猟奇!喰人鬼の島 伊 1980年 88分 |
「腹を刺された食いしん坊が、己れのはらわたを喰いながら絶命する」 というトンデモないラスト・シーンが今なお語り草になっているバカ映画である。 ギリシャ旅行の一行がヨットで離れ小島に辿り着く。島民は人っ子ひとり見当たらず、唯一の通信手段である電信機も1ケ月も前に壊されたままだ。やがて、喰い荒らされた屍体を発見し、どうやらここには喰人鬼がいることが判明する。 ところで、このノッポさん、どうしてこんなに食いしん坊になったのかというと、どうやらヨットが難破して、空腹のあまりに嫁と息子を喰っちまったことが原因らしいのだが、そんな取ってつけた因果話などどうでもよろしい。とにかく、この映画の目的は、残酷な食人シーンをお客さまにお見せることに尽きる。食材一行の中に妊婦がいて、イヤな予感がしたのだが、やっぱり膣から赤ちゃんを引きずり出して食べてしまった。このシーンはあまりにも残酷なので、いくつかの国でカットされたという。 監督のジョー・ダマトは知る人ぞ知る「イタリアB級映画界の帝王」。何十という変名で何百ものバッタもんを野放しにした商売人だ。ホラーに限定すれば『猟奇変態地獄』『ビヨンド・ザ・ダークネス/嗜肉の愛』『ゾンビ'99』等が今なお語り草になっている。 |
関連作品 |
猟奇変態地獄(EMANUELLE AND THE LAST CANNIBALS) |