「幸三郎の世界」ページに戻る


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.180] 夏茶碗 価格  10、000円 '18. 7. 1 up

       ( 150 mm x H 58 mm )


気象庁観測史上最も早かった梅雨明けは7月1日だったそうです。今年はもう6月中の明けで新記録になってしまいました。

それはそれとして気象庁のみならず叫ばれていることは熱中症対策、適切な冷房など注意点はありますが特に水分の補充は最重要です。

とかく暑いからと言って冷たい飲み物を大量に呑むというのは実は喜ばしいことではないようです。

私はこの年になってもまだスポーツを愛し生活の一部に取り入れていますが体調管理の上でも冷たいものは出来るだけ控えるようにしています。


近年、日本食ブームと言うこともありますが諸外国でも以前から日本古来のお茶に対する憧憬が静かに浸透しています。

そしてお茶の製造メーカーもいろんなお茶の楽しみ方など紹介する時世です。とにかくお茶はその淹れ方ひとつで味わいが大きく変わります。

水出し煎茶から渋みたっぷりのほうじ茶までその温度管理はかなり多岐にわたるようです。

私のお勧めは煎茶、玉露、抹茶・・ですが概ね70℃が一番おいしいと感じます。それにはひと手間、ポットの湯を一度別の容器に移すと言うことだけで格別なおいしさが引き出されます。

どうかこの夏も元気に乗り切ってスキーのお友達はゲレンデで又お会いできますよう。

次回の更新は  8月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.179] 飴色釉茶碗 価格  10、000円 '18. 6. 1 up

       ( 110 mm x H 65 mm )


今年初めて焼いた作品です。

冬のシーズン中に焼き物をすることができれば最高ですがそれは私にとってまだ先のことになりそうです。

何しろスキーと言うのは雪のある冬しかできないものですからどうしてもスキーを優先すると他のことにまで手が回らなくなってしまいます。

まだスキーができるうちは暫くの間陶芸は夏に追いやられてしまう。暑い夏に陶芸で火を焚くことはことさら辛いものもあります。


そして更に特筆しておきたいことは私の制作したこの窯での火入れによる陶芸は丁度30回目となること。

そして従来は最終の温度管理はバーナーで灯油を燃やしていましたが。この回は最後まで薪を使って焼き切ったことです。

薪だけで窯の温度を1250℃まで上げることができる燃焼技術を見につけたことも大きな成果です。

これからはもう少しワイルドな作品の追及も楽しめるのかな。

次回の更新は  7月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.178] 鉄赤ぐい呑み 価格  各 2000円 '18. 5. 1 up

       ( 70~80 mm x H 42~50 mm )


陶芸も民芸・・と言って庶民が日常的に食器や器として使っていた物の中に時としてハッとする美しさが隠れていることがあります。

形はじつに素朴、そして彩色はというとこれまた実に地味。代々とは言いませんが家庭の台所でしっかりとモノの用として役立っているものがあります。

特に梅干しの甕だとか、すり鉢。ぬか漬け甕、・・・等々は主にこの鉄釉薬を使っているものが実に多いです。

陶器に彩色を施して焼く工程の内、彩色を施すと言うのはかなりの熟練と技量を要するものです。

この彩色の失敗は引いてはその作品自体の品位を損ね台無しになってしまうこともあります。

そこで民芸品に多く取り入れられた釉薬に鉄赤と言うのがあります。原料は鉄ですが実はこれがものすごい色彩の宝庫なのです。

鉄の酸化の形態によって黄・・赤・・こげ茶・・黒の発色があるのです。しかもその彩色は自然の力に委ねる・・窯まかせ、炎まかせと言う素朴なものです。

摩訶不思議な規則的模様から流れるような不規則な形態にはぐい呑みの素地として飽きることがないのです。

次回の更新は  6月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.177] 煮物鉢 価格   3000円 '18. 4. 1 up

       ( 190 mm x H 95 mm )


ご存知のように陶芸でこうして成形するときは轆轤という機械を使うのですが多くの人は真ん丸に作るためにはシッカリと中心を取る・・事が大切と心得ています。

またある程度大きな品物になると粘土自身の持つ重量によってその形が保てなくなることもあるのです。

それは粘土のもつ性質上、液状化現象(チキソトロピー)と言い粘土に力を加えることにより流動性が増して成形しやすくなると同時に大きな形を支えられなくなってしまうことです。

ですからお気に入りの形にしたいがために何時までも轆轤の上で同じ個所をいじくりまわすことはできません。必要最小限の力で一気に成形する必要があり熟練を要します。

その為に大体この程度の鉢を作る場合、いったん粘土を筒状に引き上げたのち徐々にその縁を広げて鉢の形になるまで口元を広げていきます。

そして素早く望みの口径と傾斜角が出来たところで成形はやめるのです。

ところが、この後乾燥により粘土の水分が飛ぶに従って当然ながら全体の形は縮小、すると口径も縮まって来る上に傾斜角が筒状に戻ろうとする力も働くようです。

いや〜じつに陶芸と言うものは奥が深い・・という愚痴を言いながらの鉢のご紹介でした。

次回の更新は  5月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.176] ほうじ茶・お茶碗 価格   各2000円 '18. 3. 1 up

       ( 90 mm x H 71 mm 、 90 mm x H 70 mm )


お茶の中でも日本茶、茶葉の部位による楽しみ方も千差万別のようです。

今はあまり見受けられなくなりましたが私の子供のころ、町にあるお茶屋さんでは何処でも自家製のほうじ茶を作っていたように思います。

あの独特の香ばしさ、どこか懐かしいホッとする空気感は忘れることができません。

しかし、忙しい人生の中でつい忘れてしまったほうじ茶の香りと優しい味に最近たどり着くことができました。

普段の朝は定番の煎茶をいただいていますが晩酌の後・・というより寝る前の水分補給にこの”ほうじ茶”が殊更に体に優しく寝ることに支障を期しません。

300g、7〜800円位の安い常備煎茶は朝はそのまま、そして寝る前には自家焙煎したものをいただくようにしています。

ほうじ茶はフライパンで軽く炙って茶葉が変色したころが出来上がりです。この時にカフェインなど飛んでくれるらしいのです。

お酒の後にはほうじ茶、快適睡眠で明日も元気に飛び回りましょう。

次回の更新は  4月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.175] 雪見酒杯 価格   各2000円 '18. 2. 1 up

       ( 67 mm x H 55 mm 、 65 mm x H 50 mm )


陶芸の彩色技法のなかに筒描きという技法があります。

これはパンケーキなどでクリーム状のものをラップなどを筒状にし細い出口から絞り出しながら飾り付けるのによく見られます。

クリームなどは言ってみれば液体を泡立てることで流動性を抑えてしかもボリュウム付けさせていると考えられます。

陶芸に於いての筒描きは泥状である程度流動性を抑えた釉薬を竹筒などに入れて、下部の出口を描画に適した口径のノズルを取り付けた道具を使います。

名人の手になる筒描きはまるで筆でも使っているかと思われるほどの滑らかさがあります。

ご存知のように釉薬の泥漿物は物理的には地震の時の液状化現象(チキソトロピー)下で描画するのでその手使いは神業と言えると思います。

私のような素人が泥漿物に振動を加えながら描画するとこんな幼稚な図柄にしかなりません。

まあ、考えようによってはその方が斬新な図柄・・と言えないまでもない。

次回の更新は  3月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
成 3 0 年 ( 2 0 1 8 )

新年明けましてお でとうござい ます

本年もよろしくお願 いいたします





〜 
絵画で言えばあの偉大なピカソさんには青の時代、赤の時代と言われる作風がありました。

つまりモノカラーの作風でありそれはそれで彼の当時の気持ちを端的に表現させる有効な手段であったと解説するのです。

でもどうなんでしょう、一概には納得しかねるのです。人間の創作しようとする形や色彩は極めて自由であります。

さらなる自由を陶芸の中にも羽ばたかせたいと思うこの頃です。



常に粘土と対峙するときその作ろうとする物を使う時の気持ちを込めて作り始めます。

つまり形はもとより想像した作品にはすでに色彩も施されていることが多くなってきました。

確かに陶芸の中には自然のなすがまま・・と言う部分も多分に大きい要素として存在します。

自然のなすがままと自分の意志との深い交わりを楽しむ人生でありたいと願うのです。

No.174  「三彩風ぐい呑み」  '18. 1. 1 up 価格  各1000 円 (箱なし送料込み)

           ( 65 mm x H 45 mm、65 mm x H 45 mm)
次回の更新は 2月 1日です


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.173] 呉須染ぐい呑み 価格   各1000円 '17. 12. 1 up

       ( 65 mm x H 45 mm 、 50 mm x H 50 mm )


たとえコレクターでなくとも日々使う食器はその時の気分で変えてもいいんじゃないでしょうか。

日本人の多くは主食となるご飯じゃわん、みそ汁のお椀はたいがい固定して使われる方が多いと思います。

そして副食となるとここで改めて料理の種類によって使い分けたり或いは季節によって使い分けたりするようになります。

そしてアルコール類・・となると一番簡単なのはビールを飲むグラス、ワインを飲むグラス、焼酎の割ものなどはもうそれぞれによってしっかりと器が限られるようですね。

しかし日本酒となるとなんとまあ、その器の種類の多いこと。形状、彩色、大小、にそれぞれ個性がしっかりしているものが多いようです。

それだけ日本酒を好む人の多くは料理、季節、天候、相手が居るのか一人なのか、気分、体調、その他諸々の理由で器も変えているのです。

そしてそれに応えるためにいろんな器を作り置くわけですが私も人の子、何となく昔の色合いに郷愁を感じることがあります。

どんな陶磁器にも呉須による染付絵は私の郷愁を誘う色合いです。

次回の更新は  1月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.172] どんぶり鉢 価格   2000円 '17. 11. 1 up

       ( 135 mm x H 90 mm )


少し陶芸の彩色に開眼したということにしておきましょう。

陶芸の緑色発色は主に自然界の無機化合物の中から得られる原材料を使ってその焼成方法により広範囲な発色が得られます。

私は絵も描きますので材料の発色に関しては知識的に一般の方より多少あるかと思います。しかも永年、色材の製造会社に勤務していたこともあり特性や興味についても尽きることがありません。

そして高級油絵具の色材の多くは毒性があり、しかも私はその高級絵具のほとんどは自分で練り上げて製造しチューブに詰めて使用いるので取扱いの安全性は最重要課題なのです。

一方、陶芸の彩色では絵画的観点から置物や絵皿など自由に材料を選ぶことができるものと、殊に食器などに使われる材料ではもう根本的に違いがあるのです。

つまり食器に使われる材料は食品衛生的にもまず安全、そして酸性食品などの食器の腐食による着色剤の浸漬滲み出しも重要な課題となるのです。

そうなると当然のことのように選択できる着色原料も限られることは明白です。そして緑色、対象金属はコバルト、銅、クロム。これは安全、不安、危険の順位なのです。

銅化合物の中で一般名、緑青として知られている炭酸銅という物質があります。猛毒・・とされ今もってその原料の袋には有害と書かれているものもあります。

近年、東大の豊川博士や和田教授により「毒性ナシ」の報告が発表されています。つまりこの炭酸銅の食器への彩色が私的には解禁されたのです。

しかしこの炭酸銅が窯の中で緑色に中々発色してくれません。酸素の供給を断って温度を上げる・・この相反した窯の火の技を少し見につけたのです。

次回の更新は 12月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&

[No.171] 緑釉のぐい呑み 価格  各 1000円 '17. 10. 1 up

       ( 80 mm x H 40 mm , 80 mm x H 40 mm )


私は今までいわゆる陶芸作品にあるこだわりを持って作ってきました。それは日常使われている雑器の中にある機能美を考えていました。

本来、そういった意味では千利休が朝鮮半島で使われていたごくありふれた茶碗などに魅力を感じて精神的な糧として詫び寂びに共鳴させた思想を築き上げた過程に少なからず似ているのです。

普段に置きものとして美しくそばに置きたいものと、使われ続けることの大切さの中に生まれてくる愛着・・が混然一体となって美しさを醸し出すものと。

つまり平たく言うと平尾昌晃さんの歌った「・・隣のミヨちゃん・・」的な、あばたもえくぼ・・であってもいいと考えていました。

そんな陶芸に対する気持ちの支えになっていたのはひとえに私の毎日使っている茶碗にあるのです。どこの家にもいる頑固おやじがつまらない寿司屋の茶碗でお茶を飲む、「素晴らしいことじゃないですか!」

つまり生活の中にすっぽりと居ながらにしてその家の頑固おやじの脇で大切な家政をつかさどっているのです。熱いお茶を入れても手に持って優しい、そんな陶器の長所が生かされた器を求め続けていました。

少し気持ちを変えてみました、お気づきになられる方もいらっしゃるかと。大衆迎合・・国政の野党再編の様なもので少し目新しさを狙ってみました。

話が少し大げさになってしまいました。どうやらこの手のぐい呑みって奴は呑むほどに理屈っぽくなるきらいがありそうですな。

いずれ物事、爺のたわごとです、爺の遊びにこれからも宜しくお付き合い頂きますことお願いいたします。

次回の更新は 11月 1日となります


&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
「青春切符」ページにジャンプ 「画家への道」ページにジャンプ 「みち草」ページにジャンプ
「陶芸の作品以外の事のページへ

「幸三郎の世界」ページに戻る