■シャルルマーニュ伝説 |
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つっこみルネッサンス
ホレた女の頼みにゃ弱い。
アンジェリカの願いによって、魔法庭園の破壊を申し付けられたオルランドゥは、自分の言うことをきかなかったバヤールは置いといて、自分の馬ブリリアドロに乗って冒険に出発した。
自分の馬、いるのに、なんで前回は他人の馬に乗ってたのか、この男は。
そりゃ自分の馬のが劣ってるということなのか。それとも乗ってみたかっただけか(笑)
一方、オルランドゥのことなんかどーでもいいアンジェリカは、残されたバヤールをリナルドに贈って振り向いてもらおうとするが、リナルドは全く彼女に興味を示さない。むしろ自分の馬のほうが恋人という態度をとる。
かたや愛する魔法にかけられた女、かたや嫌悪する魔法にかけられた男。まぁ、恋なんて大概そんなもんだから。魔法でトリップしてると思いねェ。
さて、オルランドゥが魔法庭園破壊に乗り出したことを知らないリナルド、こちらは乙女フロルドリに懇願され、かつての自分の誓いを思い出し、「しょうがねぇ。行くか。」と、いうことでオルランドゥと同じく庭園攻略の旅に出た。
戦争のほうは、どうでもいいらしい。
シャルルマーニュさん家の騎士さんたちって、独特の身勝手さを持ってるんだよな。個人志向だし。
いとこ同士、おんなじ冒険に挑戦してるんだからパーティー組めば? と、フツーは思うんだが。
先に出発したのはオルランドゥだったはずなのに、ついたのはリナルドのが先。魔法庭園の入り口は橋が一本のみ、それも屈強な男がガッチリ守っている。
これと戦って勝利した者だけが中に入れるというわけだ。
リナルドは男に挑みかかった。男の力は強い。もみ合ううちに、二人は橋から転げ落ち、ざんぶと下の湖の中へ。うーん甲冑着て落ちたら、フツーは死ぬが、もちろん主役格の人物が死ぬはずもなく(笑)
ここ「次回予告!」とか入って盛り上がるトコね。
…さて。その頃、オルランドゥ。ようやく庭園の地区までやって参りました。
何で彼の来るのが遅れたかというと、道草食ってたからである。途中、女を折檻している騎士に出会い、よせばいいのに、勝手に「ご婦人をいじめるな!」…なぁんて、騎士をドツき倒して、見知らぬ女を助けたからだ。
いるいる。事情も知らずに話題に参加したがる困った人。それで殴られた騎士がかわいそうだ。
っていうか、これから冒険に出るのに、なんで足手まといをつれて行く?
この女を馬にのせ、てくぽくてくぽく歩いていくと、向こうから白い馬に乗った乙女がやって来る。
乙女は言った。魔法庭園はすぐそこです。魔女ファレリーナは、自分を倒すと予言された勇者がやって来るのを知っていて、その勇者を倒すための魔法の武器を作っています。
…と、魔法庭園の詳細な構造を書き記した地図と、中にいる魔法使い(中ボス)の能力や特徴などを事細かに教えてくれたのだ。
つまり、この乙女は、勇者…じゃないオルランドゥに、ダンジョンマップと攻略情報をくれたのである。
ええのんか、それ…。^^;
オルランドゥは、乙女から、月の出る時刻にならないと庭園に入れないことを聞いて、指定の日までしばらく待つことにした。しかしその間に、例の女はオルランドゥの身ぐるみ剥がして、とっとと愛人のもとに逃げてしまった。
気がつけば装備品がナッシング。
だからさぁ…オルランドゥ。婦人奉仕も大切だけど、せめて相手は選ぼうよ。
「うぬぬ。許せん。だが、俺はこんなことで諦めない!!!」
オルランドゥは退くことを知らない男だった。
本来の装備 手 めいけんドゥリンダナ 攻撃力210 頭 おきにいりのかぶと 防御力25 体 かっこいいよろい 防御力85 馬 めいばブリリアドロ 速さ120 |
今の装備 手 ニレのこんぼう 攻撃力23 頭 なし 体 ふつうのふく 防御力15 馬 なし |
この装備で、入り口にいたドラゴンをボコ殴りにして庭園内に進入。(ドラゴンって、木の枝で倒せるんだ…。)
常時「怒り(攻撃力2倍)」の彼はとどまるところを知らない。庭園はとても綺麗だったが、その綺麗な庭園に、彼は流血沙汰を起こしにやって来たわけである。
さきに謎の乙女にもらったカンペにより、見張りにも引っかからず入り込めたオルランドゥは、魔法の剣の出来栄えを確認することに夢中の庭園のあるじをガッチリ掴み、ブナの木に縛り付けて剣を奪った。
オルランドゥに倒されることを予言して剣を作ったのに、それがウラ目にでてしまった、というわけである。
間抜けといえば間抜けだが、誰も、運命には逆らえないのである…。
こうして奪った、魔法を無効化する剣を手に、謎の乙女がくれた攻略本を片手に、オルランドゥはさくさく進んでいった。
庭園の番人セイレーンをたたっ殺し、怪物たちを次々と血祭りに上げ、破壊の限りを尽くしたあとで先ほどの、庭園の主のもとに戻ってみると。
あれほど美しかった庭園は、影も形も無く消えうせてしまっていた。
どっちが悪者だ…。
いまやすべての力を失った庭園のあるじ、魔女ファレリーナは、うなだれて、命乞いをする。
「とらえた騎士たちを解放すれば、命ばかりは助けてやるぞ」
「そ、それは…できません」
「何故だ」
「あのお方に逆らうなど、私には…。」
ファレリーナは震えながら語った、騎士たちはここにはいない。自分よりもさらに強力な女魔法使い、湖の貴婦人が所有している。
湖の貴婦人、と聞いてピンときた人は来たとおり。
そう。ファレリーナを操り、湖の庭から指示を出していたのは、「あのお方」である。(※ラスボスが「あのお方」と呼ばれるのは、お約束。)
その魔力は運命をも変え、
その権威は人々を支配し、
その美貌ですべてを従え、
自らのもとにつなぎとめる。
光さす湖の庭に。――指輪物語ではありません。
オルランドゥ「なんだか知らないが、俺が行って倒してやる。案内しろ!」
なんも知らない騎士殿は、ファレリーナをひったてて、湖へと向かった。
次回いよいよ感動の最終回! お楽しみに!
[っていうか魔法庭園の攻略が趣旨じゃないよこの物語]