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~ 生協連からのニュースとお知らせ ~

   連載 <年金を知る>  6. 最終回によせて

☆ねんきん雑感

 今年1月から連載してきました「年金を知る」、今回が最終回となります。前5回は、
ファイナンシャルプランナーの視点から、老後生活設計に関することがらを中心に書いて
きました。年金制度の概要に始まり、老後生活の資金準備について、実際の目標額の計算
方法、ねんきん定期便の見方など、数字に着目して客観的に現実を理解していただくことに
主眼をおきました。

 最終回は少し雰囲気を変えて、一生活者として私の思うところを主観も含めて述べたいと
思います。立場や世代によって考え方は違うことを承知の上で、書かせていただきます。



☆本当の年金制度改革を実現するために


 消えた年金問題がクローズアップされて以後、年金に関する報道や議論は責任問題の
追及に偏ってしまった感があります。これは非常に残念なことだと思います。100年安心と
謳われた2004年の年金改革も試算の根拠が恣意的であるとも指摘され安心とは言い切れず、
国民年金の未納者は増加の一途、大変だ大変だと叫ぶ割には、本質的な改革機運が
盛り上がらないのはなぜでしょう。やっぱりまだまだ身近な問題、自分自身の問題として
捉え切れていないのかなと感じます。

 もうすぐ参議院選挙があります。もっと年金問題の抜本改革について議論されてしかるべきと
思いますが、目先の政争に明け暮れるばかりの様子はまことに残念です。みなさんも同じように
感じていませんか。そうならば、ワイドショー的な報道に惑わされることなく、私たちは確かな
年金制度を手にしたい、議員さんたちにはそのためにこそ働いてもらいたい、と意思表示を
してみてはいかがでしょう。

 これまでは一国民の意思を伝えることはとても難しかったのですが、インターネットの普及に
よって状況は大きく変わりました。ブログや最近話題のツイッターで個人の考えを表明したり、
他の方の記事に賛意を表したりすることでテレビなどを通じて知るものとは違った世論が
形成されつつあります。それは多くの方が思うよりも大きな影響力を持ちつつあります。

インターネットに限らず、自分のとりうる方法で意思表示をすること。一人ひとりの意見や考えは
多種多様ですが、まずは意見を表すこと、そしてお互いを尊重し共通部分を大きくしていく
努力をすること、それが大事だと思います。あきらめずにできることからやってみる。将来の
世代のためにも、今を生きる私たちがアクションを起こすことが大切だと思います。


☆公助、共助、自助

 【自助】自分の責任で、自分自身が行うこと。
 【共助】自分だけでは解決や行うことが困難なことについて、周囲や地域が協力して行うこと。
 【公助】個人や周囲、地域あるいは民間の力では解決できないことについて、
      公共(公的機関)が行うこと。

 自己責任というと厳しい響きに聞こえますが、もっとも自分自身の創意工夫を発揮できる部分
でもあります。公助や共助の不備や不足を指摘し、その是正を求めることは必要なことですが、
いかんせんおかれた立場や世代の違いを超えて考え方や方法論を統一するには時間が
かかります。「年金問題」というと大所高所の話のような気がしますが、「老後生活の問題」と
とらえればグンと身近に感じられます。まさに自分自身の問題、自助努力といわれるまでもなく、
真剣に解決策を考えなければなりません。

 個人の視点、公共の視点、どちらも大切です。両側から年金問題を見て、世代や立場の違いを
越えて力を合わせなければ、本当に安心な年金制度を作り上げることはできません。それぞれ
7割の満足度、場合によっては6割くらいでも受け入れて仕切り直す。ここまできた以上、
このくらいの覚悟が必要ではないかなあと思うこの頃です。


5.ねんきん定期便 へ

○執筆
静岡ライフプラン設計相談室 代表 山川正人



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