婚約について 事実婚(内縁関係)について 離婚について

婚約について

婚約とは将来婚姻(結婚)しようという約束(予約)です。

婚約を不当に破棄された場合,慰謝料を請求できます。


事実婚(内縁関係)について

第1. 事実婚(内縁関係・結婚届出をしていないが夫婦同様に暮らしている場合)の配偶者が死亡した場合


離婚について

2004(平成16)年5月10日改訂
2007(平成19)年5月31日改訂
2012(平成24)年1月10日改訂
2016(平成28)年4月6日改訂
2019(平成31)年3月1日改訂
2019(令和元)年6月29日改訂
2020(令和2)年3月9日改訂
2020(令和2)年10月19日改訂
2021(令和3)年5月25日改訂
2026(令和8)年4月1日改訂

婚姻(結婚)とは男女が終生の共同生活を営むことを契約することです。
しかし,事情によりその契約を解消するのが離婚制度です。

 

第1.協議離婚

第2.調停離婚

第3.審判離婚

第4.裁判上の離婚(判決離婚)

第5.裁判上の離婚が認められる離婚原因は制限されています。

第6.離婚に際して弁護士を頼んだ場合の弁護士費用はどれくらいか

第7.親権者

1 共同親権について

2026(令和8)年4月1日から施行された改正民法766条及び819条により,離婚後の親権者は,双方が親権者となる共同親権又は一方のみが親権者となる単独親権になりました。
改正法施行前は一方のみが親権者となる単独親権のみでした。
共同親権は,協議又は裁判所の判断により決定されます。

2 親権者の決定

以下の記載は,単独親権者の場合の記述です。
当事者の協議により決定できますが,協議が調わない場合は調停や判決により裁判所が決定します。

裁判所で親権者を決定する場合は,幼児の場合はまだ母親の養育を相当とするという判断で親権者を母親とする決定がなされることが多いです。

こどもの年齢が高くなればなるほど現在の養育状態を維持するという方向で判断される傾向にあります。

現在成年年齢は20才ですが,2022(令和4)年4月1日から成年年齢が18才に引き下げられます。

そうしますと,2022年(令和4)年4月1日以降は,こどもが18才に達した日から親の親権に服しなくなります。

こどもとの面会交流権

別居している親がそのこどもと面会交流する権利です。

しかし,これは何よりもこどもの権利として考えなければなりません。

面会の回数や具体的方法(日時,場所,宿泊するかどうかや面会時間,連絡方法,等)は当事者の協議,または家庭裁判所の調停等で決めます。

第8.養育費

1 2026(令和8)年4月1日から施行された改正民法766条の3第1項により法定養育費制度が定められました。
法定養育費制度は,離婚のときに養育費の取決めをしていなくても,離婚のときから引き続きこどもの監護を主として行う父母は,他方に対して,暫定的に一定額の養育費を請求できる制度です。
その額は,子一人あたり月額2万円です。

2 上記の改正民法306条3号,308条の2により,養育費債権について「先取特権」という法定担保物権が付与され「債務名義がなくても,養育費の取決めの際に父母間で作成した文書に基づいて,差押えの手続を申し立てることができる」ようになりました。
養育費のうち先取特権が付与される上限額は,子一人あたり月額8万円です。

なお「債務名義」に関しては,
2004(平成16)年5月6日強制執行するには-不動産差押・債権差押・動産差押などをするために必要なもの(債務名義)
を参照してください。

3 金額
山形県内では子1人当たり月3~5万円と決定される場合が多いです。(支払う側の経済状態により幅があります。)
具体的金額は,最高裁判所のHPの養育費・婚姻費用算定表を参考にして下さい。

4 いつまで支払うか
18歳になる月までか,高校卒業の月までか,20才になる月までか,専門学校・大学卒業の月までか色々の定め方があります。

5 支払開始は離婚のときからです。
離婚以前は後記の婚姻費用分担金として請求します。

6 2022(令和4)年4月1日以降は,こどもが18才に達すると成年になります。
こどもが18才になって成年になっても大学や専門学校への進学等の理由で親から経済的援助を必要とする場合は、成年に達したこどもが親に対して扶養請求をすることが可能です。
詳細は,2013(平成25)年11月2日扶養について
をご覧下さい。

第9.慰謝料

離婚による精神的苦痛に対する損害賠償金のことです。
慰謝料額は婚姻期間や相手方の有責性の程度などを考慮して決められます。

山形県内では200万円から500万円が一般的な金額だと思います。
離婚が成立してから3年内に請求する必要があります。 (消滅時効は3年です。)
この3年の消滅時効は,2020年4月1日から施行される改正民法724条によっても変わりません。

第10.財産分与

1.財産分与の性格としては以下の要素があります。

  • ① 夫婦でつくった財産の清算
  • ② 離婚後の生活の扶養
  • ③ 慰謝料(精神的苦痛に対する損害賠償)

    一般的に財産分与とは,離婚の際に一方が他方に対し,財産の名義のいかん(どちらの名前で所有していても)を問わず,それぞれの貢献度に応じて財産を分けることを請求することをいいます(狭義の財産分与)。

2.対象となる財産

原則として夫婦が結婚生活中に双方の協力により取得した財産です。
たとえば一方が相続により取得した財産は含まれません。

3.分与額

2分の1が一般的です。

4.財産の範囲

将来財産も対象となるか。


将来の退職金  判断が分かれます。


将来の年金     平成19年4月から離婚時の年金分割制度が導入されました。
 この制度により,婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録(夫婦の合計)を当事者間で分割できることになります。
 そして,分割を受けた当事者は,自身の受給資格要件に応じて,増えた保険料納付記録に応じた厚生年金を受給することができます(公務員等の共済年金についても同様です)。
 なお,分割の効果は厚生年金や共済年金の報酬比例部分(いわゆる「2階部分」(職域部分を含む。))に限られ、「1階部分」である基礎年金等や「3階部分」である厚生年金基金の上乗せ給付や確定給付企業年金等の給付は影響を受けません。

 

A 離婚時の厚生年金の分割制度(平成19年4月施行)・改正厚生年金保険法

 

ア 基本的な仕組み

 

○ 離婚時の厚生年金の分割制度により,婚姻期間中(※1)の厚生年金の保険料納付記録(夫婦の合計)を,離婚した場合に当事者間(※2)で分割することが認められます。

 

※1 事実上の婚姻関係にある方も対象になりますが,その場合,分割の対象になるのは,当事者の一方が被扶養配偶者として国民年金法上の第3号被保険者と認定されていた期間に限られます。

 

※2 分割される側が,厚生年金受給資格(老齢基礎年金受給資格)すなわち国民年金,厚生年金,共済年金のいずれかの公的年金制度に全体で25年以上加入している必要があります。

 

○ 分割ができるのは,施行日以降に成立した離婚(平成19年4月1日以降の離婚)ですが,施行日前の婚姻期間に係る厚生年金の保険料納付記録も分割の対象とすることができます。

○ 離婚当事者は協議により按分割合について合意した上で,社会保険事務所に厚生年金の分割請求を行います(添付書類として合意に関する公正証書等が必要です。)。

○ 当事者間での合意がまとまらない場合,離婚当事者の一方の求めにより,裁判手続により按分割合を定めることができます。(調停調書,判決書,審判書,訴訟上の和解調書)

○ 按分割合(婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録の夫婦の合計のうち,分割を受ける側の分割後の持ち分となる割合をいいます。)の上限は50%とし,下限は分割を受ける側の分割前の持ち分にあたる割合とします。

  これは多い方から少ない方への分割であることが必要です。

○ 離婚後2年以内に社会保険事務所に分割請求することが必要です。

 

イ 離婚時の厚生年金の分割の効果

 

分割を受けた当事者は,自身の受給資格要件に応じて増えた保険料納付記録に応じた厚生年金を受給することができます。

この場合

  • ・ 分割を受けても,自身が老齢に達するまでは老齢厚生年金は支給されません。
  • ・ 分割を行った元配偶者が死亡しても自身の年金受給に影響しません。
  • ・ 原則として,分割された保険料納付記録は厚生年金の額計算の基礎としますが,受給資格要件には算入されません。

B 離婚時の第3号被保険者期間の厚生年金の分割制度(平成20年4月施行)

  • 基本的な仕組み及びその効果

    ア 平成20年4月1日以降は,妻が専業主婦の場合でも,夫婦は共同して厚生年金保険の保険料を納めていたとみなし,離婚時には平成20年4月以降に納めた年金については,夫名義の老齢厚生年金の2分の1を妻の老齢厚生年金として分割して支給するものです。

       すなわち,平成20年4月1日以降の第3号被保険者期間(※1)については,離婚をした場合に,当事者一方からの請求により,第2号被保険者の厚生年金の保険料納付記録を自動的に2分の1に分割(※2)することができます。

    (※1)事実婚関係にある方の第3号被保険者期間についても,分割の対象になります。

    (※2)平成20年4月1日前の第3号被保険者期間については,離婚をしても自動的に2分の1に分割することはできませんが,第一の1で前述したように当事者間の合意又は裁判所の決定により按分割合を定めれば,分割することができます。

     

    イ 分割の効果は,前記第一の2に記載した,平成19年4月施行の離婚時の厚生年金の分割と同じです。

     

C 分割の請求手続について

  •  ア 当事者間における合意又は裁判手続により按分割合を定めたとしても,実際に分割改定の請求をしないと,当事者それぞれの厚生年金の分割は行われません。

       分割の請求にあたっては,請求書に必要事項を記載し,請求する人の現住所を管轄する社会保険事務所に対して提出する必要があります。

     イ 請求にあたっては以下の書類を添付書類として提出する必要があります。

      ・ 年金手帳又は国民年金手帳

      ・ 戸籍謄本若しくは抄本又は住民票

      ・ 公正証書等の按分割合を定めた書類等(公正証書又は公証人の認証を受けた私署証書,調停調書,確定審判,確定判決,和解調書)

     ウ 分割の請求は,原則,離婚をしたときから2年を経過するまでの間にしなければなりません。

     ※事実婚に係る厚生年金の分割の請求は,事実婚が解消していると認められたときから2年を経過するまでの間にしなければなりません。

D 分割制度対象外の年金

  •    分割制度対象外の年金は,国民生活基金,厚生年金基金,確定拠出年金,企業年金等です。

       これらは離婚時年金分割制度の対象外ですが,一般的な財産分与の対象となります。
    按分割合は,厚生年金分割と同様と思われます。

       支払金は,定期金払いか平均余命までの年数に対応する中間利息を控除した一括金のどちらかになると思われます。

E 離婚時の厚生年金分割の税務上の取扱い

  •  ア 前記Aの場合は,「夫婦間の合意等」に基づき分割される厚生年金保険であることから,離婚による財産分与で取得した財産と同様に贈与税の問題は生じません。


     イ 前記Bの場合は,夫婦間の合意等があるか否かに関係なく夫婦どちらか一方の請求さえあれば自動的に半分ずつに分割できるものであり,そもそも贈与とは考えられないので,贈与税の問題は生じません。

5.財産分与の権利行使期間

2026(令和8)年4月1日以降に離婚した場合の財産分与請求は,離婚が成立してから5年間行使できることとなりました。(民法768条2項但書)
改正前は2年間でした。
有責配偶者(離婚の原因をつくった配偶者)でも財産分与請求は可能です。

6.財産分与と譲渡所得税

 財産分与で不動産の所有権を移転した場合,所有権を移転した配偶者には不動産譲渡所得税が課税されます。

第11.離婚までの生活費の確保(婚姻費用分担請求の方法)

 相手方が生活費を支払わないという「兵糧攻め」をしてきた場合に離婚成立までどのようにして生活費を確保するかという問題です。

 

 離婚するまでは,別居していても戸籍上夫婦ですから,所得が低い方は相手方に対して生活費を請求(婚姻費用分担請求)することができます。

婚姻費用分担請求調停申立て
調停前の仮の措置申立て
婚姻費用分担請求審判
婚姻費用の算定方式

 「労研生活費方式」「生活保護基準方式」「標準家計費方式」
なお,具体的金額に関しては,最高裁判所のHPの養育費・婚姻費用算定表を参考にして下さい。
各手続の具体的方法は弁護士か家庭裁判所に御相談下さい。

第12.離婚までの住居の確保

 妻が無職の場合住居(土地,建物)は通常夫の単独所有名義になっています。

 

 家を出ていった夫が妻の住む住居を勝手に処分しようとした場合,妻がそれを阻止する方法として以下の方法があります。

 

処分禁止の仮処分命令申立

被保全権利


財産分与請求権または共有登記手続請求権


保全の必要性


保証金


上申書により無資力を疎明すれば無担保での決定もありえます。


仮差押
被保全権利


財産分与・慰謝料請求権


保全の必要性


保証金

 

仮処分と同様です。

 

 

詳しくは弁護士にご相談下さい。

 

第13.夫婦の一方の借金の返済について

 夫婦は他の一方の借金を返済する義務がありません。

 従って夫に多額の借金がある場合でも妻はそれを支払う義務がありません。

 

 しかし,一方の借金について片方の配偶者が保証契約をしていれば保証債務として支払う義務があります。

 そして,離婚してもこの保証債務は残ります。

前のページへ戻る