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連載 <年金を知る＞ ５. ねんきん定期便
☆チェックしてますか？「ねんきん定期便」
このコラムをお読みの方は、年金に興味のある方だと思います。となれば、しっかり読んでいる
はずですよね？「ねんきん定期便」。昨年度から、国民年金・厚生年金の被保険者一人ひとりに
宛て誕生月に送られてくる水色やオレンジ色の封筒のことです。
この「ねんきん定期便」、今年度もそして今後も毎年毎年送られてくることになっています。
自分の年金について大切なことが書かれていますので、届いたら必ずしっかり内容を確認
してください。（公務員等、共済年金の方には送られてきません。）
☆封筒の色に要注意
昨年度は初めての発送だったので、これまでの加入履歴が細かく記載されたフルライン
ナップのねんきん定期便でしたが、今年度からは35歳、45歳、58歳の節目年齢の方以外は、
明細は昨年1年分だけとなった簡素版のねんきん定期便が送られてきます。
水色の封筒は「年金記録に誤りがある可能性が低い人」、オレンジ色の封筒は「年金記録に
誤りがある可能性の残っている人」です。ねんきん特別便のときに十分調べたかもしれません
が、オレンジ色の封筒が届いたならば、今一度記憶をたどってみた上で社会保険事務所に
相談に行くようお勧めします。また、水色であっても間違いがないとは言い切れません。
昨年一年間の記録に漏れがないかしっかり確認しましょう。
☆50歳未満と50歳以上の違い
ねんきん定期便には、50歳未満向けと、50歳以上向け、さらに年金を受給している被保険者
向けの3通りがあります。
「これまでの加入期間」「これまでの保険料納付額」については同じですが、「これまでの加入
実績に応じた年金額」の部分が違います。
50歳未満の方には現時点までの加入実績に応じた年金見込み額が、50歳以上の方には
現在の状態で引き続き60歳まで加入し続けた場合に受け取れる年金見込み額が記載されて
います。ですので、50歳未満の方は「あれっこんなに少ないの？」と思うかもしれません。
また、すでに年金を受給している方は当然ながら見込み額の表示はありません。
☆50歳未満の方、将来受取額の計算法
50歳未満の方は、現在から60歳まで加入したとしていくらの年金を受け取れるのか、自分で
計算しなければなりません。計算方法は同封のパンフレットに書かれていて、計算を助ける
シートも同封されています。ぜひ、チャレンジしてみましょう。
(1) 老齢基礎年金の計算
まず60歳まであと何ヶ月あるかを求めます。その月数を、これまでの納付済月数に加えて
計算し直せば、今後60歳まで保険料を納め続けた場合の受取額が計算できます。（付加
保険料は考慮せず）
(2) 老齢厚生年金の計算
老齢厚生年金は平成15年4月に制度が変わっていてその前と後では計算方法が違います。
ただし平成15年3月以前の金額は記載のとおりで変わりませんので、それ以後の部分だけを
計算しなおせば大丈夫です。老齢厚生年金は所得額に比例する年金です。今後60歳までに
給与が上がるとするなら、その分を多めに計算する必要があります。将来の昇給が
わからないというなら、現在の所得水準（平成15年4月から現在までのへ卑近の標準報酬額に
記載されている金額）のままで計算してもよいと思います。
ねんきん定期便にわかりやすいパンフレットが同封されていますので、詳しくはそちらで
ご確認ください。大切なことは、現時点での確定値を知ることです。この見込み年金受取額は、
今後の貯蓄計画の基礎となります。面倒がらずに計算してみてください。
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○執筆
静岡ライフプラン設計相談室 代表 山川正人
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