人間関係ショートショート
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−私のいうこと聞いてるの?−

 いくら口を酸っぱくして言っても聞いてくれない.「お前は,私の言ってることがわかっているのか?」...そんなふうに叫んでいること,ありませんか?(実は私,あったりするかも..^^;)
 こういう時,怒っている本人,得てして「何も間違ってない」なんて思っていたり..こんなに思ってやっているのに,なんで分かってくれないんだと情けなく思ったりもするかな.何も聞いてくれないから,自分は相手にされていない,自分はどうでもいいんじゃないかなんて,そんな気もしてくることさえあるよね.でも,あなたの思い,相手にちゃんと届いているのかな?
 いつもいつも小言のように,言ってたら,もう呪文みたいなもんだから,相手だって気に留めないよ.例えばよくお母さんたちが子供に「早くしなさい」なんてやってるでしょ.聞いてないよね.「うるさいなぁ,またかよ.そんなの分かってるよ.でも,そんな急に早くなんてできないし,まぁいいじゃん,問題ないっしょ」なんて,聞き流しの術..だんだん腹が立ってきて,「もう,あんたはいつもそうなんだから...そんなんじゃ...」と大声で怒鳴るハメに.そうやって,全人格否定しちゃあアカンよね.言われた本人だって気分よくない.「だったらテメエは何様なんだ」なんて,感情のぶつかり合いだよ.
 どうすればいい? 本当に聞かせよう,いや「伝え」ようとするなら,シチュエーションを変えてみる(自己のストレス発散の意味での小言なら,あえて届かせる必要もないから,そのままでいいよ).いつものように言うのをやめて,ひと工夫してみましょ.「これから大事なこと話すから,よく聞いて」なんて改まってみる.冷静に,分かりやすい言葉で,具体的に語りかける.「今日は起きたのがいつもより10分も遅いんだよ.だから,このままだと遅刻しちゃう.それじゃ困るだろ.だから早く顔を洗って食事しなさい」なんてね.実際,そういう場で,そんなふうに悠長に話せるかは別として...「一体,今日は何なんだ?」そう気を引くことが大事だね.
 もう1つ,人格否定の話.「いつもお前はこうだからダメなんだ!」..そんなふうに言われると,腹たって聞く耳持てないよね.ある点,まずいことがあっても,だからって全部を否定するような言い方は,感情を逆なでてしまい逆効果.相手の心も深く傷つく.「いつもはいいんだ,お前は間違っていないよ,よくやってる.だけど,今日は寝坊しちゃったんだから...」なんて,肯定しながら言ってみる.否定的な言葉は,心の壁を自然と高くしちゃう.同調的に言われれば聞き易くもなるってわけだね.相手の心に言葉を届かせようと思ったら,自分がどう接しているか,冷たくあたっていないか,よく考えるといいと思うよ.
 
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