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古本屋探訪日記 2005年9月
 大規模な即売会 3冊1000円セール 『窓ぎわのトットちゃん』が入手困難? 古本屋で長居 文庫の相場は上がり気味? 『マルクスとヴェーバー』 『お笑いオンステージ』 またお釣りがない 矢野徹が20000万円 『駆け出しネット古書店日記』 『国枝史郎探偵小説全集』 名古屋古書会館即売会報告 

 大規模な即売会 2005/9/30(金)

 現在、ノリタケで古書即売会を開催中のはずなのだが、午後6時の閉館では行きようがない。せめて古書会館即売会の初日に顔を出してみる。
 今日は時間がないのでタッタッと見なければならないが、2階の会場はいつもより置いてある本が少なくて好都合。見直す時間もあるなと、もう1周。でも見落としの本が見つかるわけでもなく、それじゃ帰るかと1階へ。
 ええっ、今日は1階も会場だったのか!しまった、もう見る暇ないっての。
 結局、
『樹のごときもの歩く』坂口安吾/高木彬光(昭33年東京創元社)1000円
『三文役者あなあきい伝PART1』殿山泰司(昭55講談社文庫)250円
を購入しただけで時間切れ。たいした買い物ではなかったな。

 その他の店での購入は、
『アニメーションの色職人』柴口育子(1997年、重版、徳間書店)800円
『紙上殺人現場』大井廣介(1987年現代教養文庫)280円
『トオマス・マン短編集』(1979年、重版、岩波文庫)100円
『井上ひさし笑劇全集 上』(昭51講談社文庫)80円
『三文役者あなあきい伝PART2』殿山泰司(昭55講談社文庫)250円
『三文役者の無責任放言録』殿山泰司(昭59講談社文庫)250円
『地下道の悪魔』新庄節美(2002年学研ファンタジックミステリー館)200円
『ぼくらの心霊スポット』あさのあつこ(2002年学研ファンタジックミステリー館)200円
『水晶の夜 ボヘミアン・グラス殺人事件』森真沙子(昭62角川文庫)105円
『青い灯の館』森真沙子(昭64角川文庫)105円


 3冊1000円セール 2005/9/24(土)

 いつも気にはしながら買うのをパスしていた
『寺山修二ワンダーランド』(沖積舎、ゾッキ)700円を意を決して購入。だって今日も全然買うものが見つからないんだもの。

 しょうがないので日比野のブックオフに行ってみると、おっ、今日は単行本3冊1000円セールをやっている。ブックオフでまれにそういうセールがあるという話は聞いていたが、目にするのは初めてだ。張り切って棚を見る。往復する。さらに往復する。えーん、3冊も買うものなんてないよ。
 それでも無理やり買ったのは、
『翻訳者の仕事部屋』深町眞理子(1999年、3刷、飛鳥新社)
 クリスティ、ケメルマン、キングなどを訳した著者のエッセイ集。60ページにわたる「フカマチ式翻訳実戦講座」もすてき。買いたかったのはこれだけ。

 しかし、なんとかあと2冊買わねば。
『読めば読むほど。 子どもたちを<本好き>にする本』永六輔/永千絵/永麻理(2001年くもん出版)
 永六輔一家による読書のすすめ。
『ギムレットには早すぎる レイモンド・チャンドラー名言集』郷原宏編著/山本楡美子(1997アリアドネ企画)
 読むわけないが、付いてる値札が1150円だったから。

 ようやく3冊選んでほっとするまもなく、105円の文庫3冊で105円のセールも併催していることが判明。やむなく105円棚を往復。また往復。もうかんべんしてよ。
『紅はこべ』バロネス・オルツィ(1970年、18版、創元推理文庫)
『誰が為に爆弾は鳴る』トニー・ケンリック(昭63年角川文庫)
『飛蝗の農場』ジェレミー・ドロンフィールド(2002年創元推理文庫)
 3冊ともいらんわい。

『ショートショートの世界』高井信(2005年集英社新書)読了
 内外のショートショートを丁寧に調べて書いた労作。紹介されている作品の多数が絶版なので古本のテキストにも使える好著。ただ、この本のせいで昨今の復刊ブームに拍車がかかるのでは、と心配する向きの方もおられるかもしれない。
 って、人のこと言えるかい。


 『窓ぎわのトットちゃん』が入手困難? 2005/9/23(金)

 先日のタカシマヤ即売会で岡崎武志がトークショーを行ったらしい。その時、岡崎氏がこんな趣旨の発言をしたのだという。
 「最近、『窓ぎわのトットちゃん』が古本屋で全く見つからない状態になっています。ブックオフにもありませんよ。この即売会でも見当たらないでしょ。皆さん、見つけたら買っておいたほうがいいと思いますよ」
 へぇー、それは気付かなかったなあ。でも、その即売会には均一棚がなかったのだから、『窓ぎわのトットちゃん』がある方がおかしい。わざわざ即売会にそんな本持ってくる業者もいないだろ。逆にもしあったら何百円かの値札が付いているわけだけど、見つけたらほんとに買うのか>岡崎武志?
 で、その話を聞いてから古本屋では『窓ぎわのトットちゃん』に注意を払うようにしているのだけど、実際のところ、今でも腐るほどあるがな>『窓ぎわのトットちゃん』
 ほんとにそんな発言をしているとしたら、その話を真に受けて購入した人から責任を問われかねないぜ。

 本日の古本購入は、
『おしゃべりなパントマイム』カンジヤマ・マイム(1994年、再版、大月書店、署名)100円
『銀の檻を溶かして 薬屋探偵妖綺談』高里椎奈(1999年、再版、講談社ノベルス)105円
『悪魔と詐欺師 薬屋探偵妖綺談』高里椎奈(1999年講談社ノベルス)100円
 薬屋探偵は全く未読なのだが、ようやく100円に落ちてきたな。なお『銀の檻を溶かして』だけが105円なのは購入したのがブックオフだったため。
『ぐうたら探偵苦戦中』ドムーゾン(講談社文庫)100円
『マドモアゼル・ムーシュの殺人』(講談社文庫)100円
『アカデミー賞殺人事件』(講談社文庫)100円
『通販珍ワンダーランド』(1995年双葉社)300円
『通販珍ワンダーランド2』(1996年双葉社)300円
 『通販珍ワンダーランド』はbowの通信販売版。
 「犬用の傘ワンブレラ 2980円」(首輪につなげる小型犬用お散歩傘)
 「腕時計型日時計 3800円」(正確な時間を知るためには正確に北を向くことが必要。なお、晴れた日にしか使えない。屋内では使えない。夜間は使えない。)
 「バンジー・トランポリン 一式120万円」(バンジージャンプとトランポリンの楽しさを一度に体験できる)
 問合せ先付きなのもグッド。

 新刊購入は、
『ショートショートの世界』高井信(2005年集英社新書)
 少し読んでみましたが、これは将来名著として残ることは間違いないな。問題は、この本を読むと、古本屋廻りをせざるを得なくなること。


 古本屋で長居 2005/9/22(金)

 昨日、H2さんの店に寄ってみると、久しぶりに店が開いている。
「買取に行ってらしたんですか」
「ずっとやってましたよ」
 どうやら私が来店するタイミングが悪かっただけのようです。
 店内では、バイトの方が汗水たらして本の包装中。
「ウチは薄利多売だから、1日に最低200冊は売る必要がありますからね」
 そんなに売れるものなんですか。
「だから売れるものを仕入れなきゃいけないんですよ。というわけで来月は岡山まで行ってくるのでよろしく」
 やっぱり仕入れに跳び廻ってるんじゃないか。

「例えばねぇ、このマンガなんか幾らで買うと思います?」
「平凡なマンガに見えるけど。買取だったら10円からせいぜい50円ってとこかな」
「ウチなら150円でとるよ」
「ええっ、売値じゃなくて?」
「この本は今、跳ぶように売れてるからね」
「よし、憶えとこ」(もちろん、店を出た時点でこの書名はすっかり忘れてしまった)

 散々長居して、購入したのは、
『メーキング・オブ・東映ヒーロー2』(昭62年3刷講談社X文庫)
『モーテルの女』フレドリック・ブラウン(1967年9版創元推理文庫)
2冊500円。


 続けて今日は上前津のアリスさんへ。
「なんか、またかわったところで即売会をすると聞いたんですが」
「ノリタケのこと」
 ノリタケ?
 どうも亀島に展示館のようなものができていて、そこで来週古本の即売会があるらしい。
「でも美術とか陶芸の本が中心のはずだよ」
 それならあまり関係ないか。でもコトーさんとか加賀さんの店からも出品されるようだし来週の土曜あたりに行くだけ行ってみるか。

「コレコーレってまだやってるんですか」
 あっ、存在すら忘れてた。あの店どうなったんだろ。
「それから、○○市に新しい古本屋ができたって知ってる?」
「知りませんでした。○○市に?」
「なんでも町興しの一環で、商店街を作って出店したところに助成したらしい。その中に古本屋もあったというのだけど」
 へぇー、市から補助を受けた古本屋っていうのも珍しいですね。ひょっとしたら日本初かも。
などと、閉店時間まで長居してしまった。何も買わずにすみません。

 その他の店で買ったものは、
『小説 佐武と市捕物帖』石森章太郎/文・辻真先(昭51ソノラマ文庫)150円
『ホラー映画 〜戦慄と怪奇の物語』(平12ネコシネマブック)105円

 新刊購入は、
『推理日記 PART10』佐野洋(2005年9月講談社)
 初出は「小説推理」2001年1月号〜2005年7月号。連載開始は1973年2月号だから32年も続いていることになる。これはすごいことだよね。
 どこまで文庫化されているのか憶えはないが、このあたりになると今後文庫化する保障もないので、出たときに買っておくしかないです。


 文庫の相場は上がり気味? 2005/9/18(日)

 最近、ブックオフでは必ず携帯で調べている人を見かける。これだけ多くの人が実践しているのだから、それなりに成果はあるのだろう。でも困るのはなかなか棚から動いてくれないこと。しかたなくその棚だけ見るのを後廻しにするのだが、1周廻ってもまだその棚にいるんだもんな。特に単行本100円棚にその傾向が著しい。
 今日のお客さんはかご一杯に詰め込んでいるのだが、本当に動かない。かごから見えているのは『健康いろはかるた』とタイトルは忘れたがゴルフの本。ふーん、わからんけどそういうのがお宝本なのか。で、現在は清水義範を1冊ずつ調べているようだが、清水義範に高価な本などあるのか?

 猫又さんの店へ。
「この前、○○書店でクロフツが軒並み1500円って話したでしょ。ところが、昨日古書会館に行ってみたら、そこでもクロフツが1000円以上。これどうなってるんですかね」
「最近、文庫が高くなりましてね。角川の横溝なんかも値上がりしてるんですよ」
「嘘でしょ。角川の横溝といえば100円均一ですよね」
「いや、もうブックオフでも見なくなりましたからね」
 えっ、そうだったかな。
 さらに尋ねる。
「そういえば、ヨコジュンの文庫も700円とか800円でしたけど、これはどうなんですか」
「ほんとに最近、文庫は高くなりましてね。ハヤカワや創元あたりも相場が上がってきてるんですよ」
 ええっ、ブックオフの影響で相場は下がってるとばかり思ってたよ。
「ところで今日はお釣りの用意はありますか?」
「それが、買取が4人も来てしまって、もう現金はすっからかん。2人には全額払えなくて、後日払う約束になっているくらいで」
 またかい。
 財布の中を確かめると小銭は1400円しかない。そこで1400円ぴったりになるように文庫8冊を購入。でも、これだけじゃ次のお客さん用のお釣りには足りなかったよね。


 『マルクスとヴェーバー』 2005/9/17(土)

 今日は、名古屋古書会館即売会の2日目。1階の均一本コーナーに、
『マルクスとヴェーバー』高島善哉(1975年第1刷、1982年第7刷紀伊国屋書店)100円が落ちているのが目に付く。高島善哉の迷著とも呼ばれた1冊。
 「ヴェーバー/マルクス問題」では、おおよそ3つの立場に分かれる。1「ヴェーバーとマルクス」ヴェーバーの射程距離はマルクスのそれより大きい(大塚久雄など)、2「マルクスとヴェーバー」マルクスの射程距離はヴェーバーのそれより大きい(本書)、3「マルクスかヴェーバーか」マルクスとヴェーバーは包摂関係ではなく対立関係にある。
 本書は、ヴェーバーの門外漢である著者が「ヴェーバー/マルクス問題」に取り組んだものだが、ヴェーバー研究家からは困惑をもって受け取られたといわれる。学問的には緻密さを欠くものだったのかもしれないが、著者の懸命さが心に伝わってくる。

 古書会館で購入したその他の本は、
『死体消滅 戦慄ミステリー傑作選』山村正夫編(昭51ベストブック社)500円
『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』蓮實重彦(昭53第一刷、昭60第五刷朝日出版社)100円
『松本人志 松風'95』(1996年6月10日第1刷、同6月15日第2刷朝日出版社、CD付)150円
『旅は道づれ 料理天国1』TBS編(昭52ペップ出版)100円


 まんだらけに行ってみる。漫画で買うものはないが、シナリオ台本の
『新・湘南爆走族 荒くれKNIGTE 1〜3』準備稿 各100円
『新・湘南爆走族 荒くれKNIGTE 3』決定稿(東映ビデオ)100円
『アニメーション あいつとララバイ』(日本ヘラルド)400円
を購入。
 『荒くれKNIGTE 3』の準備稿と決定稿を見比べてみて全然違うことを確認。考えてみれば当たり前のことだが、決定稿の方が見違えるほどよくなっている。

 ブックオフでは、
『学校U』山田洋次/草間義隆(1996年ちくま文庫)105円
『イッセー尾形のナマ本(巻弐)サラリーマン編』イッセー尾形/森田雄三(1998年小学館文庫)105円
『プロレスファン1』"UWF・最後の真実"なんて読みたくない(1989年エスエル出版会)105円
『新日本プロレス来日外国人選手PERFECTカタログ』(平14年日本スポーツ出版社)105円
『全日本プロレス来日外国人選手PERFECTカタログ』(平14年日本スポーツ出版社)105円
 新日・全日の、旗揚げから30年間に出場した全ての外国人選手を完全収録。

 久しぶりにH2さんのお店に行ってみるも、案の定、閉まっている。また、どこかの古本屋へ本の買出しに行っていることは間違いない。私のようなアマとは違い、プロは本の買出しは生活がかかっていて厳しさが違うんだから、しょうがないか。もっとも本の買出しにご一緒させて頂いたときは、嬉々として、ほんとに楽しそうに本を買っておられたのだけれど。

 せっかくここまで来たのだから真理書房へ寄って、
『反−寺山修二論』永山則夫(1977年玄陽社、蔵書印有)600円
『NHKこころを読む 唯識 仏教的深層心理の世界 上・下』岡野守也(1997〜1998年NHK出版)2冊200円
他に、雑誌『ドラマ』1束(9冊)1000円を購入。
 もらったチラシには、「10月中旬予定 店内全品?割引 均一本大放出!」とある。おそらく2割引位だとは思うが、ちょっと楽しみ。


 『お笑いオンステージ』 2005/9/14(水)

 先日、ゲオでレンタル落ちのビデオを売っているのを目撃。ビデオが一律300円というのは最近珍しいことではないが、その中で『お笑いオンステージ』が目についた。でも、その時はパス。
 猫又文庫でそのことを話したら、
「なんで買わなかったの」
「レンタル落ちだからさあ」
「いくらレンタル落ちでも、めったに出てこないでしょ」
 それもそうかな。

 というわけで、本日、再度来店して購入してまいりました。
『お笑いオンステージ てんぷく笑劇場』1〜4(NHKソフトウェア、レンタル落ち)各300円
『お笑いオンステージ 減点ファミリー』(NHKソフトウェア、レンタル落ち)300円
 ♪どこの子も、子供の子の子供、パパ! ここの子も、こにこニコニコこ、ママ!
 この歌詞だけで、リズムがわかった人は偉い。

 その他に購入した本は、
『立原えりかの童話塾』TEXT1〜TEXT3(1989年エコール ロゼ)各100円
 レッスン1は、「赤」という言葉から連想する名詞を、原稿用紙に10分間でできるだけ書いてみてください。アラームをセットして、スタート!

 新刊購入は、
『スライハンド』原作・我孫子武丸/漫画・藤谷陽子(2004年10月マッグガーデン)
 発行日は2004年10月10日と印刷されているが、初出はコミックブレイド臨時増刊04年秋号、05年冬号、初春号、春号、初夏号となっているので、2005年の誤植のはずだ。

『おまけのこ』畠中恵(2005年8月新潮社)読了
 だいぶ前に買ってあったのだが、ラーメン屋に置き忘れてしまったため、ようやく今頃読了。「しゃばけ」シリーズ第4弾、5編収録。本書でも病弱な若だんなの推理が冴えるが、表題作の「おまけのこ」では、かわいい鳴家(やなり)も大活躍。やっぱり楽しい小説はいいな。


 またお釣りがない 2005/9/11(日)

 百萬文庫に行くと、また猫又さんが来ています。
「午前中はバイトで来てます」
 バイトって?冷し中華食べてるだけにしか見えないけど......って、またかい。
 ここでは、
『ルーヴル美術館』高階秀繭・中山公男編(昭36教養文庫)50円
『人形劇入門』南江治郎(昭44保育社カラーブックス)350円
を購入。

 ブックオフでは、
『カドカワフィルムストーリー 天国にいちばん近い島』(角川文庫)105円
『カドカワフィルムストーリー 早春物語』(角川文庫)105円

 猫又さんの店に行くと、今日も買取が2件あったという。見せてもらうと、うーん、なかなか珍しそうな本があるぞ。ここの店は売り上げはそれほど多いわけではないということだが、買取には恵まれてるよな。もっとも買値がかなり高いことが理由だと思うが。
 嫌な予感がするが、
『ユリイカ 61年9月号』特集エリアーデ(青土社)500円
『古本屋の自画像』高橋輝次編(平8燃焼社)900円
を購入し、1万円札を出して、
「お釣りありますか?」と聞いてみる。
「ありません。買取しちゃって、現金が全くないんですよ」
 やっぱり。仕方なくコンビニでジュースを2本買ってきて、1本をおごる。その分おまけさせてくださいとの申し出は丁寧にお断りし、雑談が再開。また長居しちゃったな。


 矢野徹が20000万円 2005/9/10(土)

 B堂から目録が届く。何か注文して今後も目録を送ってもらわなければ。もっともこの店は、高いものはそれなりに高いが、それ以外の本は案外良心的な値段なので、注文するのにそれほど苦労することはない。でも、目に付くのはやっぱり高い本なんだよな。
 岩崎書店の福島正実『さようならアイスマン』8000円、『こんや円盤がやってくる』7000円は前回の目録でも見たとおり。同じ岩崎書店の光瀬龍『ぬすまれた教室』7000円、フレーベル館の半村良『ひっかかった春』10000円も探せばブックオフにもあるのではないか。

 矢野徹の角川文庫26冊もすごい。20000万円(2億円)だぜ!宝くじで当たった当選金(前後賞を除く)を全部貢ぐことになっちゃうんだぜ。

 まあ20000円の誤植だろうが26冊で20000円というと、同じ角川文庫の、半村良22冊5000円、坂口安吾17冊7000円、仁木悦子14冊7000円と比べても、矢野徹がかなり高額であることが判る。単価的には旺文社文庫『半七捕物帖』6冊3000円よりも上なのは意外だ。だからといって、よその店で角川の矢野徹が100円で売っていても買う気はしないが。


 鶴舞の古本屋で店外の棚を見ていたら、店主が出てきて
「手提げ袋は預かることになっているから」と注意された。
万引きを疑っているのだろうと、手に持っていた三省堂の名前が入ったビニール袋を店主に手渡す。その中には紙が3枚入っているだけで他には何も入っていないので、外見からでも中に本など入っていないことは一目瞭然なのだが、それでも店主は中身を検分する。あいかわらずだな。

 そのとき手に持っていたのは、
『SFゲーム 空想科学への挑戦』加納一朗(昭48日本文芸社)100円
『国文学 56年8月号』筒井康隆 現代文学の実験工房(學燈社)200円
の2冊。ほんとは200円の本は3冊買えば500円になるのだが、今更あと2冊を物色する気にもなれないので、会計を済ますため店内に入る。

 店主が袋を返してよこしたので、
「お店で預かることになっているんでしょ」と言うと、
「お帰りになるところなので、もう結構です」
 とりあえずこの2冊の会計を済ますだけで、まだ帰るわけではないよ。会計後、ビニール袋を振り回しながら店内を闊歩する。
 万引きに悩まされているのは十分理解できるのだが、併せて、普通の客への配慮もお願いしたいものだ。


 他の店で買った本は、
『まるまる大原まり子』別冊SFイズム4(1984年みき書房)100円
『タビねこくん』令丈ヒロ子(2001年初版、2002年2刷あかね書房)100円
『エラー銭ものがたり』大高興(昭51アロー出版社)100円


『猫丸先輩の空論』倉知淳(2005年9月講談社ノベルス)読了
 猫丸先輩が活躍する本格連作集、6編収録。こういう系統の本格には、暢気な主人公がよく似合うね。
 帯には「日常には"本格"がこんなにも溢れている!!」
 今日出会った、袋を検分する古本屋の店主を題材に1本書けそうだな。


 『駆け出しネット古書店日記』 2005/9/7(水)

 今日はタカシマヤ古本フェアの初日。仕事の帰りに寄ってみると、おお、案外混んでいるではないですか。馴染みの古本屋に、
「まだ雨降ってますか?」と尋ねられる。
「昼前から晴れあがってますよ」
「ここにいると全然わからないものねえ」と古本屋どおしで言い合っているが、古本屋さんは窓口で本を袋に入れるだけで、レジは、上のフロアーからわざわざ三省堂の店員が出張して来て、担当している。こんなことまでしてもらったら、少しでも売上を伸ばさないと格好つかないんじゃないの。
 というわけで私も売上に協力だあ、と思ったが、やっぱり買いたい本はないのだった。しょうがないので、今日は読みたい気になった本を買うことにする。読みたい本が、即、買いたい本とは限らないのだ。
『ディスクジョッキー修行』湯川れい子編(昭45年ブロンズ社)1000円
『キリスト教の誕生 徹底討議』八木誠一/秋月龍a(1985年青土社)1000円
『NHK 平城京ロマンの旅』NHK平城京プロジェクト(1987年学研)300円
『別冊宝島237 新聞の病気』(1995年宝島社)400円

 その後、三省堂へ移動。
『猫丸先輩の空論』倉知淳(2005年9月講談社ノベルス)
『時と神々の物語』ロード・ダンセイニ(2005年9月河出文庫)
を購入。新刊の場合、読みたい本は買いたい本でもあるので、新刊の方が古本よりも購入のハードルが低いことになる。改めて考えてみると不思議なことだ。

『駆け出しネット古書店日記』野崎正幸(2004年晶文社)読了
 津久井署の係官の不親切さに腹を立て、横浜銀行の横柄さに腹を立て、橋本郵便局の小さな権力を振り散らかすくだらない人物に腹を立て、1255円の不払い者に対して裁判を起こす。そしてまた「この訴えは取り下げたらどうか」と、「とんでもないこと」を言い出す相模原簡易裁判所の裁判官にも腹を立てる。
 突き抜けたような頑固親父である。日々の生活がこの繰り返しなのだろう。続編を心待ちにしています。


 『国枝史郎探偵小説全集』 2005/9/4(日)

 今日は用事があったので新刊書店に寄ったのみ。購入したのは、
『若おかみは小学生!PART6』令丈ヒロコ(2005年8月講談社青い鳥文庫)
『国枝史郎探偵小説全集 全一巻』末國善己編(2005年9月作品社)
 帯には「ファン待望の一冊」とあるが、あいにく私は国枝史郎の小説はこれまで1行たりとも読んだことがない。この本を買ったって読むあてがあるわけでもない。さらに購入価格も消費税を合わせると6000円を超える本なのだが、それでも限定1000部と書かれてあっては買わないわけにもいかない。とにかく増刷だけはするなよ。(文庫に落ちたりして)

『若おかみは小学生!PART6』令丈ヒロコ(2005年8月講談社青い鳥文庫)読了
 今日買った本ですが、子供向けの本なので待ち時間や電車での移動中に読んでいたら家に着く前に読み終えてしまった。幽霊やら鬼やらも出てきますが、のどかな雰囲気で心地よいシリーズです。


 名古屋古書会館即売会報告 2005/9/3(土)

 読書の秋というだけあって、今週は古書会館の即売会、来週は高島屋の即売会、さらに来々週はまた古書会館と、即売会が目白押し。というわけで、まず本日は古書会館へ。
 でも購入したのは、
『植草甚一コラージュ日記1』(2003年平凡社)500円のみ。
 『植草甚一スクラップブック』月報の「ペン描き日記(東京編)」を纏めたもの。こんな本が出版されていたのか。うかつにも今まで知らなかったぜ。同じシリーズの「2」のニューヨーク編も買っておかねば。

 その後、古本屋を廻ってみたが買いたい本は無し。購入したのはDVDの
『仮面伝説#1』(2003年クエスト)1000円
 ミル・マスカラス/ドス・カラス特集だが、ドス・カラスと冬木弘道&邪道外道が絡んだタッグマッチが収録されているのが楽しみ。

 新刊購入は、
『県庁の星』桂望実(2005年9月小学館)

 ラーメン屋へ行くと、
「先日、本をお忘れになりましたよ」と畠中恵の『おまけのこ』を渡される。最近買ったばかりなのに読もうと思ったら見つからなくなっていた本だ。まあそんなことは日常茶飯事なのでそれほど気にはしていなかったが、こんなところで出てくるとはラッキー。って、そんなに威張れた話じゃないけど。


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