ロジャー・コーマン 《監督》 |
50年代から60年代にかけてアメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ(AIP)を拠点に低予算の怪奇SF映画を量産。70年に『ガス!』の配給を巡ってAIPと揉めてからはニュー・ワールド・ピクチャーズを設立、プロデュース業に専念する。 彼が製作する映画の特徴は「うまい、安い、早い」の三拍子、まさに吉野屋である。才能はあるが実績がない若い監督を抜擢し、安い予算でパッと作らせる。彼に抜擢された監督はフランシス・フォード・コッポラを筆頭にピーター・ボグダノビッチ、ロン・ハワード、ジョナサン・デミ、ジョー・ダンテ、ジェームズ・キャメロン。俳優ではジャック・ニコルソン、ロバート・デニーロ、ピーター・フォンダ、デニス・ホッパー、シルベスター・スタローン等、枚挙に暇がない。 しかし、80年代半ば、コーマンはレンタルビデオの流行を睨んでニュー・ワールドを売却し、ビデオや有線向けの作品製作にシフトする。この先見の明とフットワークの良さがこの人の凄いところであるが、作品の質は低下するばかり。ここ十年の彼の作品には見るべきものがない。 |
関連作品 監督 |
血のバケツ(A BUCKET OF BLOOD) |
製作 |
半獣要塞ドクター・ゴードン(THE TWILIGHT PEOPLE) |