北欧神話−Nordiske Myter

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「ヒュミルの歌」4

おしまいの言葉。



 こうして、チュールとトールは神々の世界いちデッカい大鍋を持って帰り、神々の武勇伝にひとつエピソードを加えることとなりました。
 ウッカリ「大きな鍋があったら酒つくってやるよ」なんて言っちゃったエーギルさんは、これで宴会部長確定に。
 鍋パチられたヒュミルさんが怒ってたかどうか? それはどうですかね。
 これで、やらかしちゃったチュールが親父さんやおばあちゃんからまた睨まれるかな、とも思うけど、暴れたのはトールだけで、実はチュールは全然戦ってないです。エエ。
 意外と…トールは、チュールの「うちの親父にひとあわ大作戦」に利用されただけだったりしてね…。自分じゃ勝てなさそうだし、あの親父さんは。
 実は、他に、もっと手ごろなおなべはどこかにあったのでは…とか、考えちゃいけませんかね…。

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 なお、この物語については、『「チュール」とはチュール神の固有名詞ではなく、単に戦の神をあらわす言葉で、実際はロキのことを指していた。トールとチュールという組み合わせよりは、トールとロキという組み合わせのほうが自然である』と、いう解釈が広く取られているようです。
 この説を採るならば、ラストの「ロキが山羊にしたいたずら」も解釈しやすくなり、親が巨人族であるということにも説明がつくのですが、それを言い出すとややこしくなるのと、個人的にチュールとトールの取り合わせが好きなのとで、チュールはチュール神のことだ、と、いうことにしておきます。
 あまり専門的な解説は出来ないもんで…。


<オマケ>


 

 資料から察するこの時の巨大おなべの運搬方法。中に入ってるのはトール。
 雷神様は、ずいぶんとカッコ悪い方法で運んでいたようです。

−END



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