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〜 生協連からのニュースとお知らせ 〜

   <年金を知る> 2. 年金制度A

☆セカンドライフの収入源


 老後生活の収入の柱は年金収入。働いて稼いでいた頃に比べ、得られる年金額は少なく
なるのが一般的です。また、年金と一口に言っても、公的年金の他にも、勤務先に厚生年金
基金や確定拠出年金などの企業年金があったり、個人年金保険や財形年金などの私的年金を
備えていた人もいるでしょう。

 では、自分はいつからどんな年金を受け取ることができるのでしょう。平成21年4月より、
国民年金・厚生年金加入者に対して社会保険庁より「ねんきん定期便」が誕生月に送られる
ようになりました。50歳未満と50歳以上の方で記載内容が違いますが、年金の受取見込額を
知ることができます。見方については、次のサイトが参考になります。

▼社会保険庁 ねんきん定期便コーナー
http://www.sia.go.jp/top/kaikaku/kiroku/teikibin/index.html
▼ねんきん定期便ガイド
http://nenkin-teikibin.net/
(当該サイト内の情報の正確性については、筆者において検証はしておりませんので、ご了承下さい。)


☆セカンドライフの収支

 総務省統計局「家計調査年報」(平成20年)によると、夫65歳、妻60歳以上の無職世帯の
年平均1ヶ月あたりの実収入は226,043円、実支出は275,430円。つまり、1ヶ月あたり
49,388円の支出超過、赤字です。

【高齢夫婦無職世帯の1ヵ月間の収入と支出】
この数値はあくまでも全国平均値ですので、実際にはこれまでの収入や住んでいる地域の
物価、生活レベルなどによって個人差はあると思います。しかし、日本の高齢者の平均値が
このような実態であることは受け止めなくてはならない事実です。

 別の見方をすれば、老後生活資金の目安として1ヶ月あたり5万円の貯蓄取り崩しができる
準備が必要ということです。セカンドライフの期間を仮に25年間とすると、その金額は
5万円×12ヵ月×25年=1,500万円になります。

 さらに旅行や趣味、移住や起業など、基本的な生活費以上に資金が必要な場合は
その分も用意しておかなければなりません。毎月、平均値よりももう5万円余分に必要ならば、
準備金額は10万円×12ヵ月×25年=3,000万円が必要ということになります。老後に送りたい
生活水準によって必要な準備金額は変わります。いったい自分はどんな老後を送りたいのか、
一度じっくり考えておきたいものです。

☆資金準備と家計の見直し
 老後資金の目標額を定めたら、あとはそれをどのように準備するのかが問題です。
これから何年準備期間がとれるのかは重要ですし、退職金はいくらか、住宅ローンはどれだけ
残るのか、などにも気を配らなければなりません。それに加えて、来年の家族旅行や、子どもの
進学費用、車の買い替え、外食やファッション・・・、日々の生活にもお金はかかります。

 みなさんもよくご存知のイソップ童話「アリとキリギリス」。キリギリスのように準備を怠れば
厳冬の老後を迎えることになりかねませんが、ただアリのように働くばかりでも人生を充実させる
ことはできません。将来に備えるお金と今を楽しむためのお金、そのメリハリとバランスを
どうとるのか、これこそが家計管理の本質です。自分自身の価値観で判断し、後悔のない
選択をすること。限られた収入をいかに効果的に生かしていくことができるか。お金の問題は
イコール人生の問題でもあるのです。目を背けることなく、しっかりと向き合う覚悟を
固めましょう。


1.年金制度 へ                          3.セカンドライフの資金準備 へ

○執筆
静岡ライフプラン設計相談室 代表 山川正人



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