングもない昔じゃ、洗濯機もない

 みんな川で洗らようた。


  ばぁばが、ふと見ると、上の方から大けぇおーけー

 桃が、どんぶらこっこ・すっこっこと、流れて来たんじゃ

 ばぁばは、びっくらこいて、ぶったまげたけぇど、

 川ん中へとびこんで桃を拾うたんじゃ。

 一抱えもある大けぇ桃じゃった、

 なに? そんな大けぇ

こまかったら、「桃たろう」が入るまぁが

 ばぁばは、洗濯物ぁほってぇて、桃を押して帰ったんじゃ、

 道ゃあ悪りぃし、山があったり、谷があったりでおおごと(大変)

 じゃった、家についたころにゃあ、まわりは暗ぅなって

 もう夜じゃった、


  じぃじは先に帰っとった、大けぇ桃を見て、こんどはじぃじが

 ぶったまげる番じゃった、「こんな大けぇ桃をどっから盗ってきた??」

 「ひっつかまるでぇ」・・・いやいやこのころはまだまだ

 ポリも居らんじゃった、


  じぃじが、桃を切ろぅ思ぅて、包丁を振り上げたとき、

 桃がパカットと割れてなぁ、切ったんじゃあねぇ、

 切ったら、桃太郎が大怪我じゃあ、

 中から元気な男の子が出てきたんじゃ、


  じぃじは、金太郎が良ぇ言ぅて、ゆずらなんだ、

 ばぁばは、桃太郎が良ぇ言ぅて、ゆずらなんだ、

   二人とも、そりゃあもぅがんこで、どっちもゆずらなんだ、

 せぇじゃあけぇ、じぃじが呼ぶときゃあ、いつも金太郎言うた、

 ばぁばが呼ぶときゃあ、いつも桃太郎言うた


  元気な男の子でなぁ、くまさんを相手にすもうをとった、

 ♪くーまをあーいてに、すーもーうのけーこ、♪

 ♪はーっけよいよい、のーこった、はーっけよいよい、のーこった♪


  くまさんにまたがって、お馬のけいこもした 

 ♪くーまにまーたがり、おーうまのけーこ、♪

 ♪はーいしどーどー、はいどーどー、はーいしどーどー、はいどーどー♪


  大きくなった金太郎・・・・じぃじはいつもこう呼んだ

 大きくなった桃太郎・・・・・ばぁばはいつもこう呼んだ

 いつまでたっもこうだった、昔は戸籍もなかったんで、みんながそう呼べば

 それが名前だった、いつ、変えてもよかった、なんべん変えても良かった、

 名前が二つあっても、三つあっても良かった・・・・むかしは


  こわい話が伝わった、鬼が島に鬼が出ると言う

 金太郎・桃太郎が鬼退治に行くことになった、

 じぃじとばぁばが、きびだんごを作ってくれた、

 きびの粉と、トレハロースをたっぷり入れたやわらかいきびだんごを

 たくさん作ってくれた、


  じぃじとばぁばに見送られて出発した金太郎・桃太郎に、

 犬とさるときじが声をかけた、 

 「うまそうなきびだんごの匂いがする、」

 金太郎・桃太郎は「どうぞ・どうぞ」とあげました

 犬も、さるも、きじも食い物には弱かった

 鬼が島へおともすることになった


  鬼が島へつくときじが空を飛んで「あっちにいる」「こっちに逃げた」と教え、

 いぬがかみつき、さるがひっかく、それを金太郎・桃太郎がやっつけた、

 帰りは荷車に鬼の宝物をいっぱい積んで出発です、

 きじはそらを飛んで道案内、「あっちは道が悪ぃぜぇー」「こっちぃ行けぇ」

 金太郎・桃太郎が引っ張ると犬とさるが後を押します、

 犬とさるもなかは良かったんじゃ、このころは、


  きじが空から♪「こっちぃ行けぇ」♪

 犬が後押し♪「えんやらやー」♪

 さるも負けずに♪「えんやらやー」♪


  家につくとじぃじとばぁばがぎょうさんこときびだんごを、

 作って待ちょうた。     おしまい・・・・・・



   まご(4才) 電線にすずめが3羽留まっていた


  お話をせがまれてもそうそうネタがねぇ、

    いや、あったあった、とっときのネタが、一回きりの、


  電線にすずめが3羽留まってた、

 ちゅん、ちゅん、ちゅん、

 ここで、「電線音頭」を歌って聞かせる、

 「電線に♪、すずめが3羽留まってた♪、・・

 ちゅん♪、ちゅん♪、ちゅん♪、・・・

 ぼくが歌ってた「5番目のすずめが♪、お尻に留まった♪、」

 ではない。


  そこへ、鉄砲を持った猟師がきてなぁ、

 「ズドン」と一発うったんよ、

 「本当は電線に向けて撃ってはダメよ」

 と強調する、(狩猟法もあるので)


    当って1羽落ちたんよ、初め3羽いたでしょう、

 さぁ、あとに何羽残ったでしょうか?

 (ここでにわかにクイズになる。)


  ここでぼくは、ゆびを3本出し、一本隠して

 「2つ」と答えた。

 「ズドン」いう音で、びっくりして、みな逃げたんよ。


      おそまつでした。


   まご(4才) おい、小銭ぅくれ


  ママと買い物に行った時、

 ママに 「おい、小銭ぅくれ」と言ったとか、

 「子供に、なんでも教えないで」えらいけんまく

 急に言われても、寝耳にみずか、晴天のへきれきか、

 おらぁ、無実だ、潔白だぁ、と言っても、

 日ごろが日ごろじゃし、疑惑は晴れねぇ、


  その後、僕がママに話したそうな、

 ジュースを買ったとき、じぃじ(だんなの)がばぁばに

 言ったそうな、「おい、小銭ぅくれ」と、

 ばぁばがだしたお金で、ジュースを(買って)飲んだとか。


   まご(4才)目くそ、はなくそ


  わたしーじぃじと僕ーまごが仲良く、???食べていた時、

 わたしの手元が狂うてほんの少しじゃけぇどこぼした

 これを見たぼくが、大笑いしてのたまわく、

 「こーぼした、こーぼした、おとなのくせにこーぼした」

 このとき、ひらめいた、「目くそがはなくそを笑う」と、

 ぼくに説明しかけて、はっと気がついた、

 ママゴンが聞いたら怒るでぇ、

 「うちの子は【目くそ】じゃあねぇ」と

 気がついた、やっと思いとどまった、

 言わんで、良かった。



   まご(4才)2階から目ぐすり


  まごに目薬をさした時、ひらめいた、

 「2階から目ぐすり」と

 ぼくを玄関に立たせて、2階のベランダから目ぐすりを

 たらしても、なかなか目んだまに当たらんやろうなぁ

 むつかしいやろうなぁ、

 効きゃあせんじゃろうなぁ、

 このとき、はっと気がついた、

 次には「ぼくが目ぐすりをさす、じぃじは下に立っといて、」

 と言うに違げぇねぇ、そして二階のベランダに出て、

 目ぐすりを垂らそうとするに違げぇねぇ、

 あぶねぇ、危ぶねぇ、こんなくだらんことで

 怪我でもさせたらどうする、

 言わんで良かった、やらんで良かった。



   まご(4才) 反省のポーズ


  まごがフスマを破いた、正確には、

 フスマの破れに貼った紙をはがした、

 とがめると、「ごめん」と言った、

 そこで反省のポーズを教えた、

 壁に両手と頭をつけてうなだれる、

 日光のサル軍団がやっとった。

 よくできたとほめてやるも、残念

 この日はカメラを忘れた、かえすがえすも残念。

 BUT・BUTじゃがしかし、

 パパやママに叱られたとき、こうするかも・・・・・

 しーらないっ・・・・・



   まご(5才) 犬が西向きゃあ・・・


  まごとの会話・・・「学校はどっち?」「こっち」、  「公園はどっち?」「あっち」「Kくんちは?」「あっち」


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