巻頭言2004
LAST UPDATE 2004-12-21
過去

2004-12-21
自衛隊のイラク派兵という暴挙から、沖縄国際大学米軍大型ヘリ墜落事件への日本政府の呆れた対応、辺野古沖の米軍基地建設準備強行へと、軍事色がますます強まる2004年は、強制連行や首相の靖国参拝などをめぐる司法判断にも、軍産複合国家化の危機が強まった年でした。拉致問題が軍備拡張の格好の理由付けに利用され、今や9条改憲や教基法改悪などが公然と語られる有様です。それにも増して残念なのが、「自己責任」だの「復興支援」だのといった、事の本質を歪める情報操作概念が世論を揺り動かし、ファルージャやアブグレイブに限らず国内においても、他者の痛みを弄ぶかのような事件や政治家の発言が続いたことです。2005年は、国民保護とは名ばかりの国家総動員の動きが強まることが予想され、人権を軽んじる動きに抗う主権者としての視点と市民の連帯意識を根付かせることが、より重要となるかもしれません。(時の話題vol.242より)

2004-11-23
4月の「復活祭の大虐殺」に続き、11月にも英米軍はファルージャに執拗な殲滅作戦をしかけ、多数の一般市民が殺され続けており、ゲルニカを越える悲劇だとも言われています。そしてその主力部隊は、またもや沖縄の海兵隊であり、さらには、ファルージャ攻撃のための演習に間に合わせるために極度の睡眠不足に陥った整備士の整備不良から引き起こされたのが、8月の沖縄国際大学における米軍大型ヘリ墜落事件だったようです。辺野古とファルージャはつながっているんです。ネオコンがファルージャの市民を殺し尽くし、辺野古の海を破壊しようとしているんです。香田さんをはじめ、多数の外国市民も犠牲になり、小泉はぬけぬけとキャッチボールなんかをしている。こうした事態に、今、反戦運動は激しく立ち上がるべきだろうと思っています。(時の話題vol.240より)

2004-10-24
23日、台風で注意報が残っていた新潟を度重なる震災が襲った。24日も余震が続き、死者は20名を越え、負傷者は4桁をに達し、物的な被害も甚大な様子だ。寸断された交通網やライフラインに阻まれ、救援物資はおろか救助の手さえ届かぬ事態に、今の自分に何ができるだろうかと考えあぐねるばかりなのがもどかしい。阪神淡路大震災の時もそうだったが、緊急救助活動はともかく、被災者への支援は、「情報を収集し、公平さを確保」しなければなかなか動かない行政にまかせていてはままならないだろう。NPO法を最大限生かして市民の力を後押しし、公的な災害保障と長期的な自立支援プログラムを、北陸を寒波が襲う前に策定してもらいたい。借りるべき民間の力と復興支援すべき対象を見誤らないでくださいね、小泉さん。(日々雑感556より)

2004-9-10
「小泉首相!あなたは沖縄県民に謝罪もせず、沖縄県知事との面会を拒否したばかりか、米軍ヘリ墜落現場の視察と沖国大(沖縄国際大学)への謝罪、米軍への抗議もすることなく、オリンピックの金メダルに浮かれ、果ては観光気分で「北方領土視察」とは一体全体どういう了見なのか。まったくあきれ果てて顔も見たくない。怒り心頭に達している。沖縄県民の命は金メダルより軽いのか。」(「あわや大惨事!米軍ヘリ墜落事故弾劾!沖縄・普天間基地の即時撤去を求める奈良県民集会」集会決議より)
(時の話題vol.222より)

2004-6-4
ネット上の言葉は、
書き手の意図をはるかに越えて先鋭化し、
抑制のきかない言葉は、
なおさら鋭いナイフと化す。
ネット上の憎悪の渦は看過できない人権問題だが、
生身の人間関係においても、
他を顧みない傾向が強まっていることが拍車をかけていることを忘れてはなるまい。
佐世保の女児をとりまく、
ネット上の、または生身の、
大人たちのそうした歪んだ意識をも掘り下げていくべきだろう。
そう、それはこの僕にも、
あなたにも関わる問題なのだろう。
(時の話題vol.201より)

2004-2-16
◆政府・防衛庁の報道規制のため、イラクにおける米軍の暴挙が大手マスコミでは全く伝えられていない。すべてが終わってから、いつものように検証記事が企画されてそれでお仕舞いなのだろう。かつての日本の関東軍が中国などで繰り返した「剔抉[テツケツ]掃討作戦」のように、スパイ狩りの名目で手当たり次第に一般住民の家に押し入り略奪を欲しいままにしていると、多数のNGO団体から報告されている。軍隊の本質だと思うが、不都合なことは一切報道させないやり方は、まさに大本営発表だ。戦争の真実を伝えるジャーナリズムを守らなければならない。(時の話題vol.181より)

2004-1-10
今年は一体どんな年になるのか?
安心して暮らせる世の中が
だんだんと崩れていくような不安が
国内外に広がっています。
一市民として、民主社会の一メンバーとして
それぞれの立場から声を上げていくことが
いっそう大切になるだろうと思います。

「生きることが楽しくなる」ように
楽しく、したたかに
笑顔で闘い続けたいものです。
今年も宜しくお願い致します。

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