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立ち止まると、聞こえてくるのは鳥の声だけである。にわかバードウォッチャーとなって、手持ちの双眼鏡で遠くの鳥を見ようとするが、ねらいを定めているうちに飛んでしまう。もし見る事ができても、鳥の名前はほとんど知らないのだが。
やがて、先ほどのご夫婦が下りてきたという第二の木道に着いた。リュックを下ろして一休み、自分の体調と相談をする。くたびれてはいるが、具合は悪くない。このまままっすぐ、温根内まで行けそうである。
何より、ここが軌道跡であるというだけで、私には夢があってとても楽しい道なのだった。
ここから先、足元の草が、少し長くなってきた。今までの2キロよりも、歩く人が少ない証拠なのだろうか。 |